レストア: オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿 (光文社文庫 お 47-1)
- 光文社 (2013年10月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334766382
感想・レビュー・書評
-
持ち込まれたオルゴールの修理と共に、持ち主の気持ちを読み解く連作短編。鬱病を抱えたオルゴール修復師・雪永鋼が、時折襲われる不安に苛まれながら他人の心に踏み込む様がとても辛い。1話目で依頼人として登場した睦月が助手として付き添うが、彼の救いとなるのか…?『兄も同じ病だから慣れている』とは言うが、そんなグイグイ行って、果たして大丈夫なのか?という疑問も。亡き師匠がメッセージを込めたオルゴールの話が1番好き。この作家さんは、たまにこういう刺さる作品を書くんだよなぁ。めちゃくちゃ良かった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【あらすじ】
雪永鋼は、腕のいいオルゴール修復師。限られた仕事のみを受け、傷ついた心を抱えながら愛犬ステラと静かに暮らす日々だ。そんな彼の前に現れた一人の女性。父の形見のオルゴールが奏でる曲が、なぜか昔とは全く違うものになってしまったというのだが…(「夏の名残のバラ」)。オルゴールを巡る謎と人の心の不思議を解き明かしてゆく、切なくも優しい連作ミステリー。
【感想】 -
主人公がうつ病の探偵で、しかも治療を受けているというのは斬新でした。うつに悩む姿がとても切迫していて苦しかったです。ゆるやかに進むオルゴール修理の仕事と日常はミステリとしては少し物足りなさを感じました。でも、最後のお話でのまとめがとってもあたたかかった。泣きそうになりました。終わり方にすこし物足りなさを感じましたが、続編があるのですね。睦月の兄たちがどうなったのかとか気になります。
-
2015/11/17(火曜日)
-
雪永鋼は、腕のいいオルゴール修復師。限られた仕事のみを受け、愛犬ステラとうつ病と付き合いながら静かに暮らす日々。彼の前に現れた一人の女性。父の形見のオルゴールが奏でる曲が、なぜか昔とは全く違うものになってしまった謎を解いて欲しいという依頼をする。
オルゴール修復師という珍しい仕事をしている鋼は、口では人と関わりたくないといいながらも持ち込まれたオルゴールの謎を解くために人と関わることになり、その影響で変わっていきます。決して派手さはないけれど、じんわりとしたよさがあります。 -
面白かったです。
-
心病んじゃってるオルゴールを修理する人の話。ハッピーエンドで楽しいけど、表紙がライトノベルみたいでいただけないかと。