迫りくる自分 (光文社文庫 に 22-1)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334772376

感想・レビュー・書評

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  • ゴールデンスランバーみたい。逃走劇が面白かった。もしかしたら最悪の結末に??!と思ったけど、意外に逞しすぎる本田。朴さんみたいな冷静な人が味方になってくれてて良かった。佐伯さんも。
    気になったのは指紋が出なくても容疑者になるんだな、という点。
    ハッピーエンドでしたが、ヤクザと次藤から恨み買ってないか?大丈夫?

  • ある日、総武線で見た自分に瓜二つの男。ある日、千葉のバーに入って酒を飲んでいると、その男が現れ、意気投合した。しかしその直後から不思議な視線を感じるようになる…。

    ジャケ買い。

    前提をよく知らずに読んでいるので、SFなのか?と伺いながら読むが、なかなかそのあたりははっきりしない。

    事件が起こり、追われる立場となった自分こと本田。そこまで序盤の冗長とも言えるしつこく読みにくい状況描写から、突然アクションが激しくなり、この作家の真骨頂とも言えるような盛り上がりを見せる。

    騙すか、騙されるかというような駆け引きの部分は僅かで、陥れられたり追われたりという、不可抗力部分を全面に押し出していることが、読ませるポイントなのであろう。

    朴さんを始め、いいキャラの登場人物も多く、楽しめた。タイトルやテーマが筒井康隆を思い起こさせるものであったというのも、入りやすいと感じたところであろう。

    表紙も最近の作品にはない気味の悪さが良い。筒井康隆なら、タイトルは『迫りくる俺』だっただろうな。

  • べらぼうに、とまではいかないけど面白かった。
    いい展開見せてくれます。

    一○一教室でハマった似鳥さん、好きな作家に加えよう!

  • すんげー面白かったっ!!(^o^

    内容的にはものすごくハードボイルド。
    でも文体語調は似鳥節で(^ ^
    乾いたユーモアたっぷりで読みやすい(^ ^

    謎解き要素も大きいので細かくは書けませんが、
    「普通の会社員」のはずだった主人公が、
    冤罪で警察に追われる羽目になり、
    思わず逃げてしまってあれこれ苦労する...みたいな(^ ^;

    読み物として、エンタテインメントとして、
    とても楽しく読めるのですが...
    疑問が二点。

    ・「指紋」ってもんを、どう考えてる?
    ・何故にメールしない?

    他にも「都合の悪いことは、あえて触れない」
    というスタンスが伺えますが...

    そんな細かいことは大して気にならないほど、
    緊張感のあるシーンの連続で、引き込まれる(^ ^
    ビルの屋上から飛び降りるシーンなど、
    電車の中で思わず変な顔してしもて(^ ^;

    最後の最後に一言だけ言うと、
    内容とタイトルが合ってない....ような?(^ ^;

  • 自分にソックリな顔を持つ人が起こした犯罪により冤罪に巻き込まれるという、アクションエンターテイメント系の作品。
    常に先が読める展開であり、かつ似鳥氏の特徴であるユーモア溢れる視点が盛り込まれていなかったので、期待値には届かない作品でした。

  • ホラーかなと思ったら本格ミステリ。ぐいぐい惹きこまれる。
    あらすじ(背表紙より)
    総武線で隣を並走する電車に乗っていた、自分に瓜二つの男。後日その男と再会した俺は、気づけば犯罪者にさせられていた。顔が同じことを利用して周到に仕組まれたらしい冤罪。あいつはいったい誰だ?なぜこんなことを?日常を突然奪われた俺の、必死の逃走劇が始まった。自分から過去から警察から、逃げて逃げて逃げまくれ。疾走する新感覚のエンタメ小説。

  • ごく普通のサラリーマンが自分に非常に似た男と出会い、身に覚えのない罪を着せられ逃げ回るという話の流れ。ハリウッド映画ばりのアクションを主人公がしたり、立ち寄る先々で警察に追われたりとどこかで見たような話の設定だが、文章を読んでいてハラハラドキドキさせる展開は良い。あと、協力者の朴さんの宇宙人キャラも憎めない。脇が甘いような気もするけどお話的には面白かったです。

  • 身に覚えのない罪で警察に追われる主人公が、この先どうなるのだろうとハラハラする一方で、きっと何とかなるのだろう(お話しだし、)と思って読みました。実際何とかなるのですが、やっぱり、という予定調和でもあります。物語の最後で、何が起こるかわからない、と自らを戒める主人公の言葉もあまり響かず…。もう少し期待を裏切ってほしかった気もします。

  • 160803読了。
    一気読みだったー、こういうのも書けるんだな。
    伊神さん、服部くん、そしてこの作品の朴さん。
    どうもこの人の書く変人が好きらしい。

  • 自分と同じ顔をした男のせいで冤罪を押し付けられた青年の話。痛かったり苦しかったりする。何かよく分からない切迫感に、先が気になる。
    2016/7/13

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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