黄金観音: 人情同心神鳴り源蔵 (光文社文庫 こ 15-22 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334765101

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  • 黄金観音 ー 人情同心神鳴り源蔵シリーズの1作目
    2012.12発行。字の大きさは…小。

    南町奉行所定町廻り同心・尾上源蔵は、剃刀のような鋭い頭脳と稲妻のような素早い動きから、「神鳴り源蔵」という異名で呼ばれている。
    そして、相手が大名であっても人道にもとる行為をやっていれば容赦をしない。
    盗賊は、源蔵を称して腕利きだが、それより、あの男の持つ不思議な魅力だ。あいつの目には男でも惚れ惚れするような色気があると言い、恐れている。
    源蔵は不思議な男である。いかつい顔で、神鳴り源蔵といわれるほどに悪人からは恐れられている男なのに、源蔵に捕まった者たちはみな源蔵を慕っている。

    源蔵は、扇問屋・一扇堂の娘・加代が失踪した事件を調べている。
    加代の行方は…

  • 剃刀源蔵とも言われていた、辣腕同心、尾上源蔵の活躍。
    悪は憎むが人は憎まず。生きにくく泥棒になってしまった竜吉。師匠とする七蔵は堅気にならなきゃ本当の幸せは来ないと二人で足を洗ったものの、大火事で類焼。再び資金を集めようと七蔵は泥棒をするも、源蔵に捕まり獄門に。
    源蔵に仇を打つつもりの竜吉。
    実は、七蔵の配下の存在がわかっていたものの、牢の中で七蔵に頼まれ、竜吉の存在は不問にしていたのだった。

    犯罪者からも慕われ、男が惚れる源蔵は、大名とあっても許さない。

    かっこいい人情厚い同心のシリーズの開幕。2012年からのシリーズ。

  • 源蔵、カッコいいなぁ。竜吉は足を洗えるのかな?

  • 竜吉との人間関係が緊張する作品
    第一作を読むと、素直に源蔵になびけない
    竜吉の意地が印象的です

  • L

    神鳴り源蔵が鋭い推察を持つのと周りを魅了する男であるのは端々に書かれているのだけれど、そのまでのカリスマ性を感じるエピソードはなく。竜吉が徐々に源蔵に取り込まれていく様で表現してるのかな?でも最後まで手下になるところまではいかなかったし。妻君も器量好しと書かれているけどそれ以上の人物的な魅力はあんまりかかれてない。もったいない。

  • シリーズ第一弾
    切れ者同心が若い泥棒(師匠の仇)と交錯しながら事件を解決

  • 浅草寺のご本尊 観音像を狙う竜吉と知り合った盗人の銀蔵が誰かから依頼されて先に盗むが斬殺されてしまう。主人公は同心の神鳴り源蔵なのだが、竜吉の視点が多く源蔵の影は薄い。観音像を盗む真相はなかなか面白いが、そこまで行く過程が少しもたもたするし、もう一つの事件も絡んでくる事件の流れが今ひとつピリッとしない。源蔵というキャラがあまり固まっていないのか、勘ばたらきや偶然に頼る推理や管轄を越えた動きが中途半端に感じる。もっとキャラたちや事件を掘り下げた展開やエピソードが欲しい。源蔵にももっと魅力が欲しい。

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著者プロフィール

一九四七年、東京都生まれ。八三年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八八年「絆」で日本推理作家協会賞、九〇年「土俵を走る殺意」で吉川英治文学新人賞を受賞。他に「仇討ち東海道」「遠山金四郎」「風烈廻り与力・青柳剣一郎」「栄次郎江戸暦」「蘭方医・宇津木新吾」「親子十手捕物帳」「八丁堀赤鬼忠孝譚」「義賊・神田小僧」シリーズなど著書多数。

「2023年 『剣の約束 はぐれ武士・松永九郎兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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