- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334769512
感想・レビュー・書評
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高校野球で活躍し今はスポーツライターとして
生きる男が主人公
死んだ仲間の残したノートが盗まれた
そこから少しずつ明らかになる事実と謎
そして・・・
物語は展開よく楽しく読めました
また高校野球の熱さも感じられました
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スポーツライターの島野は元高校球児。最後の夏で味わった魔球『二軸スライダー』の屈辱が、未だにトラウマである。取材により相手チームの捕手の戦術ノートを預かるが…。知られざる高校野球の真実が暴かれる長編ミステリー。
野球好きには堪らない内容である。以前、NHKのドキュメンタリーで横浜vsPL学園の戦術を知った時もかなり驚いたが、今回ほそれ以上にえげつない。ゲームの中に存在する『間』の中で、非常に高度な駆け引きが行われているのが野球。だから面白い。 -
神奈川の高校野球事情や架空高校のネーミングは、高校野球を知っている人だと感じさせるリアルな設定で好印象。
しかし、日記を盗んだ犯人はストレート過ぎますし、その動機も野球通の読者なら容易に想像つくもので、ミステリーとしては不満が残ります。
ただ、野球のスコアブックから手掛かりを見つけるのはなかなか面白い試みだと思います。 -
物語全体に漂う陰鬱な空気を最後に全て吹き飛ばすようなスカッとするラストが兎に角良い。日本ミステリー大賞受賞の前作『茉莉花』はヤクザが主人公のハードボイルドであったが、この第二作は元高校球児のスポーツライターを主人公にしたスポーツ・ミステリーである。
主人公のスポーツライターの島野は神奈川の高校野球の強豪校の4番を務めた元高校球児であった。島野は13年前に事故死したライバル校のキャッチャー・中尾の戦術ノートを手にしたことから、高校野球界を巡る秘密に触れていく。そして、島野が後悔仕切れない、あの夏の真実は…
前作の『茉莉花』も最後の最後まで読ませてくれたが、本作もまた期待通り、最後の最後まで読ませてくれた。そんな物語の舞台設定とストーリーの面白さに、今後の著者の活躍が非常に楽しみになる。 -
かつて名門校で4番を打ち、現在はスポーツライターをしている島野は高校時代のライバル校のエース紀田の決め球「二軸スライダー」の謎と紀田とバッテリーを組んでいた男の死の謎を解こうと彼の戦術ノートと日記を借り受けるが、暴漢に襲われそのノートを奪われてしまう。
魔球と球友の死の二つの謎解きでストーリーが進んでいくが、魔球の正体は途中で何となくわかってしまったが、その謎解きのなかでスコアブックを使うなど野球好きには楽しめる内容だった。