蜘蛛の糸 (光文社文庫 く 15-1)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334749088

感想・レビュー・書評

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  • 内容的には、くだらないお話ですが、黒川さん独特のユーモラスな会話は笑えました!

  • 七編からなる短編集。

  • 作者、黒川博行氏にしては、珍しい短編集。
    7話からなる。
    ちょっと、お色気ありの下話なのだが、あくどっぽさが無くて、面白い。
    女性の方が一枚上手の手練手管に、翻弄される主人公の遠野が、右往左往しながら、目的を達成したいが為に、お金と動力とで実行するのだが……
    やはり、えいとこのボンボンで母親同様優雅極まる遊民人。
    2話の主人公に佐々木にしても、大枚をはたきながらも、女性瑠美に手玉を取られている。
    騙されつつも、帝国ホテルで、瑠美からの電話を、まだ待とうとする男も、ちょっとあきれるけど。
    ユーザー車検の話話、よく調べているのか、警察官の話も和泉車検場の検査員と主人公のやりとりが面白い。
    しかし、男の欲が、女性に騙されつつも、衰えない所が、滑稽であり、面白く思えた。
    最後の話は、賭博の話。
    先日、IR舞洲、出来る事になるらしい。
    賭け事に、めり込まないで、この最後の結末のように、欲深くならないのが一番だと思いながら、本を閉じた。

  • 2020.12.06.読了
    黒川作品は基本的にハズレはない。
    なるほどと思わせてくれたり、ついハハハッと笑ってしまったり。
    でもこの短編集は、ちょっと中途半端感がある。
    キレがないとでもいうか。
    評価をみたら星2.7。
    なるほど評価はバカにできない

  • 7つの物語からなる短編集。どれも見事に滑稽な様が面白かった。関西弁がなおさらそれを引き立てている感じがした。いくつかの話では下心丸出しで、何とかしてものにしようとする男の姿がウケた。その中「尾けた女」では小説の編集の様が分かりやすくて面白かった。

  • 軽妙な大阪弁を駆使して描かれる犯罪小説がメインの著者には珍しい短編集。
    どの作品も男性が主人公。またほとんどの主人公も女性に弱い。下世話な言い方をすれば「すけべ」なおじさんたちである。
    関西が舞台で会話も関西弁。まるで落語でも読んでいるように、会話を重ね、ストーリーが進んでいく。思わず声を出して笑ってしまう場面もある。
    ちょっとした息抜きに読むのに特に男性にはお勧め。

  • ダメな男達の物語。黒川作品にしては会話の軽妙さも少なく、オチもイマイチ。

  • ちょっとエッチなテンポのよい短編集。

  • 色欲に奔走・迷走し、あるいは周囲や女の暴走に巻き込まれ、とにかく酷い目に遭う中年男たちを、品も節操も遠慮も妥協も皆無で描いた作品集。
    よくない意味で、とても大人向けのコメディだろう。情けない男ばかり出てくるが、気持ちが分からないでもないところが面白い。
    そう考えると、若すぎる人や女の人には多分魅力が十分伝わらないのではないか。それはとても惜しいことだ。
    「充血性海綿体」と「尾けた女」がたまらなかった。
    3+

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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