血まみれのマリア: 長編悪漢小説 (光文社文庫 あ 29-2 きんぴか 2)
- 光文社 (1999年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334728588
作品紹介・あらすじ
ピスケンが恋をした。お相手は、「血まみれのマリア」こと阿部まりあ。泣く子も黙る救急救命センターの看護婦長で、今まさに息絶えんとする重体患者を救うこと数知れず、の奇跡を呼ぶ女だ。あまりに意外な組み合わせに、驚きのあまり絶句する軍曹とヒデさん。一途で不器用なピスケンは、マリアのもとに通いつめるが…。悪漢小説の金字塔、佳境の第2幕。
感想・レビュー・書評
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血まみれのマリアはプリズン・ホテルにも出てくる重要なサブキャラクター。
どちらが先かと調べてみたらプリズン・ホテルの方が初出みたいです。何れにせよすごいキャラなので、もう一度使ってみたかったのでしょう。
悪漢小説でありながら、どうも悪人が出てこない。主人公の三人もどこか憎めないし、その三人の敵役も妙に真面目だったり、優しかったり。でも中途半端な感じは少なく、思いっきり楽しめる作品です。
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やはりかっこいいなー全員。血まみれのマリアかっこよすぎやろ。
しかし、やっぱりデビルとエンジェルがどっちがどうなんかよおわからん・・・(笑) -
「血まみれのマリア」と
ピスケン再会からのやりとりは
笑いあり、涙あり、
まさしく、軽快、痛快!
畳みかけるようなストーリーは
さすがのひと言!
それにしても
金融も医療も、
表もウラも知り尽くす
恐るべき作家“浅田次郎”
この作品もオススメ! -
マリア、<天使>、瀬古半など、サブキャラクターが活きている。
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真夜中の喝采に羽生結弦。
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浅田次郎の小説には不思議な魅力がある。
考えさせられたり、笑わされたり。
この本を手に取ったのは、長編「悪漢」小説と銘打たれていたからだった。
ただ読み進めていくと、短編集で、3人の主人公(ヒーロー)があらゆる事柄に巻き込まれ、巻き込んでいく物語だった。
でも読んでみると、短編集みたいな本で、少しがっかりした。ただそこは浅田次郎。各物語で時に考えさせられ、時に笑わされることによって、自然と自分が主人公たちに引き込まれていく感じだった。
自分の信念に一心に向かう三人の生き方にとても引き込まれる本だった。 -
浅田次郎お得意のコメディヤクザもの、あいかわらずの高品質人情もの
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入院している新見総長が好きです。いいなぁ。この人の、若い頃の話が知りたい!
巻末の解説については、大きな疑問が…。
なぜ、三作目の解説をしているのでしょう?少し触れるという程度ではありません。出版社が二作目と三作目を間違えて印刷したのかと思ったほどです。