秘跡 ―修道士カドフェルシリーズ(11) (光文社文庫)

  • 光文社
3.88
  • (9)
  • (17)
  • (14)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 97
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334761455

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 全く関係ないのですが、平安時代の「とりかへばや物語」の主人公・男装して出仕した姫君が、月一回は数日休む、という記述があります。
    ジュリアンはどうしていたのでしょう。
    変なこと気にして申し訳ございません。

    殺人事件は起こらない巻ですが、女帝モードとヘンリー司教の戦闘によるウィンチェスターの破壊、無辜の人々の恐怖や被害と、心痛むシーンが多いですね。

  • ネタバレ思い切り入るんで少し空けます。









    途中でもしや…とは思ったけど流石に「死体が多すぎる」でやったネタを
    もう一度やったりはせんだろという先入観(「死体~」の時はカドフェル
    あっという間に見抜いてたし)から、実はジュリアンは女の子として
    育てられた本当は男性(理由は父親が前妻との息子と
    後妻の息子であるジュリアンの間で領地相続で争いが
    起きるのを恐れたため。親子ほど年の離れたヒュミリスと婚約させたのも
    ヒュミリスが年齢的に先に亡くなり婚約が不履行になるだろうことを見越して)で
    子どもの頃からジュリアンの世話していたアダムはその事実を知っていた。
    出家の際に近くの宿から尼僧院に行くまでの間に消えたのは本来の男性の姿に
    なり僧院で出家したから。
    ヒュミリスの世話を献身的に行っていたのは男である自分と婚約させて
    しまった事への罪滅ぼしのため…と予想していたらそんなひねった内容では
    ありませんでした。

    ファンの間でもつまらないっていう人と感動したって人、大きく分かれるようです。

  • シリーズ11は、殺人のないミステリー。
    途中で真実は見えるのだけれど、その終わり方、納め方がよかった。さすがカドフェルさんです。

  • 修道士カドフェルの第十一弾。

    このシリーズでは、
    移動が車がなくても、連絡が電話でなくても、
    はたまた凶器が銃でなくても、
    いらいらすることは無いのだが、
    今回ばかりはイライラした。
    多分、
    隠された秘密がわかったのもあるが、
    なんといっても、人が殺されなかったから。

    前作で奇跡を起こした見習い修道士が重要な役割を果たしたり、
    元愛人の修道女も重要だったし、
    修道院にあるまじき修道士の話は「お話」としては面白かったけど、
    ミステリーとしてはちょっと。

  • このシリーズは基本的には修道士が活躍する歴史ミステリーなのですが、毎巻男女のラブロマンスが絡むのがお約束になっています。私は基本的に恋愛モノは好きではないので出てくる度に少々うんざりしていたのですが、この巻だけは不覚にも感動を覚えてしまいました。

    著者は英国人なので恐らく聖公会と思われますが、カトリック教徒にとって「結婚」という行為が如何に神聖なものであるかという事をよく承知していたようです。現代ですら離婚すれば破門と聞いていますから、中世のカトリック教徒にとっての「結婚」の重さは想像を絶するものであったことでしょう。

    ただし、年頃の女性が男のふりをして修道院に入り、何年もバレずに過ごすというのはいくら何でも無理があると思いましたので★1つ減点です。その点は気になったものの、しかしクライマックスでは胸にじわりと来るものがありました。

  • このトリックはどこかで読んだような…。いやいや、美しい献身に素直に感動。

  • フェデリスの正体に気付いた時(相当遅かったけれど)不覚にもすごく感動した。こういう女性の生き方って今じゃあり得ないのだけれど、素晴らしいと思ってしまった。カドフェル・シリーズにしては異色作(殺人事件が起こらない)けれど、カドフェルならではの大団円で、大変よろしい。(2009-10-27L)

  • 修道士カドフェル・シリーズ11冊目

  • この本のタイトルが好きなんです。非常に内容にそぐってて。修道院にやってきた、二人の修道士と行方不明になった女性。全ての秘密が明かされ読み終えたとき、タイトルの意味がわかるのです。

  • 自らが心を寄せる人への愛をどう表現し、どう貫き通すか。当時の修道世界の内側にくらくらする作品。

全13件中 1 - 10件を表示

エリス・ピーターズの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ケン・フォレット
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×