女奴隷は夢を見ない (光文社文庫 お 39-4)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334744205

感想・レビュー・書評

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  • 大石さんにしては美しい。
    サラとの物語が良くて、自分の生き方を
    どんな形で受け入れても、生きてるだけで
    良いって思える人になりたい。
    おぞましくて、アナザーストーリーが見たい。

  • 女の子があるとき家族に売られてしまう。幸せな生活からガラッと環境が変わり、市場にセリに出されてしまうのである。

    主人公の男性は女性たちの管理をしている会社に勤めている。

    すごい内容の本を読んでしまっているなと思ったけどコナユキという目の見えない猫とセリにかけられる目の見えない女の子に対する主人公の思いが切なくて綺麗だった。

  • 2018.7.5-151

  • 人身売買、女奴隷。どんな酷い話なのかと思ってしまいますが、案外あっさりした印象です。
    まぁ、しつこく調教や売買の話をされてもうんざりしちゃうんだけど。
    結局、何が言いたかったのか、分からなかった。何を描いたのか、伝わらなかった。

  •  うーん、こりゃ怖い。 人が自由を奪われ、ただ抜け殻になってゆく物語。
     でも、抜けたものは何だったんだろう? 「人間の尊厳」と呼ばれる類のものだろうか。
     「人間の尊厳」の定義は難しいが、それは自分の行動や命に対して自由である権利に近いだろう。 もちろん人間の命は自然の前で既に不自由だ。 自分で命をコントロールなんて出来ない。
     でも人間は、他の動物に比べれば、行動と命の自己管理を許されている、というか自分らで勝手にそういうことにしている特殊な生き物だ。 その前提があるから、人間から「尊厳が抜ける」なんてことがあり得るのだ。
     そして、勝手に幾つかの動物を「身内」にして、尊厳を与えたりするから、時々、犬や猫からも尊厳が抜ける。
     そう考えると、人間が自分に尊厳を与えることで自分の首を絞めているような不思議な感じもする。 自分の尊厳を意識しなければ、尊厳を奪われる苦しみを避けることができるというわけだ。
     まぁ、それはとても無理な話だけれど。 多くの人は、生まれた直後から周りの人によって自分の尊厳を意識させられるから。 とても、とてもありがたいことに。

  • 最後にスカッとすると信じて読んでみたけど読まなきゃよかったで終わった。
    とにかく胸糞わるい話

  • なんか、ありそうで怖い・・・。
    あと、奴隷になっても誇りを失わず第二の人生をかけた樹里や春菜が・・・奴に売られるあたりエグい・・・。
    自分の今いる世界に小さな不満があっても、超幸せじゃんと
    考えさせてくれる一冊。。

  • 救いがない只の人には

  • え…?これジャンル、ホラーだったの?
    じゃあ何が正しいのかと云われると、うーん…という感じですが。
    とりあえずホラーではないのではないかなと思います。

    女性を奴隷として売る仕事…現実には勿論有り得ないでしょうけど、
    この物語に登場するような、加虐的な人とかは居るのでしょうね…。
    奴隷ではなくても、此れに近いような事が、
    何処かにあってもおかしくないかなとも思いました。

    平和な国で、家族と別段何かに不自由する事無く生きてきた高野が、
    余りにも毎日が空虚で幸福など感じる事も無かったのに対して、
    盲目でずっと娼婦として売られ続けてきた少女が、
    美味しいウィスキーやチョコレエトに「幸せ!」と云える此の対比が、
    物凄く悲しく映りました。
    私も平和で不自由のない生活を送ってきたけれど、
    どうしても自分が幸福だとは思えないのですよね…。
    でも世界には客観的にも陰惨な生活をしている人がいて、
    その中にはサラの様に、何かに幸福を見出して満足…まではいかなくても
    将来に不安や怖れ、空虚を感じずに生きている人はいるのかも。
    そう思うと、申し訳なさも感じますし、気持ちがずっしり重たくなっちゃいますね。

    途中には目を背けたくなる人がいてもおかしくないような、
    残虐なシーンも登場するので、苦手な方は…
    まぁタイトルとあらすじ見たらそう云う方は手を出さないですよね。
    ラストは主人公らしく、あっさりと幕を引き、
    それもやっぱりどこか空虚な結末だと思います。

  • 奴隷ブローカの話。
    特に盛り上がるところもなし。

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著者プロフィール

1961年、東京都出身。法政大学文学部卒業。93年、『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文芸賞佳作を受賞し、デビュー。『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』『絶望ブランコ』『愛されすぎた女』『裏アカ』など、著書多数。2019年には『殺人鬼を飼う女』『アンダー・ユア・ベッド』が立て続けに映画化され、話題に。

「2023年 『破滅へと続く道 右か、左か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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