ドン・カズムッホ (光文社古典新訳文庫)

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制作 : 武田 千香 
  • 光文社 (2014年2月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334752859

ドン・カズムッホ (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 不思議な小説である.ブラジルで歴史上1位の小説とされることも多いらしい.「ドン・カズムッホ(偏屈卿)」とあだ名される老弁護士の主人公が,17歳の時に隣家の少女と恋に落ちて以降を回想して綴る半生記の形を取った,前半は純愛小説,後半は妻と息子に抱いた疑念とその顛末.不思議というのはその構成で,500ページ強が148章からなるという,非常に細切れの構成で,じゃあ,脈絡がないかと言えばそうではなく,しかし,このような頻繁に章を改めるという構成が,不思議に効果的で,基本的には退屈にならざるを得ないお話しのはずなんだけど,どんどん読み進めてしまった感がある.
    出版後60年経ってから,本書の解釈に関するコペルニクス的大転回があったそうで,そのあたりは巻末の解説に詳しいが(かなり長い),ただ,その説を60年間誰も思いつかなかったのはどうか,と思う.

  • 主人公ベンチーニョの語りで話が進む。隣に住む少女カピトゥに恋い焦がれていると同時に、母親には将来神父にと望まれている。母に背くことが出来ずいったんは神学校に入るが・・・。
    大人へとなっていく過程や、心の葛藤がきめ細やかに描かれている。
    4分の3ページは恋愛と将来、4分の1ページは死について深く味わい深い作品でした。

  • おもしろかった!
    夢見ごごちの回想シーンが続き、ちょっと飽きてきたところからの急展開。
    予備知識なしに読んで、解説を読んで、もう一度読み直したくなる。
    裏表紙の『魅力的なヒロインが、こんなところに隠れていた』という言葉に深く頷くことでしょう。

  • そのページ数、分厚さに一瞬躊躇したものの、読み始めたらあっという間。若く賢いお隣さんとの幸せ恋愛譚かと思いきや、物語後半からだんだん雲行きが怪しくなってきて……※ここらからページをめくるスピードが加速すること間違いなし。
    それにしてもそんな昔のことよく覚えておられますね、ドン・カズムッホ(偏屈卿)!

  • 妻と親友の不貞という妄想か真実をめぐっての思い出を日記形態で綴ったもの。とても面白かった。

  • 『ブラス・クーバスの死後の回想』が面白かったのでこちらも購入。
    断片的な短い章を重ね合わせる手法で、老弁護士が過去のことを回想する、という構成。
    解説でも言及されていたが、どちらもテーマが同じ(姦通)で、回想という手法をとっているが、『ブラス・クーバス〜』と違い可愛らしい幼なじみとの恋愛模様が細かく描写されているのが印象的だった。
    巻末の詳細な解説は必読。確かにこれ、一読しただけでは『妻が浮気し、子供は不義の子である』という印象は持てなかった(唐突だし根拠が薄弱過ぎるだろ〜)ので、『妻は浮気していた』説が優勢だった時代があったというのに驚いた。

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