- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334769222
感想・レビュー・書評
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伊藤博文邸の書生・杉山潤之助の手記にある、〈はなはだ奇異なる事件〉を、口語体の小説に仕立てた、という体の作品。
国会開設までに、憲法を作成する必要性。
交友関係として登場する、実在の人物たち。
時代背景や、当時の雰囲気を味わえる作品。
トリックには疑問符がつくが、時代性を感じさせる二転三転ぶりはおもしろかった。 -
岡田秀文さん初読み。たまたまNHKの知恵泉で「伊藤博文 国会開設・憲法制定への道」を見たところだったので、ものすごくタイムリー。伊藤博文って朗らかな人だったのだなあ。
邸内での犯行ゆえ、どんどん絞られていく犯人。最初からなんか怪しいあいつやあいつ。どこまでが史実でどこからが虚構かわからない明治の空気感が楽しい。 -
歴史上の人物が出てきて面白かった。伊藤邸のメンツがまさかねって、展開も○
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いろいろな歴史人物が出てきたのも面白かったですが、事件と絡む感じもなくちょっと物足りない感じでした。
事件はどんでん返しがあったりもしましまが、ちょっと期待したよりは…って感じでした。 -
つまらなかった、というわけではないのだけれど…
どんでん返しも、ちょっと「おおっ!」と思ったのだけれど…
殺人が起きて、犯人探しをする他にドラマ性が少ないというか、この時代だった必然性とか、(政治的背景は少しはあったけれど)生子(仮)や津田さんが登場したけれど、事件とどういう関係があったのだろうとか、どうしてこれを書かなければいけなかったのかという必然性を感じられるエピソードが無い。
…ような気がする。
面白い時代で、興味があっただけに残念。
期待しすぎたのかも。 -
事件そのものが小粒なのと、歴史上の人物の造形が浅いところに物足りなさが残りますが、密室、推理合戦、手記形式を利用したミスディレクション、大どんでん返しなど、推理小説のネタが盛り沢山ですし、事件と時代背景を上手く絡めているところや、歴史小説なのにライトに読めるところなど好印象な点が多く、トータルで見ればなかなか良く出来た作品だと思います。