聖書の世界 (光文社文庫 れ 2-4 グラフィティ・歴史謎事典 4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334706692

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • (2013.06.28読了)(2012.01.17購入)
    「聖書」のうちの「旧約聖書」には、多くの史実が含まれているといわれます。この本は、「歴史謎事典」のシリーズの一冊ですので「聖書」の史実に関わるあたりを幾つかトピック的に解説してくれています。手軽な入門書としては、適切ではないでしょうか。

    【目次】
    パレスティナ地方地図
    第1部 苦難の民の歴史のかなた
    第2部 聖書の世界謎事典
    2-1 【旧約編】
    2-2 【新約編】
    2-3 【探求編】
    目で見る年表
    エルサレム旧市街地図
    参考文献(抄)

    ●自然破壊(40頁)
    真実と愛と神への畏れ(人間の基本的要件)を失った人間は、人間社会を乱すのみか、自然をも破壊してやまない
    人間は、神に対して責任を負うがゆえに、神が創造した自然に対しても責任を果たさねばならぬ
    ●ユダヤ人の食べ物(110頁)
    動物の肉については、レビ記で「獣のうち、すべてひずめの別れたもの、すなわち、ひずめの全く切れたもの、反芻するものは、これを食べることができる」と規定している。したがって、らくだ、岩たぬき、野うさぎなどは反芻するけれども、ひずめが分かれていないから食べてはいけないし、逆に豚はひずめは分かれているが、反芻しないため食べてはならないというのである。
    魚などの水に棲むものについては、レビ記で「海でも、川でも、すべて水の中にいるもので、ひれと、うろこのあるものは、これを食べることができる」としている。したがって、魚は基本的には食べてよいが、うろこのないうなぎは食べてはいけないし、そのたカニやエビ、イカやタコ、貝類など魚以外のひれとうろこのないものはすべてだめである。
    ●豚に生まれた方が(148頁)
    初代のローマ皇帝アウグストゥスは「ヘロデの息子に生まれるぐらいなら豚に生まれたほうがましだ」といったと伝えられている。ユダヤ教徒のヘロデ王は、宗教上の理由から豚を殺して食べるということはしなかったので、息子は殺されることがあっても豚は殺されることがないからである。
    ●生誕教会(153頁)
    現在、イエスが生まれたとされる馬小屋のあったところには、生誕教会が建てられている。三二五年、コンスタンティヌス帝が建てたものである。
    (現在読んでいる『背教者ユリアヌス』辻邦生著、の主人公ユリアヌスは、コンスタンティヌス帝の弟ユリウスの子どもです。コンスタンティヌス帝は、キリスト教をローマ帝国の国教としました。)

    ☆グラフィティ・歴史謎事典
    「古代エジプト文明の謎」吉村作治著、光文社文庫、1987.08.20
    「古代エーゲ・ギリシアの謎」吉村作治著、光文社文庫、1987.08.20
    「古代ローマ帝国の謎」阪本浩著、光文社文庫、1987.10.20
    「コーランの世界」吉村作治著、光文社文庫、1988.03.20
    「マヤ文明・インカ文明の謎」落合一泰・稲村哲也著、光文社文庫、1988.07.20
    「中国古代文明の謎」工藤元男著、光文社文庫、1988.10.20
    「シルクロードの謎」町田隆吉著、光文社文庫、1989.02.20
    (2013年6月30日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    数千年にわたって世界中で読まれ続けている『聖書』とは何か?それは何も哲学的で難解な思想書ではなく、メソポタミアとエジプトという二大文明に挾まれた辺境の地の神話と伝承がまとめられているものなのです。背景にある歴史・風土を踏まえて、神、イエスの言葉、奇跡などの記述を読むとき、『聖書』は魅力ある数多の謎を楽しませてくれます。

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