犯人のいない殺人の夜 (光文社文庫 ひ 6-5)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334718268

感想・レビュー・書評

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  • 個人的にはあまり引っ掛からなかった。

    短編集は物語に深みが出しにくい。
    しかし、あまりにも決めつけが過ぎる刑事や物分かりの良過ぎる主人公がたくさん出てきて冷めてしまった。

  • 現在の職人的ベストセラー作家、東野圭吾さんの短編小説集なのだが、収められている諸編は1985〜1988年の、つまり作家デビュー間もない、ごくごく初期の作品だ。
    松本清張の(初期の?)短編集と並行して読んだからいけない、本書はあまりにも見劣りがした。
    特に巻頭のデビュー直後とおぼしい「小さな故意の物語」は習作の域を出ない駄作で、どうしようもない作品なのだ。
    他の小説も、どうにもリアリティに欠ける話が多く、文章も下手くそで評価に難しい感じだった。
    それでも、後年のベストセラー作家の熟達をしのばせるものはないかと思って考えながら読んだのだが、アイディア勝負といったところのプロットを進める過程での文章作法は、ある程度考えられているのかもしれないと思った。しかしながら、やはりあまりにも未熟である。
    そういうわけで、よほどの東野圭吾ファンでない限り、これは読む価値の無い短編集ではないかと感じた。

  • いかにも若かりし頃の東野作品という感じ。
    いまいちしっくりこない描写も多いし、人物描写も浅い。
    暇つぶしにはなります。

  • 普通のミステリー短編集。

  • 短編集。結構昔の作品のせいか、微妙

  • 東野圭吾作品は大抵好きですしそれぞれの短編が書かれた
    80年代の空気と言うのは個人的にとても好きなのですが
    (携帯とか出てこなくてアナクロな感じが特に)
    珍しくどの作品も全然心に響きませんでした。

    タイトルにもなっている「犯人のいない殺人の夜」に関しては
    トリックは最後理解したつもりなのですが
    どうにも納得がいかずあまり上手いと思えませんでした。
    家庭教師が殺されたのに翌日から別の家庭教師が来ます?普通?
    皆で隠蔽工作をしているのに他人は入れないですよね。。。
    というところが引っかかってもやもやしました。
    視点や場面の展開なんかはとても面白いのですが。

    他の作品も全く悪意の無い中学生が憧れの彼女を結果的に
    自殺に追い込んだり女の子のちょっとしたいたずらが
    男の子を殺してしまったりといった軽薄な動機というか
    きっかけがあまりにも救いが無くてあまり楽しめなかったのだと思います。

  • 普通の作品

  •  1985~1988の間、小説誌に初出誌された作品の短編集。巻末に収録された『犯人のいない殺人の夜』は<夜>という章と<今>という章を交互に繰り返しながら進行するという凝ったものだ。26年前、東野圭吾さんが30歳の時の作品にケチをつけても仕方がないのだが、登場人物が一人称で語る場面でありながら、その登場人物が既に実行している企てについて言及しないという推理小説があり得るのだろうか?また、犯行を実行するために登場人物を説得し共犯者にするのだが、説得力が感じられない。現場に本物の雅美がいたとことの説明も不十分。

  • 東野さんの短編集。
    うーん。私はあまり短編集は好きじゃないんだけど、息抜き程度として読みました~。

    『小さな故意の物語』
    同級生の不信死の真相をさぐるミステリー

    『闇の中の二人』
    異母と実母の間に生まれた赤ちゃんの殺人の背景には。。。

    『踊り子』
    中学生が恋をした真夜中の新体操の女子高生が突然姿を消した。。。その真相は?

    『エンドレス・ナイト』
    単身赴任中の旦那が殺された。。。

    『白き凶器』
    とある会社で次々と人が殺される。。。

    『さよならコーチ』
    自殺したアスリートのビデオに隠されてた背景は?

    『犯人のいない殺人の夜』
    ある夜、一人の女が殺された。。。果たしてその実態は?


    こんな感じです。
    私が好きだったのは『踊り子』
    短編だけど、よくまとまってて読みやすく、ちょっと背筋がゾクゾクした。
    後はイマイチは短編だったかな~。
    ま、こんなもんでしょ。

  • ○犯人のいない殺人の夜

    読んだあとは、タイトルだけでオチが分かりそうに思えるものだけど、読む前は全く気づかない。今と夜が行ったり来たりして、なんでそのたびに一人称が変わるのよう煩わしい、と思ってたらそこがトリックの肝だった。

    ○白い凶器

    ドラマを先に見てるからネタバラシのタイミングがここなんだ!とびっくり。ドラマでは対決シーンを入れたりして、引き延ばしてたんだなあと。

    ○闇の中の二人

    ラスト。息子「と」弟を。と?
    息子だったら弟じゃないじゃん。お兄ちゃん、その女の子どもじゃないんだから。
    とはいえラストは気持ち悪かった。女が悪いよそれ!

    全体的に、この本に出てくる刑事はみな優秀だった。

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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