セカンド・ジャッジ: 出口の裁判官 岬剣一郎 (光文社文庫)

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著者 : 姉小路祐
  • 光文社 (2014年1月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334766788

セカンド・ジャッジ: 出口の裁判官 岬剣一郎 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 元警察官僚の岬剣一郎は、更生保護委員を務めることになった。受刑者の仮出所を決める、いわば「出口の裁判官」だ。最初に担当したのは、十八歳の時に殺人を犯し少年刑務所で服役する青年だった。岬が更生を信じた彼は、出所後間もなく行方をくらましてしまう。そして、青年がかつて殺害した男の知人が不審死を遂げた!またも彼の犯行なのか!?待望の新シリーズ!  というのがあらすじ。
    着眼点はよい。残念ながらすっきりしない結末。

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  • 地方更生保護委員会、法務省の部署の一つであり、其の主な仕事は、刑務所に収監されている受刑者の出所期間を決定することである。
    今まで、このような機関があることを知らなかったが、読んでみて、表題の「出口の裁判官」と言う言葉の意味を読み取ることが、出来た。

    エリート警察官僚が、弟の起こした殺人失踪で、辞職し、更生保護委員を務めることになる岬剣一郎が、主人公である。
    最初に担当したのが、執行猶予付きなのに、殺人を犯した18歳の少年であり、模範生であったので、仮釈放を決める。
    何度も、どんでん返しの様な事件が、起こるが、岬の強引な説得力、行動の早さで、次々と、暴かれて行く。
    しかし、最後は、今まで、行動を共にしていた女性弁護士の指示で、殺人を犯した少年の妹の傲慢さとしたたかさには、ビックリする展開であった。

    金沢を舞台に、犀川が、流れている風景から、室生犀星のペンネームも、ここから付けられた話とか、忍者寺の話のとこらで、如来と菩薩の違いの話など、挿入されて面白かった。
    観音様は、菩薩様(弥勒菩薩、文殊菩薩など)のカテゴリーに含まれ、如来は、釈迦如来、薬師寺初来、阿弥陀如来、大日如来などのカテゴリーに含まれ、浄土という我々の世界とは、違った別世界に住む仏様の事で、螺髪(らほつ)という頭の形になっていると、説明をさらりと、書かれている。
    また、今まで、兼六園に行ったことがあるが、その名前の由来を知らなかった。
    宏大、幽邃(ゆうすい)、蒼古(そうこ)、水泉(すいせん)、眺望、人力(じんりき)の6つの景観が、あると言う事でつけられたそうだ。
    そして、ことじ灯籠は、左右の足の長さが、違うのは、元々同じ長さのあったが折れたのを人力で、工夫し、支えを加われることで、非対称の美を作り出したそうで、人力次第で、短所を長所に変えることが、出来ると、後半に説明が出てくる。
    この小説で、言いたかったことは、罪を犯した者が、将来を悔やまない生き方をしないように、力を貸してやると言う主人公の意図を含む伏線が、ここでも書かれていると思う。

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