鳴風荘事件 (光文社文庫 あ 20-2 殺人方程式 2)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334727772

作品紹介・あらすじ

六年半前の月蝕の夜、美島夕海の姉・紗月が惨殺された!-夫の明日香井叶ではなく、双子の兄・響を伴い、鳴風荘を訪れた深雪。再会した友人たちの中には、死んだ姉そっくりに変貌した夕海の姿が…。その夜、再び不可解な殺人事件が勃発する!犯人は何故、死体の髪を切って持ち去ったのか!?著者が初めて「読者への挑戦」を付した長編本格推理の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 長い髪を切られ殺害された預言者の美島紗月。その殺害現場を友人の深雪訪れた妹の夕海はショックのあまり入院することに。その6年後、深雪と夫の代理で同行した響は信州の海ノ口を訪れていた。そこで彼女は、死んだ紗月そっくりに変わった夕海と再会する。そしてその夜、紗月と同じように長い髪を切られ殺害された夕海の姿が…



    いくら警視庁の刑事とは言えど、血とか死体が苦手な叶がどうやって事件を解決するの?と思ったが、まぁなるほどねぇといった理由で双子は入れ替わる。相変わらずのキザなかんじな響が何だかなぁと思った。


    そして、平成の初めの頃ってこんなにタバコ吸う人いたんだなと思った。飲食店で喫煙は出来ないのが今の世の中だから、なんだかカルチャーショックを受ける。最近まで喫煙席あったけど、もうないことに慣れたしなぁ。あと深雪ちゃんが夜に部屋に居なかった理由もこの時代ならではだったしなぁ。


    しかし、なんだか少し悲しい話だったなぁ。大切な人を殺されたための復讐と大切な人を守るための殺人。悲しかった。


    2021.12.19 読了

  • 「殺人方程式 シリーズ」第2作。月蝕の夜、明日香井叶は殺人事件を目撃する。時を同じくして相澤深雪と美島夕海は夕海の姉の紗月が殺害されているのを発見する。それから6年半後、深雪は夫の叶の双子の兄、響と共に信州の八ヶ岳の「鳴風荘」を訪れ、恩師や旧友そして死んだ姉とそっくりに変貌した夕海と再会する。·····その夜·····殺人の火蓋が切って落とされた。
    今作は複雑な方程式ではないが計算による物理トリックを要し、「読者への挑戦」を本文に挟み込んでいる。犯人へと繋がる情報は読者皆平等に与えられ挑戦へと誘う。それゆえに見当がついても完全な姿が見えないのがもどかしく悔しい。明日香井兄弟の今後の活躍を「作者への挑戦」とし、次回作への期待をここに付与しておく。
    綾辻行人氏が贈る 本格推理小説 ~読者への挑戦状~。
    ★★★★✩ 4.0

    「鳴風荘事件―殺人方程式II」

    目次

    プロローグ ···················································· 7
    I 月蝕の夜、二人は出会った ························· 9
    DATA(1) 31
    Ⅱ 十年前の約束が語られる ···························· 33
    DATA(2) 48
    Ⅲ 双子は入れ替わるものである ···················· 49
    DATA(3) 70
    Ⅳ 旧友たちと再開する ··································· 71
    DATA(4) 120
    Ⅴ 鳴風荘に到着する ······································ 122
    DATA(5) 157
    Ⅵ 鳴風荘の夜は更ける ·································· 161
    インターローグ ·········································· 196
    Ⅶ またしても死体の髪が切られている ······ 198
    DATA(6) 228
    Ⅷ 本物の刑事たちが登場する ······················ 229
    DATA(7) 275
    Ⅸ 問題が検討される ······································ 279
    DATA(8) 321
    Ⅹ 密室と呼ぶには屋根がない ······················ 324
    DATA(9) 375
    ではここで、
    謹んで読者の注意を喚起する 376
    ⅩⅠ 犯人が指摘される ······································ 378
    ⅩⅡ 時を遡る ······················································ 437
    エピローグ ·················································· 458

    文庫版あとがき 綾辻行人 463
    解説 貫井徳郎 469

  • 殺人方程式2作目読了。

    推理に挑戦しましたが、玉砕。やはり面白い、楽しめました。

    綾辻先生、3作品目気長に待ちます。

  • 明日香井兄弟シリーズ、刑事を出さなきゃってなんとか出したってインタビューで言ってたけど、実際推理してるの大学生の兄だし、雰囲気が刑事出てくる割には軽やかなので(好き)、頑張ったのかなって。

    3作目ありそうなヒキで終わってたけど、現時点で出版されてなさそうなので、もうこれはないのかなぁ。

  • いわゆる本格的ミステリー。読みやすい作品。

  • 犯人の予想は当たらなかったです。
    真相が判明してから読み直すと確かになるほどなぁ、って感じでそこかぁ〜となりました。
    わかりそうでわからない。そんな歯痒くも面白い一作です。

  • それなりに楽しめましたが、ウルトラC級のトリックが…。

  • シリーズ2冊目も面白かったです。
    犯人には辿り着けなかった読書でしたが、犯人が深雪が容疑者から外れるように事件のトリックを施したのが切ないです。
    響さんもちょっと気を使っていたし。
    でもLGBTのところはあまり筋に必要ないんじゃと思ってしまいました…
    そして3はあるのかな。。

  • 2011.9

  • 犯人の予想は大外れ。悲しいお話しでした。
    後書きでのドラマ化論争に物凄く興味そそられた。何で原作通りに出来ひんねやろ?

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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