いま、殺りにゆきますRE-DUX: 恐怖実話集 (光文社文庫 ひ 14-3)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334748067

感想・レビュー・書評

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  • ネットに転がっている人怖話を、バイオレンス&意味不明な狂気マシマシにして、これでもかと集めたような、トラウマ必至な一冊。
    怖いもの見たさで一気読みしてしまったけど、一人暮らしの女性には絶対におすすめしない!

    とにかく最悪なエピソードが続くものの、感情を挟まない淡々とした文体が、不気味ながらクールでかっこよく、フェルディナンド・フォン・シーラッハみたいなので、話が下品になりすぎていない気がする。

    寝ていたら突然両腕と片足を折られる「セメントいきます」、電車で前に座った男が女子高生の頭を殴り始める「おら男」、ドラッグにハマった女性の末路が悲しい「スター」が印象的だった。

  • 人間の怖さがにじみ出る作品。さすが平山さん。ただ、この本、実話が元だとか。世の中こんな「ヤバい」人間がゴロゴロといるものなのだろうか?いるんだろうなぁ。ニュースにはなっていないだけで、ヤバい事件は色々と転がっているんだろうな。

  • やっぱり生きてる人間が一番怖い。

    痛いこと、苦しいことを平気で人に出来るのは凄いなと思ってしまう。犯人捕まらない系が多すぎて辛かった。

    部屋で読むと部屋にいるのが怖くなる。
    外に出るのも怖くなる。

    自分の周りは、いつも平和であってほしい。
    そう願ってしまうくらい辛い話ばかりでした。

  • 著者の悪趣味を楽しめるだけの心の余裕は持っているつもりだったのだけど、本作のレベルでひたすら残酷で嫌なことばかり連打されると普通に嫌な気持ちになって読後感が悪いという普通の印象になる。嫌さの水準が珍しく許容範囲を超えてしまった。
    嫌なことが起こるシチュエーションが後半に行くにつれてひねりがなくなっていくのもまた胸糞悪い。一人暮らしの女の人が男によって残酷な仕打ちを受けるというシチュエーションが多くなり、「細かなシチュエーションを設定している暇はないんだ!俺の思いついた残虐な行為をとにかく見ろ!ほら!ほら!ほら!」と迫られているような陰鬱な気持ちになる。そのようにシチュエーションの書き分けのあるきちんとした実話怪談の短編集として成立しなくなってゆきどんどん破綻していくのが狂気じみていて非常に気持ち悪い。
    特に嫌だったのはボールを落と児童の話。なんというか人生や世界や他者というものを一切信じたくなくなり、地獄が日常と地続きになっていると思わされる。なかなか最悪だ。

  • 2016.10.31
    持ってたら呪われると思い、駅で即捨て。

    けど帰宅後
    何故か続きが読みたくなって
    再度購入。
    怖くてキモい背徳感がたまりません。

    スターという話がホントひどくて悲しくてツラかった。

  • 恐怖実話集とサブタイトルに書いているけれど、完全に創作。町山智浩の解説にそれがわかるエピソードが書いている。
    「いちばん怖いのは人間」っていう通り、壊れまくった人間のオンパレード。「蟲」とか気持ち悪過ぎて寒気がした。よくこんな気持ち悪いこと書けるなあ。
    「さよなら、おーえる」という話の最後に
    『警官は彼女からざっと事情聴取するとご苦労様と言った。「夜、あんなところのトイレに入っちゃいけないと言われましたし、それに」携帯で110番すると中継局とかを経由する分、遅くなるよと注意されたという。「あの場合、他にどうしろっていうのよと思いました」』
    とこういったエピソードを入れるところがうまい。これ入れることでぐっと実話っぽくなるもんね。

  • 被害者がとにかく凄惨な目に遭い、犯人は捕まっていないというオチで終わる話の繰り返し。痛々しい描写がやけにリアルです。
    読み終わった後に思わず戸締りを確認してしまったので防犯意識は身につくと思います。なんとも言えない不安にかられるので一人暮らしの女性にはあまりお勧めできない一冊です。

  • 新作3篇もさることながら、あとがきが面白かった。

  • "この本に紹介されているお話はすべて実話なのだろうか?
    恐怖実話集と書いてある。
    あまりにも恐ろしい話の連続に鳥肌が立ちまくり。
    実話とすれば、被害者からの話しか聞けていないので、自分のことを悪く言う人はいないだろう。ゆえに、なぜ赤の他人から突然の暴力を受けるのか不明のままである。当人は、身に覚えのないことなのだろうが、加害者には何かの理屈があるかもしれない。何もないとすれば、単なる運が悪かったということになる。
    とにかく、世の中には理解しがたい不条理が存在していて、できることなら避けて生きていきたいものである。
    何かを感じたら、その場から去るのみ。たとえ気に入った町であっても引っ越しをするべきだということを学んだ。"

  • 2015年11月13日読了。
    2015年201冊目。

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著者プロフィール

1961(昭和36)年、神奈川県川崎市生まれ。法政大学中退。デルモンテ平山名義でZ級ホラー映画のビデオ評論を手がけた後、1993年より本格的に執筆活動を開始。実話怪談のシリーズおよび、短編小説も多数発表。短編『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社文庫)により、2006年日本推理作家協会賞を受賞。2010年『ダイナー』(ポプラ文庫)で日本冒険小説協会大賞を受賞。最新刊は『俺が公園でペリカンにした話』(光文社)。

「2023年 『「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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