娘に語る祖国満州駅伝 従軍慰安婦編

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334052393

感想・レビュー・書評

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  • 橋下さんの従軍慰安婦発言をキッカケに、Facebookで知った本書です。

    WEB等で、少し情報を集めたら報道とは全く違う情報が多く混乱したので、つかさんの本で再整理。
    どれも“嘘”ではないと私は判断しました。

    こう言う戦争責任に関わるもの、どうしても避けて来ました。見たくない、知りたくない。
    40歳を過ぎ親になり、遅ればせながら『知らなければならない』今はそう思っています。

    本書では、つかさんの手により、美談的にまとめられています。脚色もされていると思う。
    それでも、根拠があってこの本が出来ている訳で、一方的に「性奴隷」と言うニュアンスで報道される「従軍慰安婦」とは全く違いました。しかし本書の冒頭でも少しだけ触れられていますが、「性奴隷」の扱いがあったのも事実だと思う。

    ・そもそも当時、「従軍慰安婦」とは呼ばれていなかった。しかし中には「従軍」していた(させられていた)人が居たのは事実。
    ・ほとんどの慰安婦は志願と言うか、商売として「慰安婦」になった人が多かった。いわゆる女衒(ぜげん)で、実際かなりの高額を稼いでいたらしい。
    ・朝鮮人が、商売の目的で同国の女子を誘拐し「慰安婦宿」で働かせていた。
    ・「慰安婦」の中には、日本人女性も多くいた。

    いったい誰得で、今の「性奴隷」的報道スタイルになっているのか?だから未だに、戦争の事で賠償だ何だと言いがかりを付けられる。

    娘に語る・・・と言うタイトル通り、娘に説明するような文章の書き方は、とても分かり易く柔らかい。
    決してハッピーでは無いのですが、何だか心暖かくなる話です。


    この本で、「久米島事件」の事をを知りました。恐ろしい・・・
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%85%E7%B1%B3%E5%B3%B6%E5%AE%88%E5%82%99%E9%9A%8A%E4%BD%8F%E6%B0%91%E8%99%90%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

  • ちょっと興味があったので借りてみました。

    でもこの問題はこんな美談的に片づけて良いのかなあ?正直男性目線から書かれたお話だなあ、と思いました。大体お話を聞いているのが男性視点からだけで女性から話を聞いてるわけじゃないし。

    大体、最初池田さんはテレビ見て憤ってましたがアンタに文句言う資格あるのか?と読み進めるほどにイライラしました。こんなオトコを信じてくれるってホントかな?絵空事っぽい。
    と言う訳であまり史実がどうのとかそういう話ではなく、著者の思う所の空想物語、って感じなのかな~と思いました。
    私には合いませんでした。

  • 難しいことをやさしく、悲しいことを面白く。井上ひさしではありませんが、従軍慰安婦の話から逃げずに、エンターテインメントにしてしまう感性には、感服します。そもそも、「娘に語る祖国」ってタイトルに、人間社会の暗い問題から目を背けずに引き受け、柔らかく濾過して伝えようという強い覚悟を感じます。親は、子どもにとって、泥水を飲み水に変えるフィルターになりたいものではないでしょうか?「5分間じいさん」の話には、そんな著者の愛情が感じられました。

  • 世代的には語りかける娘とそう変わらない年代



    愛情に溢れている文章だと思いました

  • 「人は誰しも取り返せない時間、事実が本当にあるのだ」と、辛い事実を語りながらも、「どんな時でも、希望を失ってはいけない」と結ぶ。
    さまざまな視点があり、さまざまな事実がある。取り返しのつかないことがあっても、希望を持ち続ける限り、幸せは増えていく。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。劇作家、演出家、小説家。大学時代から演劇活動をはじめ、73年『熱海殺人事件』で岸田國士戯曲賞を当時最年少の25歳で受賞。70年代演劇界に一大旋風をおこす。82年『蒲田行進曲』で直木賞受賞。現在も国内外で活発な劇作・演出活動を続ける。

「2018年 『小説 熱海殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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