目下の恋人 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334739034

感想・レビュー・書評

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  • 官能的でもあり、
    男と女の性(さが)と機微を描く。
    短編集で読みやすいし
    とってもお洒落な感じがする。
    こういった恋愛モノは
    さすが、手慣れている…!

  • 色々染みる。偽りの微笑みとか。目下の恋人がよかった。太陽待ちの元みたいな短編がありましたね。



    バスに揺られながら、私はどんなに好きでも、魂まで差し出すのは間違えている、と自分に言い聞かせた。

    好きこのんで愛人なんてものになりたい女なんかいない。

  • 短編恋愛小説(恋愛ぽくないのもありましたが)です。色んな要素の恋愛が書かれていますが、別れを告げられる話は切なく考えさせられるものでした。一番は 「好青年」ですが、9.11絡みの2作と「偽りの微笑み」(まで)も好きですね。

  • 辻さんの作品は初めて読みましたが世界観についていくまで時間を要する作品も多々ありました(笑)美しい恋愛に憧れてしまいがちな人間の心理を、良い意味で裏切ってきます。人生をあとひと回りした後に読むとまた違った想いになるかなあ、と。

  • 「目下の恋人」が好き。
    自分の意思を貫いたじいちゃんとそれに着いていったおばあちゃんはつよい。苦労を楽しそうに話せるようになりたいものだ。

  • たくさん読んで、大半の内容次々忘れてしまう。その中で衝撃をうけるような内容、変わったプロット、文体がすごく好き、だと覚えている。 目下の恋人はよく覚えている。台詞とこの男性の心理が、数ある恋愛小説の、似た場面から、際立って感じられたから。
    #bookoff

  • う~ん、これといった、私好みの話は無かった…。表題作は可愛らしい雰囲気が好印象だったけど。

  • 辻さんの短編集。
    中でも「好青年」という作品を見て。。。
    なんか聞いたことがあるようなフレーズ。。。
    あっ!「サヨナライツカ」ではないか!!!
    しかも舞台をタイからニューヨークに変え!!!
    この作品により過去の「サヨナライツカ」を読んだ時の記憶を思い起こさせてくれたから★★★★。

  •  男女の様々な恋愛模様を描いた短編を中心に10編収録。

     恋愛小説はかなりの読まず嫌いだったのですが、最近この本の著者である辻仁成さんのお話を聞く機会があり、それをきっかけでとりあえずこの短編集を読んでみました。

     読み始める前は性愛描写が多いんじゃないか、とか読みにくいんじゃないか、とかいろいろ不安だったのですが、読んでみると読みやすく性愛描写も多くなかったので、思ってた以上に親しみやすい本でした。

     『優しい目尻』や表題作の『目下の恋人』はなんとも可愛らしい恋人たちの物語でとても優しい気持ちになりました。

    『君と僕のあいだにある』『愛という名の報復』は9.11の発生時に夫妻の危機を描いた話。世界が一変した日と日常が一変した日を不思議なコントラストで描いたどこか印象的な話でした。『愛という名の報復』の妻の最後の一言がいつか世界に共有されたらいいな、と思います。

     一人の女性の刹那的な恋愛を描いた連作も収録されているのですが、これは感情移入しにくかったなあ。ただ読んでいるうちにこういう生き方しかできない人もいるのかもしれないなあ、とも思わされました。
     この連作については恋愛小説というよりかは、「なんでそうなっちゃうの?」という喜劇の小説として読んでいたかもしれないです。恋愛ってはたから見たらそういうものなのかもしれないなあ、とちゃんとした恋愛をしたことのない自分は思いました
     。きっとそれぞれの立場でこの女性への見方というものは全然違うのだろうなあ。

  • 今日9/11ねんけど、偶然再読したら、偶然で、911の話が出てきてびっくりした。
    ネネちゃんくらいしか話覚えてなかったから、まさか今日この日にこんな話を読むとは・・・とびっくりしたので再度レビュー投稿

    ジャケ買いの短編集
    目下の恋人ネネちゃんのお話は大好き。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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