海賊女王 下 (光文社文庫 み 16-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334772239

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。熱量すごい。
    エリザベス1世より、グローニャのお話だったなぁ…海賊女王の生涯。
    グローニャがかっこよすぎて魅力たっぷり。情は深いけど頭が切れて強くて。60代でも船を指揮して、戦場にも乗り込んでいく。
    エリザベス1世は半分耄碌してかヒステリックだったし、愛人の機嫌取って…でもこの人もいきなり聡明になったりするのでさすが王。
    死んだと思った人が生きてたり、かと思えば死んだり…トイリー。。

    「幾つもの生が、触れあい、また離れていく。」まさにこれ。まざまざと。
    ラストシーンもしみじみ良かったです。

  • イングランドによるアイルランド侵略とアイルランドの混沌とした状況が、20世紀のアイルランド独立闘争にまで繋がっていることを改めて認識させられる。

    女王エリザベス1世と、ほぼ同時期に生きた海賊女王グラニュエル・オマリーとの対比、侵略するものと侵略されるもの、一つの統治国家としてのイングランドと多数の氏族があり混沌とした政治状況のアイルランド、家臣や家族との関わり方、どちらが幸せだったのだろうか?

    この本で描かれるグラニュエルは魅力的。そして、この本で描かれる子供達も活発でかわいい。

著者プロフィール

皆川博子(みながわ・ひろこ)
1930年旧朝鮮京城市生まれ。東京女子大学英文科中退。73年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁 旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞を、『恋紅』で第95回直木賞を、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞を、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で第12回本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、第16回日本ミステリー文学大賞に輝き、2015年には文化功労者に選出されるなど、第一線で活躍し続けている。

「2023年 『天涯図書館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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