この国。 (光文社文庫)

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著者 : 石持浅海
  • 光文社 (2013年6月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334765781

この国。 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • いかにも石持浅海って感じ。5編の連作短編集。面白かったけど、最後の話はイマイチだったな。番匠があっさりやられちゃうのは悲しかった。日本のパラレルワールドのような『この国』。中学校進学に際し、ランク分けし、売春宿も国営。売春国営はいいんじゃないかと思うけど。全てを管理することで平和を維持する。ほんと、反体制は何を目指していたのか。断然番匠派だね。しかし、この作者はほんと変な話を書く。嫌いじゃないって感じだね。

  • 番匠と松浦の息をつかせぬ攻防戦が見応え抜群でした。
    相変わらず独自の設定を生かして書くのが上手いなぁと思う。それありきと言ってしまえば元も子もないが、それだけに留まらないスケールの大きさを感じる。

  • 一党独裁の管理国家。治安警察間の番匠と反政府組織の戦略家松浦。
    どんな形態の国家でも支持する側と反対する側が存在するのは不思議ではない。現行を是としているのが良いのか悪いのかなんだか良くわからなくなってしまった。
    それは置いておいて、二人の人間の頭脳のぶつかり合いには驚嘆する。推測し瞬時に対策を取り実行に移す、この素晴らしさったらない。敵にしたくない人達である。

  • 2016年11月24日読了。
    2016年108冊目。

  • どこまでもこの国の為に有れる番匠さんが清々しすぎます。イイネ!(笑)
    たしかに「戦争のない国」というのは素晴らしい、誇れる事であるというのは 頭では理解できます

    この本を読んだ感じとして番匠さんは戦争経験者ではない…ようですが… 
    実際にその悲惨さ、凄惨さを経験していない人が
    戦争のない事(この国では失業者もない等色々良い所あるますが)を命をかけてまで誇りとし、
    国の体制維持のため己の全て捧げちゃったり…できるものでしょうか。
    私的には番匠さんがどうしてそういう人間に育ったかという事の方が気になって仕方ありませんでしたが
    最後までこの国の事を考えて終わるという生き様が素敵だったので★4つで。

    内容というよりキャラが良かったというか。

  • “この国”の治安警察官と反政府組織の頭脳戦。
    公開死刑が国民の娯楽となり、小学校卒業時に将来が決められる。
    そんな国を守る側と、国に反発する側。
    国のためを思うがゆえの戦いの結末とは・・・。


    “この国”が具体的にどこなのかは示されていませんが、どうしても日本に置き換えて読んでしまいます。

    こんな国になったら…ありえそうな、怖いような。

    公開死刑や小学生の話、それぞれ独立した章で構成されているので、読みやすかったです。

    途中から私は反政府組織の応援をしている自分に気が付きました。

  • 一党独裁の国家「この国」で,治安警察の番匠と,反政府組織の戦略家・松浦の頭脳戦を描いた連作短編集。
    らしいが,いつもの石持作品と比べると,あまり頭脳戦っぽさは感じないし,管理国家の割には皆わりと楽しそう。

  • 一党独裁のこの国では、国家に対する反逆は死刑で、小学校卒業時に将来がほぼ決まり、売春宿は国営…と設定はすっごくおもしろい。けど展開が読めてしまう上に吸引力が弱く、いまいちハマれなかった。この作家さんなら「三階に止まる」のほうが断然オススメ。

  • 長らく一党独裁政権が続くある国を舞台としたディストピア小説。
    明治維新後、極端な社会主義と法治主義を貫いてきた21世紀の日本という風情、北朝鮮テイスト。

    治安警察官の番匠が遭遇した事件を解決していく連作短編集。
    あらすじと1話目の印象から番匠対松浦という構図で続くのかと想像したが、番匠が様々な事件を解決する形式だった。


    『ハンギング・ゲーム』
    反政府組織のリーダーの公開処刑当日、つつがなく処刑を完了しようとする番匠とリーダー奪還を目指す松浦の対決。
    展開、オチ共にこれが一番スッキリ読み終わった。

    『ドロッピング・ゲーム』
    この国では能力に応じて進学する中学が決定され、その後の人生が決まる。
    とある小学校で起きた児童転落死事件を番匠が解決するが、
    海外からやってきた担任教師の視点で描かれているため存在薄め。

    『ディフェンディング・ゲーム』
    陸軍士官学校の生徒が他国の工作員による犯罪を防ぐため見回り業務を任される。
    世界観の補強には必要な話なのだろうが、
    解決する事件とネタがしょぼくて全体の説教臭さに勝てていない。

    『エミグレイティング・ゲーム』
    ある売春婦を買った客ばかりが連続して殺される事件を解決する。
    しばらく脇役だった番匠の出番が増え、最終話への繋ぎにもなっている。

    『エクスプレッシング・ゲーム』
    松浦との再対決となる最終話。
    1話と同じく、松浦の策略を次々突破していく構成。
    ラストは推理の出来ない私にもバレバレの仕掛けだったし、
    そもそも最初に不意打ち狙いで殺せただろうと思ったけれど、それではお話にならないしたくさん散りばめた伏線を回収する形で悪くはなかった。
    ただ終わり方はこれでいいのか?微妙。


    相変わらず全体的にうまく行きすぎ、という現実感のない展開も多いけれど、これも持ち味ということで許容出来る範囲。
    SF設定の話は少ない気がするけれど小さな世界の完成度は高いのでこういう系統ももっと書けばいいと思う。

    http://www.horizon-t.net/2013/09/07/%E7%9F%B3%E6%8C%81%E6%B5%85%E6%B5%B7%E3%80%8E%E3%81%93%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%80%8F/

  • 連作短編集。
    設定が非常におもしろかった。
    登場シーンの多さから心情的に番匠寄りになるが、松浦側からも読みたかったと思う。

    「ハンギング・ゲーム」は一言、壮絶。
    「ドロッピング・ゲーム」はブラックな仕上がり。
    この設定ならではの動機と、語り手、話の展開がよくできていると思う。
    しかし心情的には受け入れにくい。
    「ディフェンディング・ゲーム」はやや軽めの仕上がり。
    少しリラックスした表情の番匠が見られる。
    「エミグレイティング・ゲーム」はラストが印象的。
    最終話に向けた布石の話でもある。
    そして最終話「エクスプレッシング・ゲーム」。
    次々と繰り出される罠とそれを回避する描写が見どころ。
    ……もっと読んでいたかったなと思う。

    表紙が臨場感があって好き。
    解説がシンプルで的確だなと思った。

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