クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)

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著者 : ディケンズ
制作 : 池 央耿 
  • 光文社 (2006年11月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751159

クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ちょっと早いけれどクリスマス気分で。強欲で冷淡な嫌われ者スクルージの人物描写がすごい。酷い。でも極端に悪い表現をしているからこそ、後の人間愛を取り戻したスクルージが活きています。すごくシンプルなストーリーなのに心に残りました。クリスマスにはみんなに幸せが訪れますように!クリスマスおめでとう!と言わずにはいられなくなります。親切心は自分も相手も幸せにしてくれるんだなぁ。

  • 初ディケンズ。もう少し早く読むんだった……。古典作品は面白くないものと思い勝ちだったが、かなり惹き付けられた。筆者の伝えたいことが解りやすい上に、説教じみてない。むしろ感動してしまった。他のディケンズ作品も読みたいなぁ。

  • クリスマスという題材もあって、煌びやかであったり、家族の貧しいながらも温かく祝う、というイメージが読んでいて頭の中をくるくると回りました。
    映像にしたくなる気持ちがわかるなぁ。

    最初は「改心するのが早いな!」と思ってましたが、そもそも根っからの悪人という人ではなく、ケチさは長年積み重ねてきた自分を守るための頑なさ故。
    最後に童心に帰って慈愛を表に出すことができるようになってくれたのが、読んでいてこちらも嬉しくなりました。

  • 狷介にして吝嗇家であるスクルージが、3人の精霊との出会いによって
    未来を帰る可能性のあるものとして捉えるに至る過程を描いた作品である。

    この作品は、キリスト教文化においてクリスマスという一日が持つ重要性―それは日本人がカップルで過ごすような恋人の日という捉え方ではなく、自分の身の回りの人全てに対する「愛」を確認し、表現するという日だという意味を持つと考えられるが―を改めて確認できる機会であった。
    この作品を読んだのは35℃をこえるような真夏であったが、心のなかに暖かな涼しさを感じた、そんな作品でした。自分の大切にしたいと思うものであれば、とことん大切にする、そんな気持ちで本を閉じました。

  • ディケンズ「クリスマス・キャロル」

    1843年、ディケンズが31歳の時に書いた小説。
    150年前に書かれた小説っていうのにもビックリしたんだけど、それ以上に驚いたのが、欧米諸国でのキリスト教の浸透具合だね。単に宗教っていうよりも哲学というか、生活スタイルになってる。クリスマスも日本で言うところの「お正月」とか「お盆」に近いイメージかな。親戚同士で集まって先祖に感謝するみたいな。

    p38
    ・「人はみな」亡霊は答えて言った。「隣人、同胞と進んで広く交わって、心を通わせなくてはいけない。そのためには、遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくては駄目だ。生きている間にそれをしないと、死んでから重荷を負って歩く事になる。あちらこちらをと彷徨って、悲しいかな、出る幕が無い事を思い知らされるはめになるのだよ。本当なら、世の人々とてを携えて、幸せを実現出来たかもしれない場面に行き逢いながら、指をくわえていなくてはならないんだ」
       ↑
    生きている時の罪が鎖になるんだね。そしてそれが繋がると。

    p50
    ・ベッドのカーテンが左右に割れた。重ねていう。ベッドのカーテンが開いた。
       ↑
    「重ねて」の使い方が面白いな。

    p86
    ・毎年毎年「クリスマスの霊」が生まれる。

    p122
    ・「親を逃れて俺にすがっている。男の子は「無知」、女の子は「貧困」だ。二人に心せよ。同じ階層の者みなすべてに注意を向けなくてはならないが、中でも男の子には用心しろ。俺にはわかっている。まだ消されずに残っているなら、額に「破壊」の文字が読めるはずだ。(以下略)」

    p168
    ・世の中、何事も、初めは人からさんざん笑われずには済まない事を知っていたためである。おまけに、人を笑うのは理解の不足であって、自分の無知を棚に上げて笑う事の方が見苦しい事を思えば、何と言われようと痛くも痒くもない。

    p176
    ・ゴッホはディケンズの「クリスマス・ブック」を何度も繰り返し読むに値する奥行きのある作品と言っている。

  • 昔、公文やっていたころに部分的に読んだことがあった。昨年のクリスマスシーズンに映画の宣伝もあったし、少しはクリスマスの気分に浸ろうとか思って読んだ。少しでも読んだことがあるというのは、今一度読もうという時の抵抗を和らげてくれる。やっててよかった公文式。別にぼくは公文式のまわしものじゃないよ。
    読んで思ったのだけど、この手の作品を読むときは、作品が書かれた時代背景を多少なりとも知っていたほうがより楽しめるということ。翻訳者のあとがきが良かった。
    全体的に読みやすかった。時代をこえた作品の素晴らしさがよくわかる。

  • クリスマスが近いので読んでみた。
    巻末にも書いてあったけど、スクルージはただの守銭奴ではなく、すごく真面目で努力家。
    精霊たちの出会いで欠けていた親愛の気持ちがようやく生まれたのだと思う。
    クリスマスにぴったりの暖かい物語だ。

  • 図書館本。 227

  • とても有名なお話なのに読んだことなかった!
    12月だしぜひ読んでおこうと思い立ちました。

    読んでみて思ったのは「意外とスクルージは怖くなかった…。」ということでした。
    意外とすぐに改心したなぁと。もーっと頑固なのかと思ってました。
    語られるイメージが先行していたんですね(- -;)

    「人生はやり直せる」「人には優しく」
    小学生のうちに読んでおきたい本です。

  • 「人生の軌道修正」というクリスマスプレゼント

    ある年のクリスマスの夜、守銭奴として悪評高いスクルージのもとに、7年前に亡くなった共同経営者マーリーの幽霊が現れる。このことをきっかけにスクルージは3人のクリスマスの精霊に導かれ、自身の過去・現在・未来を覗き見ることになる。はたして、スクルージはそこで何を見、何を感じることになったのか。

      本編を読んだ記憶はなかったのだが、どういうわけか「スクルージ」という名前と「白い長い寝巻きにナイトキャップ(?)をかぶった意地悪そうな爺さんがベットに座っている」場面だけが印象に残っていて、今回読んでみたらなるほど「スクルージ」が強烈なキャラクターであったことを改めて認識。

     著者・ディケンズの生きた19世紀イギリスは産業革命真っ只中で、スクルージのような成金おやじって町内に1人や2人いたんじゃないかと思う。この話は当時の人たちにも大好評だったそうで、けちで威張ってるそういう階層に対して一矢報いるじゃないけど、チクリ!くらいの効果もあって快哉を叫ぶ人たちもあったことだろう。

     結論から言えば、吝嗇で人付き合いも悪く、クリスマスを祝おうなんて気持ちはこれっぽっちも持ち合わせない爺さんが、「このまま人生を通した場合の己が行く末」を見せられて改心しその後はいい爺さんになる、という話なのだが、自分の来し方が招く結果を見せられるっていうあたり、因果応報を思わせ仏教的なニオイもありますね。その報いが地獄の責苦じゃなくて「誰からも悲しまれない、それどころか喜ばれてしまう孤独死」というのは近代的だけれども。

     それにしても、己が行く末を見せられて人生の軌道修正ができたとはなんともうらやましい。過去からの自分の生き方を内省し自分をとりまく世の中を見つめ直す心をもっていたスクルージだったからこそかもしれないが、この軌道修正の機会は彼の人生の中で与えられた一番のクリスマスプレゼントだったに違いない。

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クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)の作品紹介

並はずれた守銭奴で知られるスクルージは、クリスマス・イヴにかつての盟友で亡きマーリーの亡霊と対面する。マーリーの予言通りに3人の精霊に導かれて、自らの辛い過去と対面し、クリスマスを祝う、貧しく心清らかな人々の姿を見せられる。そして最後に自分の未来を知ることに。

クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)のKindle版

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