君がいなくても平気 (光文社文庫)

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著者 : 石持浅海
  • 光文社 (2011年10月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334763107

君がいなくても平気 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 石持さんの作品は理不尽だなぁ、と読み終えて改めて思う。

    ミステリーといえば探偵や刑事と犯罪者、善悪が別れているものが多い気がする。だけど石持作品はそうじゃない。普通に日常を過ごす人が、ある日突然巻き込まれる感じだ。
    今回の『君がいなくても平気』もまさにそうで、もしかしたら自分の恋人が殺人犯かも知れないと思う男性が語り手だ。
    「もし自分が同じ立場だったら?」と考えてしまい、ラストまで一気に読んでしまう。どう考えてもハッピーエンドはないのに。

    理不尽と言えばいいのか、残酷と言えばいいのか。やっぱりこれも読後感はあまりいいものじゃない。
    それこそ苦味と淋しさがないまぜになったような結末なのに、好ましいと思わせる力は凄い。

    周りで読んでいる人は少ないけども、これからも石持浅海推しでいきたいと思います。

  • 主人公・水野勝は携帯電話の周辺機器の開発チームで働く独身男性だ。
    業務提携先から出向してきている同じチームの北見早智恵とつきあっている。
    特別に早智恵のことを愛しているわけではない。
    彼女もなくひとりでいるのも寂しすぎるし、嫌いなタイプでもない。
    ただ今が楽しく過ごせればいいと思っていたし、早智恵も同じように考えていると水野は思っていた。
    どうしても許せないことがある。
    悪意があろうとなかろうと、けっして許さない。
    無念の死には無念の死で償ってもらうしかない。
    どこにスイッチがあったのだろう。
    誰かを殺そうと心の中で殺意のスイッチを押した瞬間から、人は狂っていくのかもしれない。
    一緒に食事をして笑顔で会話をする。
    人間の感覚というのは、過度の緊張が続くとマヒしていくのだろうか。
    いま、この瞬間に目の前にいる人が殺人犯かもしれない。
    自分ならそんな状況にはとても耐えられそうにない。
    恋人が殺人犯だと知りながら何も知らないふりを続ける水野。
    人を殺したその手で恋人にすがり不安そうに振る舞う早智恵。
    本気でないとしても恋人として過ごしてきた時間があるのに、どうして相手を徹底的に騙し通せるんだろう。
    相手への罪悪感は?
    水野や早智恵ふたりがあまりにも見事に感情をコントロールするので、とても怖くなってしまった。
    たった1枚の紙切れから偶然犯人がわかってしまった水野。
    彼なりに考え、自分の人生を守るためにもっとも損をしない選択・・・証拠品を焼き捨ててしまう考えの浅さも苦手だ。
    「でも、君がいなくても平気だ」
    この意味がどうしてもわからない。
    死んでいく者が望んでいるだろうことを言ってあげた思いやりなのか。
    それとも本心なのか。
    どうしてもわからない。

  • 自分の彼女が犯人と知ってしまった男が、ひたすら 知らないふりをするというマヌケな話ですが、斬新でおもしろかったです。

  •  同僚であり恋人でもある早智恵が殺人犯なのではないかという確信に近い思いを持つ水野は、彼女が逮捕される前に彼女と別れようとするがーーーというお話。
     水野は確かにエゴイストではあるけれど、では自分が水野の立場にたった時、彼のように考えたりしないか?と聞かれると自信がなくて彼を嫌いにはなれなかった。犯人でも被害者でも刑事でもないからこそ、少しの情報だけであれやこれやと推理する水野と桜沢のやりとりを楽しみつつ迎えたラストで、「君がいなくても平気」の意味の変化に気付けるのは気持ちが良い。

  • 犯人探しじゃなく、動機探し。
    ニコチンで殺す。
    レシートで発覚。
    犯人は、彼女。

  • 何回もチャレンジしてるけど最後まで読めない

  • これは推理小説の体をなしているが、推理小説ではない。
    石持浅海の作品としてはガッカリすると思っていたらヤられました!
    良いです、良かった!

    主人公は自分の彼女が殺人事件の犯人で有ることの証拠を見つける。
    可愛いけど心底惚れ込んでいない彼女なので警察に捕まる前に何とか別れられないものかと画策する主人公...
    セコイと思いました。

  • 彼女が怪しい、怪しいといいつつ
    どんでん返しがあるのかと思いきや
    そのまんまかい!っと突っ込みたくなった。
    それなには面白いけどね。

  • 携帯アクセサリの開発チームのリーダが毒殺され,メンバである主人公は同じくメンバであり,彼女でもある女性を犯人だと思い,逮捕される前に別れようと考える。
    設定自体は石持作品のテンプレみたいな設定だが,今作はロジックよりも感情に重点を置いている。
    普段恋愛モノとかあまり読まないが,今作は楽しめた。

  • 主人公が彼女を犯人と確信し、逮捕される前に別れようとするストーリー。動機は石持作品の中では納得できる部類。犯人が確信犯なのはいつもの石持さんらしいが、論理より感情で動いているのは珍しく感じた。幕引きはゾッとした。

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君がいなくても平気 (光文社文庫)の作品紹介

水野勝が所属する携帯アクセサリーの開発チームが大ヒット商品を生み出した。だが祝勝会の翌日、チームリーダーの粕谷昇が社内で不審死を遂げる。死因はニコチン中毒。当初は事故と思われたが、水野は同僚で恋人でもある北見早智恵が犯人である決定的な証拠を見つけてしまう。なぜ、彼女が…!?人間のエゴと感情の相克を浮き彫りにする傑作ミステリー。

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