- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334729851
作品紹介・あらすじ
他人の心を読むことのできる女性刑事・本田貴子は、その能力ゆえにさまざまな試練に直面し、刑事としての自分の資質を疑ってゆく…。(「鳩笛草」)高校生の妹を殺害された兄に代わって報復の協力を申し出た青木淳子。彼女は、人や物を念じただけで発火させてしまう能力を持っていた…!(「燔祭」)超能力を持つ3人の女性をめぐる3つの物語。
感想・レビュー・書評
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設定はいいのに、SFが乗り越えなければならない壁を乗り越えきれていない。「世界」をつくって、そこに引き込む力。「朽ちてゆくまで」は、無駄が少なくていい。そのつぎ「燔祭」。「鳩笛草」は、書けば書くほどぼろが出てしまっている感じ。失敗作??
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クロスファイアを読む前にこの本を。
久々の再読でしたが、作者さんの若さみたいなのが、感じられた。続いて読みます。 -
超能力を持つ3人の女性の話。
クロスファイアを読む前にと思い読んだ。
能力に悩み、使いこなし、衰えと様々で面白い。
どの話も最後は悲しい感じの終わりだった。 -
感想記録なし
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「宮部みゆき」の短篇集『鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで』を読みました。
『本所深川ふしぎ草紙』に続き「宮部みゆき」作品です。
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亡き両親が残したビデオを見た「智子」は、かつて自分に特殊な力があったことを知る。(『朽ちてゆくまで』)
わたしは凶器になれる――。
念じただけで人や物を発火させる能力を持つ「淳子」は、妹を惨殺された過去を持つ男に、報復の協力を申し出る(『燔祭』)
他人の心が読める刑事、「貴子」は、試練に直面し、刑事としての自分の資質を疑ってゆく。(『鳩笛草』」)
超能力を持つ三人の女性をめぐる三つの物語。
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超能力を持つ女性の物語を集めた作品、、、
ミステリーっぽい要素に、SF的要素、そしてホラー的要素を合わせたような以下の三篇が収録されています。
■朽ちてゆくまで
■燔祭
■鳩笛草
『朽ちてゆくまで』は、八歳のときに両親を交通事故で亡くし、祖母と二人で暮らしていた「智子」が、祖母の死をきっかけに、自分の過去を調べ、自分に特殊な能力があったことを知る物語、、、
両親が亡くなり、そして、自分だけが生き残ったと同時に記憶と特殊能力を失った交通事故は、自分に特殊な能力があったことを苦しんだ両親の無理心中だったのでは… 過去を調べるているうちに、交通事故について疑念を抱き、悩みますが、その謎が解け、特殊能力が蘇るというエンディングは、続篇に続きそうな終わり方でしたね。
特殊能力を活用する展開ではなく、その能力を持って生まれたことに悩み苦しんだ親子に焦点をあてた物語でした。
『燔祭(はんさい)』は、念力放火能力(パイロキネシス)という特殊能力を持った女性「青木淳子」と、彼女と同僚で妹を不良少年グループに惨殺された青年「多田一樹」の復讐を描いた物語、、、
個人的な復讐や殺人さえも可能な特殊能力を使うことの是非を、読者に問い掛ける作品でしたね。
特殊能力を持つが故に抱える悩みや辛さ、哀しさ… 考えさせられました。
この作品が、後に『クロス・ファイア』という作品に繋がっているようです。
『鳩笛草』は、他人の心を読むことができるという特殊能力を持った女性「貴子」が、警察官となり特殊能力を役立てようとする物語、、、
特殊能力を使うことで評価され、城南警察署刑事課勤務となるが、その特殊能力が徐々に衰え始めるとともに体調に変調が生じ、外出さえもままならない状況となる。
複数の事件を抱え、特殊能力の衰えを感じながらも、懸命に事件解決に挑む姿に共感しましたね。
特殊能力がなくなり、実力では刑事を続けるだけの資質がないことに気付き悩み苦しみつつ、「貴子」の活躍がきっかけとなり複数の事件が解決に向かう流れが巧く描かれていたと思います。
三篇の中では、『鳩笛草』がイチバン愉しめたかな。
もしかして超能力って、誰もが持っている潜在能力で、通常ではそれに気付いていないだけ… なのかもしれませんね、、、
そんな気持ちになる作品でした。 -
超能力を持つ三人の女性の物語。
未来を予言(映像で見る?)できた智子(朽ちてゆくまで)
念力放火能力パイロキネシスをもつ青木淳子(燔祭)
人の心を読める女性刑事本田貴子(鳩笛草)
どれがいい?と単純に聞かれると、智子。ただ、いい未来なら楽しみに待てるけど悪い未来はいつかもわからなければどこかもわからず手立てももてないなら、イヤだ。
結局、厄介なのね。。。
そんな中、幸せに普通に生きていけそうな智子と貴子は後味がいい。
そして淳子には、長編が待ってるものね。。
さて、そのクロスファイアに続きますか。。 -
いろいろな超能力のある女性の短編3編
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超能力ものは好き。だけど3編ともどこか悲しい内容で、スッキリしないモヤモヤした気持ちが残った。ちょっと切ない。
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未来予知能力、念力放火能力、サイコメトリー、それぞれの超能力を持った3人の女性の三者三様の苦労、生き方を描く中編集。
超能力は一般人には持つことができないものなので、一種の憧れのようなものはあるが、本書を読むとそれにはそれ相応の「能力を背負うことへの代償」のようなものが存在することが分かる。とりわけ、自分の力ではコントロールすることが難しいという点は案外見逃しがち。自分の都合のいい時ばかりその能力が発揮されるわけではない。憧れるのはその都合のいい時にしか目がいかないからであり、自分を中心に考えすぎていることが改めて実感させられた。 -
読んだは読んだけど、内容は忘れちゃった(>_<)