スマホに満足してますか? ユーザインタフェースの心理学 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
3.18
  • (9)
  • (12)
  • (32)
  • (8)
  • (5)
本棚登録 : 289
感想 : 36
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038458

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新書にしては珍しいジャンルの本な気がすると思って読んでみたら、非常に面白かった(http://www.pitecan.com/sumaho/)。
    GyampというWebサービスを初めて知った。著者が作ったものらしいけど、結構よさげ。
    こないだもどこかの記事で見たけど、キーボード操作よりマウス操作のほうが早いらしい。まあ、マウスジェスチャーがもっと普及してくれたらそれが一番いいのかも(それはそれで高次レベルの思考かも)。
    自分が苦手なことを研究テーマに選ぶのは分かるような気が。自分も大学の時はコミュニケーションの研究室に行ったし(相変わらず、未だにコミュニケーションは苦手です……)。
    Slimeという文字入力もいいなぁ。今度、使ってみようか。
    ところで、著者が忘却力に自信があると書いてあって驚いた。記憶力を自慢するひとはよくいるけど、忘却力があることを自慢する人は初めて見た気がする。ある意味、人間として必要な能力なのかもしれない。

  • コンピューターが自動ドアと同じレベルで使えるようになった時代を考える。
    パスワード関連の話は、エピソード記憶を推していたが、パスワード管理アプリで十分だと感じた

  • SFC増井先生が書いた,UIがテーマの本

  • 当たり前に思ってることや使ってるものが、案外いろんなバイアスがかかってたり最適解でない可能性があるということを示唆してくれます。
    テーマがけっこう幅広いかつ章ごとに関連性があるわけでもないので、興味のあるとこだけ虫食い的に読んでも良いと思います。リファレンスも多いので、さらに知りたければ学びを深めることもできると思います。
    諸々の例はやや年代感あり。。
    「手品とUIは似てる」という話が好きでした^^

  • 題名よりも副題「ユーザインターフェースの心理学」が正しい内容。
    機械・パソコンに合わせて使うのではなく、人間の心理に合った使い方を開発すべき、との言に常識からはずれる大切さ、難しさを感じた。

  • スマホに満足してますか? ユーザインタフェースの心理学 (光文社新書)

  • UI、システム設計が認知の観点から書かれた本。使いやすいシステムが何か考えさせられた。

    奇術の基本
    ・観客の気をそらさない
    ・疑惑を払拭する
    ・本当に起こっていることを隠す
    ・時間の扱いを工夫する

  • ひとつの大きな問題意識に基づいて体系的に書かれた本というよりは、
    「今世間で流行ってるインターフェースって絶対じゃないよね。他の選択肢としては、こんなことも考えられるよ」という代替案を、心理学や認証技術に関する最新の研究を紹介しながら、広く浅くちりばめたような本でした。

    少し「もやっ」としたのは、『誰のためのデザイン?』の著者であるノーマンの言葉を借りれば、「社会的な対応づけ」への配慮があまりにも軽視されているんじゃないかなぁ、という点です。

    例えば、キーボードのqwerty配列(私たちがまさに今使っているキーボードの配列のこと)について。
    こんな変な配列になっている理由は、タイプライター時代の名残だそうです。
    タイプライターは早く打ちすぎると不具合を起こしてしまうので、わざと変な配列にすることで打鍵を遅くさせ、不具合を防ぐ必要があったそうです。
    パソコンのキーボードは、いくら早く打っても不具合は起こさないので、遅く打たせる用のqwerty配列にする必然性は全然ありません。
    でも、この配列にすでに習熟してしまっているユーザーが、世の中に何人もいる。(それを「社会的な対応付け」といいます。)

    そのユーザーに、新しい入力の方法を学習させなおすコストと天秤にかければ、qwerty配列を残すという選択はまぁまぁ合理的なわけです。

    qwerty配列なんて、パソコンの世界では全然合理的じゃないんだぜ! と主張するのは簡単ですが、

    「全然合理的じゃないものにすでに習熟しているユーザーが、混乱なく適応できるように」

    という視点での配慮をすっ飛ばした 「新しいシステム」 は、 たぶん、 うまくいかないんじゃないかなぁ・・・

    とはいえ、本書の主旨は 「社会的になってしまった対応づけ」 を疑う! というところにあるので、あえてそのあたりを無視して書かれているのかもしれません。

    何より、「新しい技術(スタイル)と既存の常識をどうつないでいくか」なんて考える前段として、
    既存の常識にとらわれないで新しいスタイルをすっと適用していける一握りの人たちの存在が絶対に必要で、
    それこそがイノベーションの起点なんだろうなぁ、と。

    この本を書いた増井さんは、きっとその 「一握りの人たち」 なんだろうなぁ。
    この本を読んで「なるほど」と思えるのも、そういう 「一握りの人たち」 なのかなぁ。

    なんてことを思った、一握りの人たちじゃない私でした。

全36件中 1 - 10件を表示

増井俊之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×