猫を助ける仕事 保護猫カフェ、猫付きシェアハウス (光文社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038908

感想・レビュー・書評

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  • 今や空前の猫ブームと言われる日本。
    それでも、捨てられてしまう猫は後を絶たない。
    目標とされる殺処分ゼロ!には程遠い‥現実があります。
    [地区によっては実現しています! 可能なのですよね]

    そんな猫たちを救う方法として、初めて保護猫カフェを作った団体の本。
    猫カフェで飼っている猫を、気に入った人は貰い受けて飼うことができる。
    行き場のない猫を預かりつつ、新しい飼い主へと仲介する役割を果たそうというわけです。
    さまざまな戦略とそれを広げていく実行力、感嘆しました。
    猫レスキューの実話など、面白く読めます。

    運営の仕方について、興味を持ってくれる人は少なくないのだが、厳しい現実を知って大抵はがっかりしてしまうという。
    ‥そ、その気持は良くわかります。
    何か、したくはなるんですけどねえ‥
    猫好きというだけでは続かない。
    色々な能力のある人が協力しあって、会社として成り立たせれば、続けられる。
    キャリアのある人、能力を今眠らせている人は、考えてもいいかも?

    猫付きマンションやシェアハウス、猫訪問付き老人ホームなどが、もっと普及すればいいと思いますね。
    うちの親が高齢になり病気がちになってきた頃、猫がいてくれたおかげでどんなに助かったか。
    毎日、猫を見ては皆が笑顔になりました。
    これからの時代、猫の癒しの役割は大きい!ですよ?

  • NPO法人東京キャットガーディアン - 子猫の里親募集
    https://tokyocatguardian.org/

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    飼い主にとって家族の一員であるはずの犬や猫が、行政の保護施設で毎年十数万頭も殺処分されている「不都合な真実」が存在します。
    筆者(山本)は、殺処分ゼロを実現するのに「足りないのは愛情ではなくシステム」と考えました。そして、民間の保護団体から希望者(里親)がペットを譲り受ける新しい流通ルート「保護猫カフェ」を社会に定着させようと活動してきました。これまで四千頭以上の譲渡実績を上げています。同様のコンセプトで考案した「猫付きシェアハウス」「猫付きマンション」も徐々に広まりつつあります。
    ――ソーシャルビジネスの手法で猫の保護活動に取り組むNPO法人(東京キャットガーディアン)代表と、不動産研究の第一人者がコラボした、猫と人との共生を考える一冊。
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334038908

  • 保護施設に預けられる猫のうち約2割は飼い主からの依頼という現実に驚いた!
    様々な事情で飼えなくなくってしまった猫たちは保健所に預けられ、その7割は殺処分されてしまう。
    「保護猫」というワードは、昨今のメディアの影響でだいぶ世間に知られるようになったように感じる。しかし、まだ殺処分ゼロにはほど遠い数字。
    今うちにいる猫3匹のうち2匹は、ブリーダーさんから直接買った猫、もう1匹は外にいた子が母に懇願して家の中に住み着いた。
    私を含め、もっと日本は保護猫から家族に招く猫にする選択肢を増やさないといけない。日本の現状、猫たちの置かれた環境を理解した上で、初めて猫を飼う権利が与えられないといけないと思う。

  • 感動するのは 勿論
    山本さんの レスキュー活動なんだけど
    活目したのは
    村松氏の猫と不動産の取り組み。

    これは かなりの潜在的ニーズは
    あると思うんだけど。
    大家さん側を口説き落として
    ブームにのれば
    「猫つき賃貸住宅」
    「猫つきシェアハウス」は
    当たり前の選択肢になれると思う

  • 前半はソーシャル、後半はビジネスよりの本。後半は個別性が高い内容なので、興味の無い人は飛ばしてもいいかも。でも猫の保護に現実的な解答を出しているのはすごいなと思った。

  • 2017.9.3読了。流石世界で初めて保護猫カフェを作ったとこだけあって、内容がしっかりしている。文章の構成とかも含めて。『猫のような人』はかっこいいなと思ってしまった。ここは法人ではあるけど、ビジネスとしてきちんと成り立っているんだな。施設としてもまさに培ってきたノウハウの賜物なのだろう。避妊去勢の意義の説明なんかもなるほどと思えるものだ。そして譲渡数が目に見える形で実績を示しているのが素晴らしい。法が改正されたのは知らなかった。私もまだまだだなぁ。猫カフェと保護猫カフェ、行政と民間の違いも知らなかった。これを機に知る事ができてよかった。トルコはキャットフードが充実していないから猫が短命で野猫による害が少ないとあったが、だとしたらトルコのフードが充実したら日本などと同様の問題が発生してしまうのではないだろうか?いくら猫好きの国といっても不安が残る。前から猫を保護するには一時的でも箱が必要だと考えていたのだが、この本では猫付きシェアハウスやマンションとして不動産に直接掛け合って箱を作り出しているのは良いアイデアだなと思う。とくに近所同士で助け合いができるのはすごく良いと思う。コミュニティが形成されることでここからは確実に不幸な猫は発生しないからだ。今の私には僅かばかりの金銭的援助しかできないけど近い将来ライフワークとしてもっと保護猫活動に直接的に参加したく思っている。次の引越し先を探す時はしっぽ不動産のホームページも見てみよう。とりあえず今度近場のキャットガーディアンに行ってみよう。

  • 「足りないのは愛情ではなくシステム」
    猫たちを支えるための確かなビジネススキル。
    すごいです。
    猫を助けになりたい人はもちろん、建築・不動産関係の方にもぜひ読んでほしい。

  • NPOで猫を助ける活動をしている方の著。
    殺処分になってしまう猫たちを保護して、里親に譲渡する活動や、マンション等の不動産と協働で猫付きマンション等の企画をしたりしているという。
    興味深かったのは、今後は動物保護に係る行政の事務を民間に委託するべきという点。行政活動の弊害を民間がカバーするという考えですね。
    こんなところにも、官民連携が進むのかなと思ったりしました。

  • どんなに人(この本では猫)の役に立つ事業でも、経済システムがしっかりしていないと続かない。という考えを持っていたのでとても興味があります。猫付きマンションは、すでに猫を飼っているのでお世話になったことはないけれど、大塚のシェルターにはお邪魔したことがあります。どのような考えでこの活動を始められたのかとても興味があります。

  • ソーシャルビジネスとして持続可能な動物保護をビジネスにしている立場から著された一冊。特に不動産ビジネスとの関連が大きく、保護猫を割り当てた「猫付きマンション」など新しいスタイルを提案している。動物保護の次の段階になるだろう。介護システムなど日本のソーシャルビジネスはトップダウン形態が多いが、ここではほぼ民間やボランティアからの自発的活動から立ちあがっている。「カネになる」ものにはすべて利権が絡んでどうしようもなくなることが多いが、動物保護は比較的「カネにはならない」領域なのでこうした形態が可能なのかもしれない。

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