東京すみっこごはん (光文社文庫)

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著者 : 成田名璃子
  • 光文社 (2015年8月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334769505

東京すみっこごはん (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 商店街の片隅にある古い一軒家・「すみっこごはん」
    様々な世代の人々が毎晩集まり、
    くじ引きで料理当番が決まるユニークな共同台所食堂。

    イジメに悩んでいた楓、楓のおじいちゃん、幼なじみの純也。
    婚活がうまくいかない奈央、料理上手なヘビメタバンドのボーカル一斗。
    妻に内緒で若い女性のブログにはまるアラ還男性。
    将来に悩むタイからの留学生。
    口が悪くてへそまがり、でも料理は上手な柿本。

    お味噌汁のおだしの取り方に始まって、肉じゃが、ハンバーグ、ナポリタン。
    美味しそうな家庭料理の数々。

    とってもよかったです。
    そして、すみずみまで気配りの行き届いた、
    「おしゃべりなレシピノート」の秘密に涙がこぼれました。

    本当に情けないんですが、どうしようもない喪失感の中にいるとき、
    食べものを口にすることに罪悪感を覚えてしまうことがありました…。
    それでも残された人は食べて生きなくてはならない。
    そう自分に言い聞かせて、乗り越えるしかないんですよね。
    そうしていれば、やがて笑顔になれる日がやってくる…。

    食べることの大切さと、母の愛の深さをあらためて感じる一冊でした。

  • 初めましての作家さん。
    タイトルが気に入って手にした一冊。

    忙しかったり、しんどかったり。
    そんな時はついつい食事がおろそかになってしまう。
    食べることが大事なこととはわかっているけれど…

    食べること=生きること。
    母の愛の深さ。

    今の自分の心情にもマッチしていて、しみじみと心に響く一冊でした。

  • 「すみっこごはん」
    それぞれ事情を抱えている人が夕方に集まってきて、くじ引きに当たった人を中心に夕ご飯を作って、一緒に食べる、下町の古い一軒家。不思議な場所。

    お味噌汁、肉じゃが、クリームコロッケ、ハンバーグ・・ すみっこごはんのレシピノートに沿って作られる料理はどれも美味しそう。
    前章で見え隠れしていた「すみっこごはん」の謎が、最終章で明らかになり、レシピノートに秘められた母の愛に感動。そして、「すみっこごはん」に集う人たちも、それぞれの人生で少しずつ前に踏み出していることに、「愛」の連鎖を感じ、心が温くなった。

    自分の存在の意味について自信を失っているとき、「すみっこごはん」のような場所があったら、どんなに気が休まることだろう。居場所と、丁寧につくったごはん。この二つがあれば、明日もまた前を向いて生きていかれる気がする。

    前向きになれる小説。続編も読みたい。

  • *商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。イジメに悩む女子高生、婚活に励むOL、人生を見失ったタイ人、妻への秘密を抱えたアラ還。ワケありの人々が巻き起こすドラマを通して明らかになる“すみっこごはん”の秘密とは!?美味しい家庭料理と人々の温かな交流が心をときほぐす連作小説! *

    全体の構想、丁寧に作られる料理の描写、1話1話の伏線が最後には見事に収まるストーリー展開が心地よい作品。深く考えず、さらりと読むのがおススメです。ご都合主義な部分も含めての読みやすさや温かさがあってもいいと思うので。

  • 普段あまり行かない本屋さんで何気なく目にとまって購入した本です。これはいい本でした。人と人が繋がっていって、そして続いていく。そんな何気ない話なんだけど、読んでいて気持ちがいい。
    これ映画にして欲しいなぁ。

  • 鮮やかな山吹色の表紙と「すみっこごはん」というタイトルに惹かれて読む。
    どの話も大団円とまでいかずとも、次への一歩を踏み出す終わり方だ。だからどの話も続きが気になる。
    様々な世代が出てきて、その世代なりの悩みを抱えているのも、胸に来るものがある。が、面白い。
    一話目から話に表立って出ては来ていないが話題になる「東京すみっこごはん」の成り立ちが、最終話に繋がっていくのが素晴らしい。
    「お母さん」という言葉がここまで刺さる話も、中々ないだろう。

  • 変わったルールを持つ共同台所の短編集かと思いきや、根底に流れている大きな話も一つあり、まさかの展開でした。
    こういう、学校や職場や地域などのしがらみのない場所があるって素敵なことですね。

  • 心にしみじみと染み入るような、素晴らしい小説だった。
    美味しいご飯が出てくる小説に目がないので、タイトルと表紙に惹かれて、図書館で借りたのだけれど。
    最初の楓ちゃんの話は、昔の自分を見ているようで、本当に辛くて。でも、最後に少し救われる、その光が差してくる感じがとても良かった。
    次の奈央ちゃんの話は、同世代だし(私は結婚してるけど)、結婚出来てなかったら、ああこういうことあるだろうなぁと、迫ってくるような話だった。
    後半で、たくさんの謎が明らかになるけれど、ティッシュボックスをご用意の上読んでいただきたいです。
    子供を思う母の気持ちに、もう涙涙でした。
    続編も、ぜひ読みたい。というか、図書館で借りたので、ちゃんと購入したいですね。いい作家さんに出会えて、うれしいです。

  • 料理を丁寧に作ること、みんなで作り、楽しく食べること。
    どれも大切だけれど、みんなできない理由がある。
    でも、どんな悩みがあっても、みんなで集まる場所と時間があればできる。
    会社や家や学校とは違う空間で、年齢も職業も違う人たちと始まる交流に焦る心や憂鬱な気持ちが穏やかになっていくところが、何だかうらやましく思いました。

  • いろいろな悩みを抱えた人達が集まり、くじ引きで料理を作る人を決め(結局みんな協力してる(^^;))、みんなでいただく不思議な場所「すみっこごはん」(^^)辛い事や嫌な事があっても、ここに来れば癒される心暖まる話(*´-`)♪そんな気持ちで読み進めていくと、終わりの方でどんどん話(人間関係)が繋がり始め、ゾワッとした( ̄□ ̄;)!!そして最後は母の愛に涙(ToT)

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