密室の鍵貸します (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740207

作品紹介・あらすじ

しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 烏賊川市シリーズ1作目。
    今まで読んだ東川作品で一番好き。
    アホさだけではなく、しっかりミステリしてた。
    アリバイトリックは面白かった。
    防音の部屋ほしいな。

  • ユーモア・ミステリの大家東川篤哉さんのデビュー作、烏賊川市シリーズ第一作です。ケータイを持っていない人が普通にいて、「受話器を取り落としそうに」なるとか、時代を感じますね。コミカルな文体に爆笑しつつも、事件は笑ってられない複雑さの本格ミステリです。

  • 初めてこの著者の作品を読んだ。

    謎解きはディナーの後では昔にドラマで見たことがあったが、この人が書いていると知った時は驚いた。

    ミステリーなどの殺人事件ではコミカルに描くというのがあまりなく、そもそも殺人は個人を描くと重くなりがちだが、かなりライトにテンポ良く描かれ尚且つ面白い。今後の作品も読みたい。

  • コメディミステリなのだが、不可能犯罪を取り扱っておりなかなか傑作だと思った。元彼女と先輩が同じナイフで刺されて死亡し、密室の中に入って死んでいるという状況。少ない登場人物を考えると、これしかないなぁというプロットだが、伏線、動機、とても良くできていて、わかりやすくて読みやすかった。作者は短編のイメージが強かったですが、長編も面白い。

  • 烏賊川シリーズ 一作目にして著者のデビュー作。
    ユーモアミステリを謳うだけあって、かなりコミカルなノリで話が進みますが、中身はしっかり本格ミステリで楽しめました。
    ポップな文体は好みは分かれる所ですが、とにかく読みやすいのでミステリ初心者におすすめ

  • 東山篤哉の「謎解きはディナーのあとで」を手に取ってぱらぱらと読んでみたところ、面白可笑しく書いているだけで(それもわざとらしい)、なんだか軽くてくだらないと思って、読むのをやめてしまった。しかし、この本を読んで、ちょっと認識を変えないといけないかなと思ってしまった。作者がところどころで乱入してくるので、ちょっぴりごちゃごちゃしている感はまぬがれないが、結構ユーモアがあってすいすい読め、それでいて割とトリックがまともで面白いのだ。ふーん、これがデビュー作か、なかなかやるじゃん。

  • 大学生・戸川流平を襲った厄日。彼を手酷く振った恋人・紺野がベランダから転落死、その夜に一緒にいた先輩・茂呂も知らぬ間に浴室で刺殺。玄関にはチェーンがかけられ密室に。容疑者となった流平は潔白を証明できるのか。

    ユーモア本格ミステリと聞いて手に取った一冊。とぼけたような描写や文章で緩やかに進む中でも、密室や連続殺人の謎というミステリ部分は丁寧に構築されている。抜けているようで抜けていない読み味が面白い。流平と探偵・鵜飼、刑事の砂川と志木、それぞれのコンビのユーモラスなかけ合いが面白い。

    アパートの一室を防音改造してホームシアターにしてあるという設定も楽しい。そういう部屋欲しいってなる。それにしても、犯人の動機が思わぬアイテムから判明するけど、笑いを通り越してもはやホラーじみた狂気を感じた。人の心こそまさに防音室。誰がどんなことを考えているかなんてわからない。

    題材が殺人なのでコメディとまではいかないけれど、舞台でユーモアたっぷりに演じられたら活きそうな雰囲気だと感じた。

  • 【再読】
    東川篤哉さん長編デビュー作。烏賊川市シリーズ第一弾。
    初読みは「謎解きはディナーのあとで」が初版された頃。こちらを読んでデビュー作から読もうと遡った記憶がある。
    軽快なやり取りとコミカルな感じだから読み手も油断しちゃうけど、これは本格ミステリなのだから。この頃はちょうど私にも時間があった時期で東川篤哉さんもたくさん読んでいたのでまた他の作品も再読してみよう!
    有栖川有栖さんの解説「ユーモア本格ミステリのエース」もまた面白い。

  • 「完全犯罪に猫は何匹必要か?」が面白かったのでこちらも読んでみた。やっぱり面白かった。主要な登場人物が全員ちょっと変わってて全員ちょっと好感がもてる。ユーモアが散りばめられててコミカルなんだけどなかなかの本格派だと感じた。他のも読みたい。

  • コミカルでユーモアたっぷりで面白かった。
    サクサク読みたい時に丁度いいと思った。

    動機の理由が意外ではあった。

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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