崖っぷちの鞠子 (光文社文庫 さ 30-1)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764814

作品紹介・あらすじ

ウェブデザイナーの鞠子は不倫相手だった元上司と再会。清算した関係なのに「この男の子供がほしい」という衝動に駆られ…(表題作)。家出中の人妻、美佐が転がり込んだのは7歳年下の女の家。二人の関係を夫は知らない(「肌恋い」)。仕事も家庭も恋も手に入れ、それでも心と体がなにかを渇望する現代女性のぎりぎりの思いを、優しく官能的に描き出す恋愛短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 初めは、エロ系かと、「心して」読まねば・・。と。
    読み進むうちに、6編の、主人公達の、勝気であるけど、優しく、怒りっぽいのに、妙に、冷めていて、憎めない・・
    共通した、魅力が出ていて、読み飽きない。
    最後の「もう一つのカノン」は、ワタシが、癌罹患者だからか、ドクターから、他人行儀に、突き放すように、告知されたなぁ、と、共感して読めた。

  • 坂井希久子さんの「崖っぷちの鞠子」、2012.10発行です。解説は小池真理子さん。小池真理子さんが講師で、坂井希久子さんが受講生の講義の後の懇親会で、坂井さんが途中で「これからSMクラブのバイトで失礼します」と。小池さんが「行ってらっしゃい」と言ったら、「じゃまた」といいながら、小池さんの左右の乳房を両手でむんずとわしずかみしたそうです。とても自然で、彼女なりの親愛の情だとか~(^-^) さて、内容の方は、官能的恋愛短編6話、どうやら6人のヒロインは著者のようですw。私には面白味が感じられない作品でしたw

  • 崖っぷちの状態に置かれた女たちのハードボイルドな生き様が気持ちよく読める短編集。
    対の作品である「アップルロールの彼方へ」と「クロエ・クロニクル」がいい。ギリギリに追い込まれた女性の女しかできない決断力が、かっこよすぎる!
    坂井希久子さんは初読みだが、これからも期待します。

  • あっさり読める作品。

    キャリアと女性としての両立をテーマにした短編集。

    林真理子が扱いそうなテーマだなぁと思った。

    小池真理子氏の後書きが印象的だった。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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