神津恭介、密室に挑む―神津恭介傑作セレクション〈1〉 (光文社文庫)

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著者 : 高木彬光
  • 光文社 (2013年4月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334765606

神津恭介、密室に挑む―神津恭介傑作セレクション〈1〉 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 神津恭介が活躍する短編集。
    全編密室ものです。

    【白雪姫】
    密室物ですがトリックよりもプロットの上手さが光っていると思う。
    雪国に向かう列車内で偶然居合わせた白雪姫のように美しい女性という出だしも幻想的でいい。ラストの風景も素敵だった。
    双子の登場によって当然入れ替えトリックが浮かびますが、それを逆手にとって二転三転する展開もおもしろいです。

    しかし、神津恭介はちょっとうっかりだったんじゃないでしょうか。
    人を疑う以上迂闊なことは言えないというのは分かりますが、、新たな事件発生を予期しながらもそれを誰にも伝えず、防げなかったのはひどい。
    寒くて疲れてたから彼を責められない、っていわれても。

    【月世界の女】
    竹取物語のように、自分は月に帰らねばならないという美しく聡明な女性の消失事件。聡明な女性ということですが、あんな意味不明な言動をする人に対して警戒心や不信感を抱くのは普通の反応ではないでしょうか。これが彼女の為になったのが疑問。
    神津に対してこの石木め!絶交だ!と理不尽にあたったかと思えば、言を弄して事件を解明させようと呼び出す松下くんのわがままっぷりがかわいい。
    消失トリックは状況を見れば自明。

    【鏡の部屋】
    消失トリックは単純ですが、かつて女魔術師が住んでいたといういわくつきの鏡の部屋での手品でおもしろいです。
    あの人がなぜ新聞社に電話したのかが分かりませんでした。

    【黄金の刃】
    四次元がどーたらこーたら言っているわりに単純なトリックだと思ったものの、この言動が最後にあのような形で思い出されるのが哀しい。
    最後の被害者はもうちょっとなんとかして救ってもらいたかった。

    【影なき女】
    次々と起こる事件がすべて密室殺人。その不自然さにもしっかり理由があり好感です。
    「影なき女」という不気味な存在が全体に不穏な空気を与えており楽しい。
    前半は神津が登場せず、別の探偵が活躍するのでどうなるのかと思っていましたが、こんな真相だったとは。
    内容の濃い短編でとてもおもしろかったです。

    【妖婦の宿】
    途中で読者への挑戦が挟まれる本格ミステリ。
    殺人予告ともとれる不気味な蝋人形の登場、限定された容疑者、見張られていた現場。なんとも楽しい状況です。
    事件が起きる前から神津がついていながらの惨事、そこからの華麗な推理とお決まりのパターンですが、ここからまさかまさかの展開になりました。
    真相への手掛かりはあからさまではあるものの、まさかね、ということが本当だったのでびっくり。
    ○○○○トリックがこんな形で使われるなんておもしろいです。

  • 密室もの、短編集です。
    じっくり一つの大事件を読んでゆくのと違ってこのような短編集で謎だけを追ってゆくのもまた、ミステリーファンの別な意味での楽しみなのでしょう(客観視)
    読んで思ったのは短編ミステリーはやっぱり苦手かも。
    お勧めいただいた「妖婦の宿」脳内にイイ男が二人登場した時点でもしや、と思わされるところもありましたが、真相は見抜けませんでした。

    ミステリーを「犯人を当てよう!」という意気込みなしで、ただ、まくし立てるようにストーリーを追ってゆくような読み方をしては蛇道でしょうか?

  • う~ん、文体や人物造形が古い……。
    ミステリとしては、特に密室ものの短編集なので、トリックはおもしろいものが多い。「白雪姫」「影なき女」「妖婦の宿」あたりのトリックは出色。それでも、話にすんなり入っていきにくかった。
    名探偵が眉目秀麗、多分野の天才で冷たい貴公子、という設定は、高木彬光氏が先駆者だったのか。それなのに、どうも神津名探偵が陳腐に感じられてしまった。
    さまざまな名探偵像に触れて、読み手側がスレてしまったのだろうなぁ。日本の三大名探偵の順に読んでいたら、神津恭介のことも大好きになっていたかもしれない。

  • 「白雪姫」
    「月世界の女」
    「鏡の部屋」
    「黄金の刃」
    「影なき女」
    「妖婦の宿」

    神津恭介の短編集。
    トリックはいいのだが、話があまり入ってきにくいかもしれない。

  • 傑作セレクションと銘打っているだけあり、6編の高純度の密室モノが読めます。
    冒頭を飾る『白雪姫』は陳腐なトリックの裏に隠れた罠にしてやられました。張られた伏線がミスディレクションにもなるという素晴らしい逸品。
    続く『月世界の女』『鏡の部屋』『黄金の刃』の3編は巧さは感じるものの、構造自体は単純。
    そして『影なき女』の捻くれたプロットでまたもや騙され、ラストの傑作『妖婦の宿』で高木彬光の凄さを再認識。犯人当てミステリを語るときには外せない作品だと思います。意外な犯人を突き詰めたエドマンド・クリスピンの『誰がベイカーを殺したか』ほど意地悪ではないので、違和感を拾っていけば、必ず正解へとたどり着けます。
    初めての高木彬光としてもオススメです。

  • 白昼の死角以来のおよそ35年ぶりの高木彬光。面白いじゃないか!

  • うう、文体が古い。同時に読んでるキリスト教文学の世界もだけど、じっくり読まないと染み込んでこないのだ言葉が。ぴゅーっと読めないのが悪いのではなくて、いつも上辺だけで読んでたのではという気がしてくるから不思議。これも良いかもね(^◇^)

  • 中学生の時に、夢中になって読んだ本。
    上津様の麗しのお姿をまた拝めるとは(人∀・)アリガタヤ

  • 神津恭介傑作セレクション1。

    収録作品:白雪姫 月世界 鏡の部屋 黄金の刃 影なき女 妖婦の宿

  • 白雪姫と最後の妖婦の宿はなかなかいい作品ですし、高木さんのロマンという部分が出ていたかな。

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