彩霧: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-42 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ)
- 光文社 (2015年9月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334769680
感想・レビュー・書評
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銀行の架空名義をネタに銀行から大金を取ろうと目論むところから物語はスタートする。この辺りは「あれ、黒革の手帖?」と思った。主人公が高利貸しに助けを求めたことから友人たちは失踪してしまう。友人の裏切りなど、お金は人をダメにするよね、という典型的なお話だった。
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松本清張は長編より短編、中編の方が面白いかもと思う今日この頃。
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銀行の弱みを手帳に記して横領した男。その友人達が男の愛人から手帖を回収しようとするミステリー。
欲望のための横領や金で転ぶ仲間、裏切る愛人など世の中の現実を提示してくれているが感情移入はし難い。 -
『黒革の手帖』の男性バージョン。しかし、結末がイマイチという印象。
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公金の拐帯事件から始まるミステリー。
金を使う者、金に使われる者。そして、使われてしまった者の最後を書き上げた作品。 -
ツッコミどころが満載。
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P312千本松原を歩く
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松本清張の本は、今でも通用するぐらいの本であると思う。
しかし、初めから、チキンライス100円という時代の、銀行からの500万円横領事件から始まる。
今の時代にしてどれだけの値打か?と、つい想像してみたくなった。
『黒皮の手帳』の時代は7500万円の横領事件が、書かれていたと思うが、、、
この時代、金融資本時代、、、政界との癒着問題、暴利を追及する銀行、大手企業への銀行融資への流れが、庶民への圧迫へと転換される不合理さを追求している。
静岡も、九州も、商社マンの父の影響で、良く知っており、興味深いが、、、、昔はこんなんだったんだと、、、想像しながら読んでしまったが、「黒皮の手帳」の男性版と、言っていいかもしれない本であった。