一年四組の窓から (光文社文庫 あ 46-6)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334772642

感想・レビュー・書評

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  • 14歳の複雑な心境や人間関係が描かれている
    心温まる青春ストーリー

    友情、恋、進路、家族、何もかもが課題に直面していたあの頃を思い出させてくれる

  • カーテンが風をはらんで揺れる光景と、暖かくてやわらかな春の陽光。夏のギラギラした日差しと、太陽に照らされて汗がにじむ健康的な肌。朝の冷え切った空気に溶けていく白い息と、澄み切った青い空。同じ町の出来事なのに、季節の移り変わりとその情景が目に浮かんでくる。
    .
    友達との距離感、恋愛、葛藤、決心…心に自然と湧き上がるいろんな感情と自分自身に、14歳の男女が向き合って、選択して、迷ったり後悔したりしながら、道を切り開いていく。青春に恋愛は絡まりがちだけど、これはすごくあっさりしていて、青春=恋愛じゃないところがいい。結果を出さなくてもハッピー感が伝わる終末も魅力的。
    .
    窓、すき。
    窓を考えた人、作った人、天才。

  • 2017/7/27
    中学二年生の男女四人のそれぞれの生き方?を描いた青春小説。
    中一の時に引っ越した杏里が転校してきて間もない中で、学校の空き教室になっていた一年四組の教室で市居一真という男子と出会う。一真の趣味というか特技は絵を描くことで、杏里にも絵のモデルになって欲しいと持ちかけた。
    また、彼の友達の美穂や久邦も交えた四人が話の主体となっていく。中学生という思春期に自分の気持ちや考えを持ちつつもうまく行動できないことに対する葛藤や複雑な心境がリアルな感じで文章に表現されている。
    自分が中学生の時にそこまで考えたりしていたかなあなどと思いながら、何かに一生懸命になって全力でやってみること、その時に色々な壁にぶち当たったりして周りに当たってしまったりうまく感情表現ができなくてもどかしくなったりすることもあるというような様子をとてもわかりやすく書いているので共感もすごいできるし読みやすいなあと思いました。

  • YAおすすめ本。友達との関係と自分の気持ちの狭間で揺れる気持ちがよく分かる青春小説

  • 2023.09.12 ★3.2

    中学生、ローティーン特有の友だちへの気遣いや、ちょっとした意地悪、将来への不安。
    ほの甘いようなほろ苦いような空気。
    そういった当時の気持ちがたくさん詰まった作品だった。

    すごく感動する、とか、泣ける、とかでは無いが心がほんのり温かくなる。
    このまま続刊に進もうと思う。


    ↓↓↓内容↓↓↓

    中学一年の夏に引っ越すことになった井嶋杏里。転校でなじめない中学の校舎で、使われなくなった教室『1‐4』に入った杏里は、市居一真と出会う。杏里に出会った一真は、杏里に絵のモデルになって欲しいと頼む。そこから物語は始まった―。杏里、一真、そして、かけがえのない友だちと家族。悩みながらも成長する十四歳を描いた、あさのあつこの青春傑作小説。

  • 4月、新しい人との出会いが多い月だから読んでみた。私も転入生という立場にたったことがあるが、杏里たちのようないつメンがいたらいいなと思う。いろいろなことが学べるからこそ、友達ってやっぱり必要なんだと感じる。「気を使わなくても断れる」友達が、本当の友達なんだという途中の記述は、本当にそうだと思う。

  • もう30だから一歩引いて読んじゃったけど
    中学生が読んだら共感したりしてとても響きそう

  • 娘の読んだ本を読んでみた。進研ゼミ中学生向けで連載されていたらしい。
    これぞ青春!登場人物皆に好感が持て、さわやかな涙が流れるシーンがいくつもあった。懐かしい気持ちにさせてくれた。

  • 「市居くんは、絵を描くの?」
    はい、描きます。
    何より描くことが好きです。
    井嶋さん、
    あなたを描かせてもらえませんか。
    心の中でしか言えない感じが
    14歳らしくてもどかしい
    漫画のようにすらすら読めました
    だいすきなあさのあつこさんの作品
    自分が14歳の頃は、毎日朝から夜まで
    部活をしてた思い出ばっかだなぁ
    勉強もかなりしてたな〜

  • 嫌なことを嫌だって言える友達…実際はなかなか難しいよね…

    一真のおじいさんの『花火』の絵を見てみたい。

    何年か後の4人に会いたいね。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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