龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス)

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著者 : 島田荘司
  • 光文社 (1996年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334071752

龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • 「御手洗」シリーズですが、当作の探偵役は石岡くんです。
    石岡くんはヘルシンキで大学教授をしている御手洗さんの留守番をしながら、細々と暮らしています。
    この頃の石岡くんは四十歳を過ぎています。
    当作で石岡くんは山口県出身とか、ゼロ戦博士だったとか、怪談好きとか、と、色々知りました。

    石岡くんは、依頼を受けて貝繁村に行くことになります。
    「龍臥亭」という屋敷に着くと、次々と殺人事件が起きます。
    犯人は一体、誰なのか?

    二冊分あるので、かなりのボリュームがあります。
    当作を読むと、「八つ墓村」のモデルになった「津山三十人殺し」や昭和初期の猟奇殺人事件に詳しくなれます。

    犠牲者が多い割に、トリックはこれまでのシリーズ作に比べれば薄味かもしれません。
    探偵役が御手洗さんならば一冊分で解決しただろうし、未然に防げた事件もあったでしょう。
    当作の役割は石岡くんには荷が重かったと思いますが、登場してくれればそれだけで充分です(笑)
    未読ですが、「アトポス」には全く登場しなかったようですし。

    当作のヒロイン・犬飼里美ちゃんは、田舎の貝繁村に生息する女子高生です。
    アヒルを遊ばせているところなどは純朴だなと思いましたが、石岡くんにモーションを掛けている辺りは雌だなと思いました。
    里美ちゃんは高校を卒業後、横浜に上京するので後の話にも登場します。

    「龍臥亭」にミチさんという女性がいますが、彼女は吉敷さんの元妻・道子さんです。
    「吉敷」シリーズは未読なので相関図は分かりませんが、ミチさんには娘さんがいます。

    当作で石岡くんは、勇敢なところを見せます。
    撃たれた時、御手洗さんや良子のことを思い浮かべたシーンにはジンときました。

    生首のシーンといい、留金といい、当作もグロい要素があります。
    薄味と評しましたが、トリックは分かりませんでした。
    犯人は坂出か育子かと思っていました。
    「アンタ、帰ったんじゃなかったのか」とツッコミを入れましたとも。
    しかも、三人だったのか。

    都井は、可哀想な男かもしれません。
    都井が事件が起きた時代に生まれなければ、殺人事件は起きなかった可能性もあります。
    「村」は狭いということが分かりました。
    村の女全員が、黙って姦通を許していたそうです。
    しかも、老女も対象になっていたとのこと。
    当時、肺結核に罹れば、女達に見下されてしまうそうです。
    都井は肺結核になったせいで、これまで体を開いてくれた女達に拒まれた挙句、馬鹿にされたので殺意が湧いたそうです。

    御手洗さんと石岡くんのコンビが見られなくて寂しいです。
    四十歳を過ぎても男二人が仲良しでいられないとは思いますけどね。

    御手洗さんは石岡くんの能力を見抜いていたと思います。
    御手洗さんがヘルシンキから戻ってくる頃、再び対等な関係になれればいいですね。

  • 下巻は、30人殺しの描写とそこに至った背景の話がほとんど。
    『涙ながれるままに』から繋がって、加納通子の話として意味ある作品だった。
    が、失敗やら便乗恋慕やらで、あれだけの連続人死とは・・・、ほとんど悲喜劇。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14734231.html

  • 津山三十人殺しの起きた舞台で起こる連続殺人事件。
    下巻からは当の事件の手記を綴った部分が多く、一種の歴史ミステリと読んでもいい作品。それプラス機械トリックありの現代事件解明。
    ミステリ要素抜かせば押切蓮介も似たような作風で描いてたね。

  • 御手洗潔シリーズ。
    御手洗潔は手紙でしか登場せず、石岡君が探偵役なので心配なことこの上ない感じで進みます。後ろ向きな彼ですが、彼が中心にいるだけで死体が出ようが妙に和やか。読んでいるときはそれがさして気にならないというのがまた不思議です。
    津山の三十人殺しの話が出てきて、いつも通り、その描写は長いです。

    シリーズ未読の方は他の作品から入ることをお薦めします。

  • 下巻は都井睦雄の話が大半を占めてます。
    むしろミステリー部分がオマケでこっちがメインとすら感じる。
    この部分だけで一冊の本にしてもいいくらい、読み応え十分でした。
    とりあえず、石岡君よくがんばった!!と拍手を送りたい。
    最後の最後までこれでいいのかなあってるのかなとおろおろしながら推理を披露するのが石岡君らしくて微笑ましかった。
    御手洗は超人的な発想と膨大な知識によって事件をさくっと解決!なのでいつも口ぽかーん状態で御手洗がいうならきっとそうなんだろうと若干置いてけぼりを食らうのですが、石岡君はある意味読者と同じ目線というか、地道な調査でもってじわりじわりと真相に近づいていくという、いつもの御手洗シリーズとは少し違う感じで楽しめました。
    御手洗からの手紙にはじーんと来ました。
    石岡君を突き放したのは御手洗なりの優しさだったのですねぇ。
    でもやっぱり御手洗が出てこないとちょっと物足りなかったなー。

  • 上巻からの続きです。
    石岡君には少しハラハラさせられましたが、謎は何とか解決しているので良かったです。
    石岡君はやれば出来る子です。

  • 御手洗からの手紙と電報。「リュウコワセ」の謎。行方不明になった使用人の守屋敬三と藤原。貝原のバス停で発見された守屋の遺体。自分の家族に降りかかる不幸を娘にかかる前に振り払おうと100度参りを行うミチ。何者かに銃撃されているミチ。石岡のガード。中に発見した犬坊一男の遺体。連続殺人事件の遺体の状況に不振を持った石岡の捜査。地元の歴史研究家・上山評人の話を聞く石岡。昭和初期に起きた猟奇殺人事件と今回の殺人事件に隠された秘密。都井陸雄が起こした30人殺しの実際の姿。ミチを狙う謎の人物。

  • いしおかせんせががんばりました!な下巻。実際の事件を元にしたのだそうです。珍しく、島田先生のあとがきが。かなり湿っぽい感じのテーマでした。いしおかせんせい!じょしこうせいにてをだしたら犯罪だとおもいます!石岡先生は純朴なくせして、見境ないところがかわいいですw

  • 「御手洗 潔」シリーズ!石岡君が主役♪

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