- Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334751043
作品紹介・あらすじ
「ある街角で、不安が私に襲いかかった。汚らしく、うっとりするような不安だ」極限のエロスの集約。戦慄に満ちた娼婦との一夜を描く短編「マダム・エドワルダ」に加え、目玉、玉子…球体への異様な嗜好を持つ少年少女のあからさまな変態行為を描いた「目玉の話」を収録。
感想・レビュー・書評
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たかだか140頁くらいのお話なのに、読み始めて読み終えるまで16日も掛かってしまうくらい、食傷気味。。
バタイユさんの最高傑作らしい「マダム•エドワルダ」よりも、「目玉の話」のインパクトが凄すぎた。
冒頭の、猫用のミルク皿にシモーヌがお尻を浸す、という場面が有名らしいが、その後も、ひたすら変態的場面が続く。
闘牛場で、シモーヌの要望により、仕留められたばかりの闘牛の睾丸がふたつ生のまま銀の皿で供され、シモーヌは、闘牛の(文字通り目玉が飛び出る)死亡事故を観ながら、ひとつは食べ、ひとつは隠部に入れる、という意味不明の倒錯の世界へ。。
最後の方のセビリアの教会での出来事は、キリスト教会がどういう反応をしたのか気になるくらい、非キリスト教徒から見ても冒涜的に映った。(初稿は地下出版だそう。)
こういう倒錯的な感覚に至る原因らしきものとして、梅毒で四肢が不自由なバタイユの実父がお漏らししながら白目を剥いていたときの目玉の映像、が最後に分析的に語られる。
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理解はしていないが異様な緊張感を覚えた「マダム」。読了直後はおぞましさで気分が悪くなるが、考えてみると筋道が立っているようにも思える「目玉」。とは言っても、明朝、TKGは食べたくない。面白い小説ではある
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え、目玉の話って、と最初邦題に戸惑った(不安を感じた)ものの、読んでみると最高でした。
内容、周りの狼狽を描いていないあたりに突っ切った感が出てるというか。何故たまごなのかと思うが(だって玉子じゃ、ね)性的に描けばなんだって性的になるのだなと。だからシモーヌの性癖は先天的なものよりも後天的なものと思って読んでいたが、最後「私」(バタイユなのか?)視点で語られる分析によってすとんと腑に落ちた。 -
ポスト構造主義が流行った時によく聞かれたバタイユ。思想家だと思っていた本が「古典新訳」で出ているではないか。背表紙には「・・・あからさまな変態行為を描いた・・・」の紹介文。むむむ
・・・これはただのエロ話ではないのは感じるが、しかしどのように読んだらいいのだろう。汗。異様な迫力に圧され完全に消化不良。 -
これほどまでに犯罪的な性に出会ったことは今だかつてなかった。理性や道徳など存在しないかのような彼の文章はしかし、一方で深い人間の内面への考察に満ちている。とまあ、難しい言葉で表してみたものの、一度読んだくらいで語ることは許されないような本だ。彼は哲学者であるらしい。彼の生涯を追いつつ、他の著作も読んでみたい。しかしこれに素直に共感した友人Tはただものではないと思う。
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一見、行きずりのポルノ作品に思えて実際は哲学的思想の色濃い「マダム・エドワルダ」にはそういう要素を理解できれば深みに達せますし、気付かなくともページをめくる手が止まらない不思議な力があります。もう一編の「目玉の話」はあらゆる変態行為が行われ面食らい、その裏にある本意に目が向く事なく、アブノーマルな勢いに打ちのめされたまま読み終えてしまいました。これは要再読か。それにしても古来より性に関する変態ぶりでは日本人は他の追随を許さない民族だという妙な自負があったのですが、海の向こうにも猛者はいた。そんな感じです。
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玉子と眼球と睾丸。
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2012/02/21
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そうなのです~
本は薄いのでさらーっと読めます
どきどきそわそわもじもじしてしまいますがそうなのです~
本は薄いのでさらーっと読めます
どきどきそわそわもじもじしてしまいますが2012/02/23
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二回目読んだら良さがわかった。
教会のシーンが好き。