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みんなの感想・レビュー・書評
どこか歪な世界の中で、それでもきちっと論理を貫いているところが良い。「シュレディンガーDOOR」は、後の作品とのリンクも含め秀逸。
柄刀氏の「本格ミステリ」らしい短編、だと思う。ちょっと変則だけれど。
「シュレディンガーDOOR」と「見えない人、宇佐見風」が好き。
宇佐見先生のお茶好きっぷりが、親近感がわく…。
神に見捨てられた牢獄で、こんなにも君は美しい― (以下は本文より引用。●コメント) p.69 視覚を持つ者にとって、この世界は見ることによって存在していると、宇佐美博士は思う。そしてこの宇宙は、見られることによって存在しているのだ。 ●なんか前に、うまく言えないけど、目をつぶったら見えないのに、なんで、モノは私の世界に存在してることになるんだろう?みたいな、どーでもいいんだけど、当たり前... 続きを読む »
サンフランシスコ近郊の研究所に勤める博物学者・宇佐見護博士は、紅茶を飲みながら思索をめぐらし、幻想の旅に出る。M・C・エッシャーの絵画が現実化した街へ。あるいはシュレディンガーの猫の生死の境へ。はたまた未だ書かれ得ぬ空白の物語の中へ。そして、神に見捨てられた牢獄と、神の助けで脱獄した囚人の傍らへ…。呪わしくも美しい、浪漫派本格推理の傑作!杉江松恋氏の詳細な解説を附す。
神に見捨てられた牢獄で、こんなにも君は美しい。
この一文が素敵。何かの引用?
ただこのイラストとゴシック体、このフォントサイズ…装丁としてはもったいないと感じました。
SFミステリ連作短編集。お茶好きの宇佐美博士が異世界で事件に遭遇する話たち。
どうも柄刀氏の文章は読みにくいです。慣れていくのかな。
げ、まさか物理トリック~!? と一瞬後悔。いやしかし、ぜんっぜんそんなことはありません。物理といえば確かに物理だけど……そんなもの超越して、とことん論理(自分でもよくわかんない評だとは思うけれど、そうとしか言いようないぞ)。どうも「アリア系銀河鉄道」シリーズのようなので、そちらも読まなきゃ。
「シュレディンガーDOOR」は、解決も綺麗だけれどその謎だけで非常に魅力的。これにはわくわくしたなあ(そもそも「シュレディンガーの猫」命題にときめくぞ)。そして表題作「ゴーレムの檻」。これはすごい! トリックそのものもだけれど、その動機というか、バックグラウンドが美しい。これには唸らされたなあ。帯(表紙)の言葉がなんともいえません。
連作短編集です。 主人公はお茶が趣味の宇佐見博士です。 絵画の世界の中に迷い込んでしまったり、お茶を飲んでいたら400年の時を遡って、とある男の精神と同化してしまったりとファンタジー要素が入っています。 ですが、推理部分が無茶苦茶な訳ではありません。 しっかりとした本格ミステリです。 お茶を飲みながら話を聞くだけで真相を看破してしまう宇佐美博士は凄いと思います。 酉つ九が気に入った作品... 続きを読む »
<b> この世界の鑑賞者。全能なるものの視座に立てるのは、神だけではあるまい。<br>
悪魔もまた、同じなのだ。</b><br>
(P.58)
<b>「君達の世界を、私の造りあげる子宮に戻そう。私は、すべての外側に立つ」</b><br>
(P.216)
SFチック本格ミステリィ。
いやぁ、良かった。久しぶりの本格。
表題「ゴーレムの檻」は純粋にミステリィ。『内と外』の命題は、森博嗣氏や恩田陸氏も書いていたが、この命題は私も大好きだ。
「エッシャー世界」はSF色が強いが、この作者の視点は素晴らしいと思った。
全編を通して、この作品のキーワードは『視点』だと言えよう。
『エッシャー世界』★★★『シュレディンガーDOOR』★★★『見えない人宇佐見風』★★『ゴーレムの檻』★★★『太陽殿のイシス』★★★★
正直、表紙の言葉に惹かれました。「神に見捨てられた牢獄で、こんなにも君は美しい」…どんな話なんだろう!と、どきどきした時点で、装丁をした人に負けたようです。しかし、残念なことに表紙の言葉と連動するミステリは収録されていませんでした。ロマン系と銘打ってるわりに、自分はあまりロマンも感じませんでした。むしろきっちりと組み立てられた機械を思わせる物語だった気がします。ミステリだから、当然かもしれませんが。いろんな意味で若干、後味の悪い作品集でした。
始めは読みにくくてなんだろ?これ・・・
って感じで読んでました。
だけどだんだんそのおもしろさにとりつかれ、最後は一気に読み。
入れ子状の構成がなんともおもしろいです。
題材がわたしにはわからないものばかりで、それがかえって新鮮!
「もうわかってますヨー」的な話はコリゴリだったので、頭の体操になりました。
前作もあるらしいのでそちらも読んでみたいです。
全体的にみて非常に水準の高い短編集になってると思う。
異世界ミステリとしても、普通のミステリとしても楽しめる。
特に異世界ミステリとしては一級品。
個人的には「エッシャー世界」と「ゴーレムの檻」が好きだ。
研究所勤めの博物学者・宇佐見護博士を中心に5篇からなる短編集。表紙が気になったので読みました。めくるめく不思議の国、という感じ。
同じ密室状況の不可能犯罪を2編作ってしまうのが、実にこの作者らしい。でもこの中では「エッシャー世界」がわかりやすくて好きなんだけどね。






