- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334761288
感想・レビュー・書評
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修道院の人間模様がうかがえるのが楽しい1冊。
カドフェルシリーズは、とても人間の善性について書かれることが多いと思う。いわゆる悪人が出てこない印象。とても優しい世界だ。主人公のカドフェルは法の守護者ではなく、宗教の人なので、法にそむくこともやる。今回の犯人に対する最後の処置もそう。それがいやなのではなく、人間を信じている感じがとても好きだ。でも、少し切ない。なんでだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回も面白かった、救いのある解決の仕方がいいんだよなぁ。風景描写が綺麗なので、ウェールズあたりの地理ももっと詳しく頭に叩き込んで読みたいところ。シリーズに出てくる登場人物も広がってきたので、間をおかずに続きを読みたい
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カドフェルシリーズ初めて読んだ。穏やかな人だなあ。
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これもとても良かったー!
修道士カドフェルシリーズは、謎云々よりもカドフェルの人柄が抜群に魅力的で、時々「そろそろカドフェルに会いたいな~」と思う。
普段はエキセントリックで頭脳明晰なホームズかっこいい☆とか渋いポワロが!とか言っていてもね。
カドフェルの魅力は、その人柄!
相手の立場を想像した上での会話ができること。
自分の仕事の領分と譲れないラインをきちんとわかっているところ。
経験と、想像力と理性とに裏打ちされた知的なやさしさ!
これだよ!
今回も、存分にカドフェルのやさしさの方法に触れて、自分の良心と「知的なやさしさ」を磨いていこうと思った。
カドフェルのようなオトナになりたいものです。
続きもまた読もう~。 -
その殺人で得をするのはだれか。その視点に囚われすぎてはいけない。
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家庭内暴君で、誰に殺されても違和感のない被害者…。カドフェルは、遠い昔に恋人だった被害者の後妻リチルディスのために捜査をするのですが、院長の留守をいいことにつけあがる副院長ロバートと腰巾着ジェロームに睨まれて、院外活動が困難に。そんなカドフェルを手伝おうとするのが、見習い修道士マーク。カドフェルの助手の中で一番頼もしい彼、大好きなキャラクターです。
リチルディスはなんだかなよっとしていて…カドフェルはどうして好きだったのかなあ。カドフェルが東方で愛した女たちのほうが、自立していて潔い感じがして好感が持てるけれども。しかし、従順で美しくて男にしか分からない魅力が若い頃にはあったのかもしれないね(わたしゃシリーズ中によく登場する、賢くて気が強くて、情熱の塊みたいな女たちのほうが好きだ)。 -
今回は、カドフェルの昔の恋人が登場。中年になって再会するとは、何ともほろ苦くて甘み・うまみがにじむ展開だなあ(笑)、と思いながら読み終えた。犯人は非常にわかりやすいが、自分の中では安心して読めるシリーズになりつつある。
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時は12世紀。場所はイングランドのベネディクト会のシュルーズベリ大修道院。
スティーブン王と女帝モードによる王権争いの内乱を背景に、
医術と薬草学に精通した元十字軍兵士のブラザー・カドフェルが数々の難事件を解決していきます。
ミステリーではありますが、歴史・医療・恋愛・宗教と色々な要素が盛りだくさんですので、
事件の全容が分かっても何回も読みなおす事の出来る、大変魅力的な小説です。 -
カドフェルがかって将来を誓い合った女性の苦境を救うという、ちょっと甘酸っぱいお話でした。