アイトン・フォレストの隠者―修道士カドフェルシリーズ(14) (光文社文庫)
- 光文社 (2005年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334761516
感想・レビュー・書評
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静かな森の中で、祈る姿は聖者のごとく…暴かれた秘密に、思わずのけぞりました。例の内乱はやはり絡んできます。
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ドラマ観たいなぁ。後半からの全伏線回収がほんと見事。中世の騎士道精神とか教会のこととかの前提知識があったらもっと楽しめそう。やはりシリーズものなので、次はちゃんと二作目をよもう
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最後まで犯人も犯行動機もわからなかった。戦争が絡んでわかりにくいってのもあったけれど、この時代、ひとがひとを殺すのに、戦争なら是だし、正々堂々とした決闘なら、スポーツの決着みたいに許されてしまうのかしら。14世紀イングランドと21世紀日本のメンタリティ差に戸惑うこともアリ。このシリーズもあと数作残すだけになっちゃったなー。さみし。(2010-01-08)
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修道士カドフェル・シリーズ14冊目。
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修道士カドフェルシリーズ 14
スティーブン王に忠誠を誓い、武勇を馳せたイートンの荘園主リチャード・ルーデルが亡くなった。彼の息子リチャードはまだ10歳で、権勢を振るう祖母から遠ざけるために、シュルーズベリの修道院に預けられていた。野心家の祖母ダイオニシアは、孫息子を隣の荘園主の娘と結婚させて、領土拡張をしようと画策していたのだ。その頃、アイトン・フォレストの森の小さな庵に、若い従者を連れた巡礼者カスレッドが住み着いた。若い従者の名前はハイアシンス。その名の通り妖精の様な若者だった。
ある日、修道院に逃げた農奴を追いかける男がやってきた。ハイアシンスの噂を聞いた男は庵を訪ね、死体となって森で発見された。そして、リチャードも行方不明に!二つの事件の犯人は同じなのか?疑われたハイアシンスと、彼をかばう森番の娘アネットとの恋の行方は・・・
ヒヤシンスの花の咲く季節に、ヒヤシンス(ハイアシンス)と言う名の青年の物語を読むことになりました。
シュルーズベリの外で起こった政治事件が、それとは判らぬ影響を街に及ぼし、中世の身分制度の中で、思いのままに生きられない人が、自由を願います。
向こう見ずだけど信義に厚い少年リチャードが可愛くて、ハイアシンスに恋をするアネットは力強くまっすぐで、カドフェルの眼差しはいつものように暖かでした。
そして、ハイアシンスと言う名を自ら選んだ青年が魅力的。
ヒヤシンスの花の香りが漂ってくるような作品でした。
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土地に絡む誘拐事件を扱う作品。今も昔も、土地と金が絡むとこうも人間は強欲になるものかと思う。