思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)

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著者 : 江國香織
  • 光文社 (2007年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334742621

思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 雨が続く日とか、寒い冬の夜に読むのにぴったりな小説でした。
    とても個性溢れる3姉妹に最初は少し圧倒させられたけど、どの姉妹にも少しずつ、共感できる部分、自分と重ねる部分があって読みながら興味深かったです。

    そもそも本書のタイトルは、犬山家の「人はみないずれ死ぬのだから、そしてそれがいつなのかはわからないのだから、思いわずらうことなく愉しく(たのしく)生きよ」という家訓からきています。
    「楽しく」ではなく、「愉しく」。
    同じ読みだけれど少し意味が違って、前者は、心がうきうきする。後者は、心のしこりが取れて、わだかまりがない。という意味。
    今の心境がちょうどこの本を読むのにぴったりで、読んでいてすごくしっくり。

    江國さんはいつも、誰もが持っている何かしら欠けた部分、マイノリティな一面を色濃く描いてますが、不思議な程に共感できるんですよね。
    DV夫と幸せに暮らす長女も、情緒豊かながら理性と共に生きる次女も、好奇心の赴くままに生きる三女も、みんな理解できる部分があって。
    彼女たちを通して自分の中にあるものを発見できるのもおもしろいです。

    家族の結びつきが強くて、家族の危機には駆けつける彼女たち。
    みんなたぶん、きっと不器用で、恋愛に翻弄されて、でも地に足をつけて生きようとしていて。たぶんそんなところに強く共感するんでしょうね。

    私の本質は長女に近いかもしれないけど、次女のような理性を持ちたいし、三女のようにまっすぐに幸せを追いたい。
    犬山家の家訓もいいですよね。恋愛に疲れた人にもよいかもしれない。

  • 三姉妹三様の生き方だが、共通するのは、自身の幸福に貪欲なこと、恋愛に対して恐ろしくまっすぐにまじめに向き合っていること。そういう意味で、タフであること。

    なんだかものすごくわかるなあ、という箇所があるある。

    家族とか恋愛とかって、百人いれば百通りの関係ややり方があるもので、だからこそどれ一つとして異常などではありえないのかもしれない。どれほどの幅に対応できるかの度合いが人によって異なるとしても。

  • 今度NHKでドラマ化されるとのことで読みました。
    私には姉妹がいないので(弟ひとり)姉妹がいると大人になってからも楽しそうだなぁ、なんて思いながら読み進めていきました。三者三様の姉妹で個性が強く、でも憎めないですね。
    ただ、お姉さんがDV夫から逃げる決心をしたきっかけみたいなものが私にはわからなくて、唐突だったので消化不良なかんじです。
    「感動のラスト」と裏表紙の解説には書いてあったけど、感動はしませんでした。

  • のびやかに生きる姉妹3人のものがたり。

  • 個人的には何度か再読したぐらい江國香織さんにハマるきっかけになった小説。「恋愛は感情で始まるものかもしれないけど、意志がなくちゃ続けられない」という言葉がたまらなく好きです。

  • 何年かに一度読み返したくなる本。

  • 面白かった!
    三姉妹の生活が目まぐるしく書かれていて、スピード感をもって読める。

    読むと、江國香織好きだなぁとしみじみ思う。

    父親の荷物検査、信仰の対象ではないけれどキリスト関連の置物を大切にする育子、香水をふんだんに振りかけて武装する治子、幸せな主婦と見られることに安心する麻子。現実にはいない人物像でも、彼女たちの習慣にすごくリアリティがある。

  • 人間みな狂ってることをおしゃれに書いている。仲良くて魅力的な姉妹だけど、怖いよ。

  • 思いわずらうことなく愉しく生きる、と聞くと、ひどく自由奔放で苦労のないようなイメージを受けるけれど、実はそうではないという事実を知るような話でした。思いわずらうことなく愉しく生きるには、そうするだけの覚悟や、信念のような確固たる自分が必要不可欠で、同時に多くのものを失う可能性も孕んでいるということ。
    それでも、なぜ彼女たちがそんな生き方をできるかといえば、「家族」という絶対の味方がいるからなのかな。

    それぞれ全くタイプの違う女性である三姉妹の麻子・治子・郁子。
    自分は誰に一番近いだろうかと想像しながら読むのが楽しかったです。
    とはいえ、彼女たちほど思いわずらうことなく愉しく生きることは容易ではないので、「誰にも似ていない」という結論に至ったのは、私だけではないだろうと思います。

    ある種の覚悟と強い信念を持って自由奔放に生きるか、少し気持ちをゆるめて多少の煩わしさを許容するか。バランスよく生きたいと感じました。

  • 好きな一節。『喪失感は、巨大だったが、それは埋めようがないことを、治子は知っている。放っておけばいい、と治子は考えている。喪失感はただここに「在る」だけで、それに囚われたり浸ったりする必要はない』治子強いなぁ。ドラマでは、真木よう子か。ぴったりだ。

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