ちゃらぽこ: 真っ暗町の妖怪長屋 (光文社文庫 あ 22-12 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764661

作品紹介・あらすじ

本所業平橋の外れの外れ。場末の中の場末の町に、一軒のボロ長屋があった。住人たちは一見普通の町人だが、一皮剥けば、くせ者揃いの妖怪ばかり。そんな長屋に、ひょんなことから、旗本の次男坊・荻野新次郎が住むことになった。一本気な性格が災いして職を失い、親から勘当された身なのだ。居合の達人・新次郎と気のいい妖怪たちが悪に立ち向かう、痛快時代活劇。

感想・レビュー・書評

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  • 妖怪たちが住む場末の長屋に立ち退けとヤクザが追い立てに来た。妖怪たちは抵抗するが、立ち退き騒ぎには裏があった。気の良い妖怪たちと彼らに助けられた旗本の次男坊が協力して陰謀と戦う展開はドタバタ喜劇調と伝奇色を絡めてまあまあ面白い。妖怪たちなどの蘊蓄もまずまず。でも、陰謀の真相やクライマックスは盛り上がりに欠け中途半端な感じがした。キャラたちもあまり存在感が無くもう少しピリッとしたものが欲しいし、ストーリーももう一捻り二捻り欲しい。

  • 長屋に住む愉快な仲間達のドタバタ人情時代劇。軽めのノリでさらりと読めました。キャラも良い味を出していて、なかなか面白かったです。特に主人公の姉上の個性が凄まじい。

  • 爽快な展開。
    ざっくり言うと、
    妖怪達が、仲間ためす住み処のために大暴れ!です。ある程度展開は読めるんですが、その分安心して読める。それでも一気に読める構成力、筆力が圧倒的。
    メジャーな妖怪があまりいないのも面白い。

  • 面白い!妖怪達が生き生きしている。飽きさせず一気に読ませる構成力はさすが!

  • 妖怪ものと時代劇ものが好きなので、妖怪+時代劇のお話は脊髄反射でレジに持って行きます。
    登場してくる妖怪も人間も、ひとクセもふたクセもあって面白いです。ただ、ちょっとキャラ立ちが大げさでわざとらしくて、うわっ滑り感が否めません。

  • 朝松健先生が、「ほのぼの妖怪コメディ」を書いたと思ったら、実は「妖怪大戦争」だったでござる。

    作者のキャリアを考えると当然なのですが、「悪の陰謀描写」「人間対怪異アクション」が実にしっかり描かれており、実に地のしっかりとした「アクションコメディ」になっています。バランスも絶妙で、近年の作品の中では、エンターテイメント性において一番好きな作品かもしれません。

    勿論、コメディとしても面白い。第一章衝撃のラストには心底笑わせていただきました。

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著者プロフィール

一九五六年、北海道生まれ。東洋大学文学部仏教学科卒業。
国書刊行会に入社し、ラヴクラフト作品などの企画出版を手掛ける。八六年、『魔教の幻影』で小説家デビュー。オカルト・伝奇小説を中心に幅広く執筆し、近年は室町時代を題に取った作品を精力的に発表している。二〇〇五年、短編「東山殿御庭」が日本推理作家協会賞候補。アンソロジストとしても高い評価を得ている。

「2023年 『一休どくろ譚・異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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