カササギたちの四季 (光文社文庫 み 31-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334766924

感想・レビュー・書評

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  • 四季をめぐる4つの連作短編ミステリー。
    華沙々木の迷推理を蔭で温かくフォローする日暮。そんな青年たちの傍にいる少女の菜美。
    なんとも愛らしいキャラクターたち。
    その掛け合いがクスッと笑えて心があたたまる。
    優しい嘘や、黙って見守る姿、いいなぁ。
    事件の真実が明らかになる瞬間、優しい気持ちでいっぱいになった。

    • まことさん
      ひろさん♪

      追伸です。
      原田マハさんの『アノニム』もすっごく面白いです。マハさんの作品の中で一番好きです。
      ひろさん♪

      追伸です。
      原田マハさんの『アノニム』もすっごく面白いです。マハさんの作品の中で一番好きです。
      2022/11/09
    • まことさん
      ひろさん♪

      わあ!いいね!ありがとうございます。
      もし、未読で、気に入られた作品があったら、読んでみてください。ひろさんだったら、一番お薦...
      ひろさん♪

      わあ!いいね!ありがとうございます。
      もし、未読で、気に入られた作品があったら、読んでみてください。ひろさんだったら、一番お薦めなのは、「つめたいよるに」かな~。
      2022/11/09
    • ひろさん
      まことさん♪
      わぁ~どうしよう!まことさんのお薦めの本のレビューを読ませてもらったら、どれも面白そうで、どれから読もうか迷ってしまいました(...
      まことさん♪
      わぁ~どうしよう!まことさんのお薦めの本のレビューを読ませてもらったら、どれも面白そうで、どれから読もうか迷ってしまいました(。˃ ᵕ ˂ )!
      『イギリス人の患者』は生きているうちに読んでみたいです。
      ありがとうございます♪じゃぁ江國香織さんの「つめたいよるに」から読んでみようかな(*^^*)
      2022/11/09
  • ミステリ好きなのに、東野圭吾さんと道尾秀介さんの作品はあまり馴染みがなかったのだが、少しずつ読み進めて行こうかなと思い、ハードルが低そうなこちらから。

    ◆あらすじ
    リサイクルショップを営む華沙々木と日暮。彼らの元に客とセットで舞い込んでくる4つの事件。
    探偵に憧れるが、いつも推理が外れる(斜め上すぎて外れてる笑)華沙々木、彼の推理が当たっているかのように陰で小細工をする日暮、そして華沙々木の推理に騙され魅了される菜美の3人によるほのぼの系ミステリー作品。

    ◆感想
    華沙々木の推理も、結構レベル高い!それを見破った上で真相に辿り着く日暮がすごい。
    春夏秋まで菜美は華沙々木の推理に魅了されてると思ってたけど、冬の最後のあれは…やっぱり気づいてたのかな? 

    読みやすいは読みやすいけれど、その反面、軽い感じが出てしまっていてあまり自分好みではなかったかな…。
    トリックや伏線回収というよりは、もっとキャラクターのバックグラウンドや人間関係にもフォーカスが置かれた作品が好きなんだという自分の嗜好に気付けた。

  • こういうのをコージー ミステリーというのかな。大きな事件が起きるのではないけれど引っかかること、それを解決していくコンビの2人。この2人の関係は不思議だけれど、小説ではけっこうあるような…決して儲かっているわけではないリサイクルショップ、でも2人の日常は何だか楽しそう。

  • 連作の短編集、殺人も強盗もないミステリー
    主人公の日暮が相棒の華沙々木の間違った推理を正しく導く?丸く収まるように物語の中でミスリードさせていく。
    全話に親子の絆が散りばめられて心温まるストーリーが。

    一部抜粋になるがこの表現が…
    どうして川は曲がって流れるのか?
    水が高いところを避けて通るからです。
    だから川は曲がりながら延びていく。右に左に凄く綺麗だと思いませんか?

  • 「優しい話が読みたい」期間。
    なんとなく心が温かくなるミステリー。優しい。
    日暮くんはこれで良いのかと思っていたら、奈美にはバレているのかも。ちょっとホッとした。
    それにしても住職のインパクトよ…。

  • リサイクルショップを舞台にそこに来るお客様の謎を解く連作ミステリ。
    日暮さんの縁の下の力持ち感が強くて不憫と思ってたけど、最終的には良かったねと安心。

  • 道尾秀介さんといえば初期はホラー、そして少年がよく出てくる作品が目立ち、その後は本作や『カラスの親指』『透明カメレオン』『スタフ』なんかのちょっと残念な大人が活躍する話が多くなってきた印象だ。その後『いけない』などの意欲作もあり、多岐に渡るがまたホラーミステリ読みたいな。

  • 全体的にのんびりしつつ、かつ現実にはありえない感が満載でありつつ、ミステリとしての構成や伏線はしっかりしている、という感じ。よくわからないけど。そして、米澤穂信さんの解説を読むと、なるほど、と納得。

  • 短編連作ミステリー
    コメディタッチのライトなミステリーです
    四季ということで、四作から構成されています。

    すべての物語で、リサイクルショップの店長カササギと売れない品物ばかりを引き取ってきてしまう日暮、店に入りびたりの中学生菜美の3人が絡みます。
    店長カササギがなにかと探偵気取りで謎を解き明かしますが、内容は頓珍漢で、実際には日暮が陰でフォローして真実を明らかにする構成。
    一つの物語で二重に楽しめるようになっています(笑)

    春ー鵲(かささぎ)の橋
    ブロンズ像をめぐる謎の解決。倉庫の中のブロンズ像でボヤ。誰が火をつけたのか?その真相は?という展開
    カササギの推理と日暮の真実

    夏ー蜩(ひぐらし)の川
    女性の弟子がいる木工職人の家へ中古家具を届けに行くと破損された木材と脅迫メッセージ。
    誰がそんなことを?その真相は?
    カササギの推理に対して明らかになる真実

    秋ー南の絆
    カササギたちと菜美の出会いのエピソード。
    菜美の家の家具を引き取りに行くと、猫が行方不明に。
    なぜ猫がいなくなったのか?

    冬ー橘(たちばな)の寺
    日暮に高値でものを引き取らせていた和尚に呼ばれ、その寺で起きた出来事。その夜、泥棒が入り、和尚の大切にしていた貯金箱が破壊される。
    なぜ、だれが、それを壊したのか?
    相変わらずのカササギの頓珍漢な推理に対して、日暮が明らかにする真相。そこには、あたたかな親子愛がありました。

    殺人も起きることなく、重いヒューマンドラマがあるわけでもなく、ライトな、そして、ほっこりするような、謎解き物語。
    単純に楽しめます。

  • 決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。

    リサイクルショップの店長・華沙々木(かささぎ)、その友人で従業員の日暮(ひぐらし)、店に入り浸る中学生・菜美が関わる、日常の謎よりはちょっぴり犯罪色もある事件を四季それぞれに。

    珍しく、明るく軽い。いつもの道尾さんを期待していると拍子抜けするかもしれない、普通にいい話。

    そんななか、よくこんな比喩を思いつくなぁと感心したのは、端正な顔を表現するのに「文庫本を伏せたようなくっきりとした鼻筋」。なるほど。あまりベタッと伏せてはなりませぬ(笑)。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

道尾秀介の作品

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