心臓と左手: 座間味くんの推理 (光文社文庫 い 35-6)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334746438

感想・レビュー・書評

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  • 短編7作品収録
    刑事と座間味くんが食事しながら過去の事件を
    話し座間味くんが事件の真相を語る
    最後の作品以外は上記の展開でした
    それにしても座間味くんの推理はすごい!
    いずれの作品も楽しめました

  • 【収録作品】貧者の軍隊/心臓と左手/罠の名前/水際で防ぐ/地下のビール工場/沖縄心中/再会
     前作の大迫警視と「座間味くん」が再会し、飲み友だちになる。そして大迫警視から語られる「終わった」事件に、「座間味くん」が別の光を当てる。
     物の見方の多面性が知らされて面白い。

  • 大迫警部と、通称「座間味くん」の会話で構成する短編集。

    既に終わった事件について、大迫警部から話を聞く座間味くん。
    そこから、警察でも見えなかった驚きの真実が浮かび上がる(※終わったとは言え、警察の内部事情を民間人に話して良いものか...(笑))。

    それぞれ個性的なストーリーですが、表題の『心臓と左手』は、なるほど!と思いました。左手とは、そういう意味か...

    その他『罠の名前』や『地下のビール工場』も、驚きの真実が浮かび上がります。

    最後の『再会』は、他の短編の様に事件は起きませんが、ハイジャック事件の後日談で、10年後に、座間味くんと人質となった少女の再会の話。

    その出会いにより、新たな人生を踏み出す決心をする少女。最後にジーンと来ました。

  • 警視庁の大迫さんが語る過去の解決済み事件を一般のサラリーマン座間味くんがズバッ斬る6編!!

    6編には少しずつ時間が流れており座間味くんの近況が語られる。
    →何となく大迫さんは更けていく感じ。

    毎度の事ながらお酒を飲みながら色んな料理を美味しそうに食べている。
    →特に座間味くん!

    過去の事件に関連するのはテロリストや宗教団体などの普通じゃない団体の中で起きる普通の殺人事件



    最後の再会は『月の扉』で人質になっていた子供の話
    →久々に月の扉を開いて見たくなる


    座間味くん:石持浅海の『月の扉』に出て来る探偵役の若者、本名不明:東野圭吾のガリレオシリーズ湯川学級の理解力!

    月の扉:ハイジャック中に殺人事件が起きる話:石持浅海の美しい小説の一つ

  • 大迫警視は旨い料理と酒を前に、終わった事件を語り聞かせる。
    その話を聞いた座間味くんの推理が冴え渡り、驚くべき真相を炙り出す。
    和やかな雰囲気が一転して緊張感に包まれる。
    導き出された真実はあまり気持ちのよいものではない。
    だけど、そこに到達するまでのロジックには惚れ惚れしてしまう。

  • 座間味くんシリーズ。
    終わったはずの事件が、座間味くんの推理によって新たな面を見せる。
    6編の短編と『月の扉』の続編。


    『月の扉』で登場した座間味くんが再登場です。

    解決しているはずの事件が、座間味くんの推理によって、別の結論が導き出されます。

    大迫警視の説明には、特に不審な点もなかったりするんですけど、座間味くんの見解は違うんですよね。
    終わったはずの事件の違う面が見えてくる…その瞬間は爽快です。

    『月の扉』の続編も、なかなか考えさせられるものがありました。

    『月の扉』→『水の迷宮』→『心臓と左手』の順に読んでほしいですね。

  • 『月の扉』の続編と言えば続編であるが、それをあまり意識しなくても読める作品。
    ただ、座間味くんが最強すぎて少しばかり刑事さんが可哀想にも思える。
    私のお勧めは「地下のビール工場」。既に終わった事件について語る分、この話が最も恐いと感じた。

  • さくさく読めて面白かった!
    警察が一般人にこんな話していいのか、とか、そんなことも警察気づいてなかったのか、とかツッコミどころはあるけれど笑
    特に心臓と左手が好きだったかな。
    最後の「月の扉」の続編はイマイチ。

  • 座間味くんを探偵役に据えた連作短編集である。『月の扉』の後日談もあるので、『月の扉』から読んだ方がより楽しめる。
    本作は警察が捜査した事件の謎に座間味くんが挑む、というもの。事件ものだが、日常の謎のような味わいでなかなか面白かった。

  • 「月の扉」からのスピンオフ的短編連作。これが、「新しい世界」へと繋がる。
    どの作品もなかなか説得力がある短編作品。
    最後の「再会」だけが、やや異質。しかし、ここから「新しい世界」へと繋がっていくことがわかる。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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