私のこと、好きだった? (光文社文庫 は 1-8)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334765002

感想・レビュー・書評

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  • 男にとって女友達は難しい?
    この時代は特にそうなのかな
    気持ちが分かってても口に出してしまうと壊れてしまう怖さと、本当は伝えたい気持ちが交錯する小説。

  • 理性と感情の間を自分でコントロールするのって本当に難しい!というのを主人公を通して教えてくれる。頭で分かっていても出来なかったり、あまり好ましくない方向だと分かっていても立ち止まれなかったり。そんな人間臭さを林真理子さんの作るキャラクターたちがみごとに表現してくれてる。

  • 多恵がヒステリックだけどまあそうなるのも仕方ないのかな~
    幸せになりたかっただけなのに
    幸せって結局なんだろうね

    改めて結婚適齢期には結婚したいと思った。40過ぎてからの結婚、この本は美談で語ってるけど自分自身が納得できない。あーそもそも相手がいないわ

  • 随所に林真理子的主観が入っていて林真理子らしい作品だった。

  • 40代の老いていく焦りや将来の不安、リアルっぽい女子アナの世界は、読んでいて共感したり、面白い内容であったけれど、傲慢かつ薄情な主人公の言動には共感出来なかった。結局、何を誰を求めていたんだろう。

  • ★購入済み★

  • さっき読み終えた本。

    林真理子の
    「私のこと、好きだった?」
    っていう小説、面白かった〜

    大学時代の仲良しグループだった兼一、みきこ、みさと。
    兼一とみさとは結婚するが、
    兼一の浮気で離婚。
    浮気相手と再婚するが、
    その後も女性トラブルをかかえてしまう。


    昔好きだった人に「私のこと、好きだった?」と聞きたくなる気持ちなんだろう。
    やり直したいとかではないのに
    聞きたくなるのは何故だろう?
    私もわかりみすぎる〜!!

  • 美季子がひたすら聡明で、こんな40代になりたいって思えた
    途中で感情的になってしまう人が多く出てくるけど、ゆっくりその人の立場になって色々考えたら誰のことも責められない感じ

  • 人間関係がわりとドロドロ。いろんな視点から人間の性や欲望が描かれていて良かった。主人公の強かな女も割と好きだった。内容は全体的に暗くてヘビーだけど、軽く読める。
    女性の心理描写に結構共感できる。

  • 40代、未婚、女子アナ。
    不倫、婦人科系の病気、大学時代の友だち、
    ワンナイトラブ、大人ならではの素直になれなさ。

    主人公は前向きに生きて吹っ切って生きようとするものの、いつも一番選びたい選択肢が選びきれてないと感じた本。
    どことなく「もう」40代、という諦めが行間に感じられる。

    でも40代って既婚未婚に関わらずそうだ。

    ストーリーや登場人物になのか何なのか分からない、何となくすっきりしない読後感は、きっとリアルな40代の今が描かれていたからなのだと思う。

  • 設定はファンタジーなのに、登場人物の感情だけは生々しい。
    絶対にヒロインを「すべてが幸せ」にもせず「絶対的に不幸」にもせず、私の幸せは私のもの、なのがハヤシマリコだなあと。

  • 若さと美貌に価値がある女子アナは、40代になると地味な仕事しか回ってこない。
    大学時代、仲の良かった二人が結婚したが、若い女性との不倫が原因で離婚した。
    相手の女性のために身を引いた彼女。
    周りに非難されてもその浮気相手と再婚した彼。
    そんな二人と友達を続ける主人公。
    生き方に悩みもがくアラフォーたち。

    20代で結婚して子どもを作って家を建てて。
    それが「普通」だと思い、自分もそうなると思っていたのに。
    40代の今は、そんな「普通」とは程遠い自分で。
    幸せは人の数だけ形があるはずだけど、「普通」から外れると生きづらい世の中。

    学生時代が楽しかったと思い返すのは、今が満たされていないからこそで。
    恋愛も友情も手に入っていた頃。
    思い返すことはできても、戻ることはできない。

    タイトルが最後にぐっときます。

  • ミズホテレビに勤務する柳沢美季子は42歳.
    「アラフォー」と世間では言われる年頃の女子アナだ。

    親友の美里は結婚・離婚そして病気と人生を歩んで行き、そして当の本人も仕事・恋愛・結婚・出産等の壁に真正面からぶつかりそして選択して行く。

    凡庸なテーマでありながら全く飽きないのは、女子アナの世界がかなりリアリティに描かれていたり女性心理がイジワルな程、正直に描かれているからかもしれません。

    読後感も良く、文句なしに面白かったです。

  • ドロドロしているけれど、性格のよい前向きな主人公にすくわれる感じ。

  • 久しぶりの林真理子。
    すごく読みやすかった印象があって、女子アナの話で
    色んな業界の話もあるかな?と楽しみにしてたんだけど。

    まああああ、暗い!!!
    寝る前に読むと、ホントに気分が悪くなる。
    そのまま寝ると嫌な夢見そうなので、スマホ見たり
    雑誌を見たりして、気分転換しなくちゃいけない。

    友人の不倫、離婚、病気。
    自分は、華やかな女子アナで報道からバラエティと
    スポットのあたる場所を歩いてはきたけど
    勇気がモテずにフリーにならず、今は42才の隅においやられてるという
    どこをとっても、ウキウキもワクワクもしない。

    どこに救いがあるの?何が面白いの?って
    読み続けるのがバカバカしくなって、途中でやめた。

  • 主人公は42歳のアナウンサー。
    42歳って、焦りも諦観も、まだまだ自分は…という思いも持つ微妙な年頃だと思う。ことさらこの主人公は、一般的な会社員ではなく、女子アナという衆目にさらされる仕事。つらいだろうなと思う。年を取ることは悲しいことでもみにくいことでもないのに、それを笑おうとする風潮はいただけないなと思う。

    巻末の中井美穂との対談で、著者は言う。
    「(この小説で言いたかったことは)失った青春を取り戻そうとする行為は、果たして幸せにつながるのかということ」とある。
    恋愛に限らずそうだと思う。なにしろ42歳だから。でもそんな日々を過ぎれば、諦念という言葉は違うけれど、なんとなく過ぎ去った気分にはなれる。

    兼一の病気がよくなるといい。美季子の子どもが元気に生まれてくるといい。

  • タイトルからして、もっと軽い読み物なのだと勝手に思っていた。読み進めていくと、いくつも考えさせられる事に出会った。いろいろな人生があり、予測もできないし、タイミングもある。人それぞれ、またその時々の受け取り方次第なのだろうけど心に残る作品となった。

  • 著者にとって42歳は特別な年齢のようだ。前にも主人公が42歳だったはず。アナウンサーという特別な職業で業界の裏が垣間見れたり、やはり華やかな日常が別世界のようにも感じられた。
    そこに大学時代の男友達、女友達の話や、痴情のもつれなども加わり読み手を飽きさせない語りはさすが。
    後半、結局一番いい思いをしてるのは美季子だと思っていたら…
    彼女の人生後半がどうなるのか含みをもたせての完結。
    賢一は可哀相だけど、全ては自ら招いた運命で。
    多恵の身になるとそれもなんだか…
    誰が一番幸せになった?と問われても答えが見つからない。
    今後の人生にかかっている、と思わせられた。

  • 最後が残念。「負」から発生する観察眼がさすが

  • 兼一はかわいそう過ぎる
    美季子は 岡田とうまくやっていけるのだろうか

  • ◆アナウンサーとして、どう生きる?

    恋愛より、そっちのほうが気になった。
    フリーで生きるか、正社員で生きるか。

    ちょうどテレビで40代すぎの局アナが出てたとき、ふとこの小説を思い出した。

    ホントに、この本の通り。
    身体張って番組出てるのに、イジられて。
    イジられ方も同じで正直、驚いた。

    一生懸命な人をからかうのは、低レベル。
    それに、その年齢をあおることで、
    大衆も敵にしてると思ったほうがいい。
    40代以上の視聴者をもっと意識すべき。
    若い人は、テレビなんて見ないんだから。

    変なことしなくったって、
    頑張ってるベテラン見るだけで、
    私も負けてらんないって自然と思うよ。

    なんかメディアはディスられすぎて、
    おかしな方向に行ってる。
    NHK以外の各テレビ局、どうしたものか。

  • 美希子の生き方はとても格好良かった。女としての幸せより、自分の幸せを選ぶ。それが少し悲しいことだと、気付いているようで、認めない。分かる分かる。
    兼一のダメさ加減も、分かっているのに、ほっておけなかったんだろう。
    小説としては、あまり好きではなかったのは事実。40代の恋愛が、まず分からないから。エゴイズムの塊って感じで。若くても同じだけど。
    ただ最後、美希子が身篭ったところは良かったな。私も子供はおろせないと思う。

  • ドラマ仕立てで特に感動もなく、主人公の生きる世界を覗かせてもらった様な小説だった。

  • 生と死恋愛全てにおいて今の日本で起きている現状をとても興味深く記してある本だと思いました。主人公の様な考え方とても好きです。
    元気な赤ちゃんが生まれてるといいな

  • 青春時代の思い出をどう扱うか、教えてもらえた。こういう「思い出」は、思い出して振り返って、ただただ甘酸っぱい記憶に浸る。リアルに「現在」に入れ込もうとしない/その時代に戻ろうとしないこと。今は今の生活が既に築かれているのだから、そこに「過去」を入れ込もうとすると、大抵はヘンテコなことになる。「過去」と「今」の扱い方が、自分の中で納得できた。

  • え?!ここで終わり?!
    子供の事も、旦那との生活も、けんちゃんの病気も何も解決してないよーな。。。スラスラ読みやすい文体と、バブリーな主人公、林真理子らしい作品!

  • 林真理子はやっぱりエッセイですね。

  • 大学時代のグループ内で結婚した、兼一と美里。
    兼一は浮気してこどもができ、美里と離婚する。
    美里は、ガンに侵され逝く。
    二人の友人の美希子は独身のアナウンサー
    いくつかの恋愛を経て、結婚するが身ごもった子供が
    ダウン症だとわかる。

  • 最後にどんでん返しがあるのかと思ったけどハッピーエンドで終わった。
    最後だけちょっと泣けた。
    前に読んだ同じ林真理子の本の「anego」と設定や展開が似てる。

  • 2014年の一冊目としてはやや選択に失敗した感が…林真理子はなかなか幸せを書かないけど、それがリアルなんだろう。
    若い頃のいい思い出にしがみ付いてても、前進はなくて、前を向いて、自分自身で選択を重ねていかなくちゃいけないのね、というのが感想でしょうか。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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