危ない恋愛 (知恵の森文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334783907

感想・レビュー・書評

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  • 自分にまるっきり当てはまる、言い当てられた恋愛があり、自分をバージョンアップしていこうと改めて思いました。

  • 精神科医が恋愛依存やDV、過剰適応など、事例を交えた恋愛に纏わる社会病理の本なのですが…。
    かなり主観的かつ抽象論的でアレでした。全編インタビュー形式だったので読みづらく、浅い内容でした。
    残念。

  • ある人々は、恋愛という過程を通して他者と深く関わることによって自分を深く知る機会とする。恋愛は性愛というエロスを纏ったものに駆動されるために通常よりも脳や身体のパフォーマンスが格段にあがる。その分心身ともにエネルギーを過剰に消費するため、生命体としてはけっこう危機的な状況に落ち込むこともある。

    本書で分析されてる例を見てもわかるけど、恋愛には何らかの要素が必要である。美人であるとか仕事ができるとか出会いがあるとか…恋愛は誰でもできるわけじゃない。むしろそういう関係にもつれ込むのは病気に近い。病気によってそれまでよりも元気になることもあれば、弱くなることもある。人生は運不運もある。しかも何が良くて何が悪いかは基準のたて方で変わる。いつを基準にするかでも…

    しかし、この本を読んで改めて自分が恋愛相手に依存していたことがよくわかった。ちょっとガックリ…
    でもまぁこれからはも少しマシな関係を築いていこうと気を持ち直したことでよしとしよう。

    科学技術の発達が社会システムを変え、人間を変え、それがまた新たな科学技術の発達を望み、また社会システムが変わり、人間が変わる。その繰り返しでシステムは加速度的に複雑・煩瑣になり、変わった人間は自分の変化に追いつけない。そんな世界の中で人間関係は親・疎の距離感が両極に振れている。現代日本での恋愛は精神の崩壊や身体の破壊と紙一重でかなり危うい。

    それにしても、そんな危ない恋愛を分析している名越さんの心は底なしに深く、寒々しく、一筋の光も見えない。何もかものみ込んでしまいそうなブラックホールのようだ…
    おそらく素晴らしい精神科医だと思う。

  • 恋愛のためではなく、人間関係において理解できない人の行動心理を知る参考に読んだ。なるほどなぁと思った。

  • 96ページ

    恋愛って経済原理で考えると、支出のほうが圧倒的に多かったりする、ある意味 道楽だけど、道楽を通じて学ぶことがある。自己否定して生きている自分自身への寛容さ。自分が変化していくことを許せる感覚。そのためには いくらおちこんでもいいし、落ち込むべきときもある。

  • 表紙の名越先生の目が眼光するどくて、まるで自分のダメな恋愛を見透かされてるみたいで思わず目をそらしちゃう。
    改めて思ったこと。
    恋愛の大部分は妄想、ということ。
    妄想を楽しんで自分自身の滋養になったり成長できたりする部分もある。
    でも、毎回DVオトコやダメなオトコにつかまるとか、パターン化した恋愛に陥る人は、自分自身を分析してみたほうがいいってこと。
    DVの関係に陥っている最中は、知性の高い人でもまるで洗脳された状態のようにその事実を冷静に見れなくなる。
    確かにタイトル通り、恋愛は危ないのだなぁ。

  • 精神科医の名越先生がインタビュー形式で恋愛をひも解いています

    恋愛分析としてだけではなく、精神形成分析本としても興味深く読めると思います
    過剰適応とか依存の本質とかDVの根はマザコンにあるとか…
    誰かを虐げることは自分が弱者であることを暗に認めているということだと思いますし

    ちなみに表紙帯の名越先生のメガネはなぜかクリエイター風…
    患者を緊張させないことが重要な精神科医のイメージと真逆なんですよね~
    カウンセリングの時は変えるんでしょうかね…?

  • 本棚 整理の一環 再読


    題名がこんなですけれど、まあ恋愛というのは、その人の脆弱なところもあぶり出す状態なわけで、ごくごく普通の人間観察本。

    基底欠損の話など、ああ、これ私!私!と思う。
    オバサンになり図々しくなったが、若いころの妙に外れた気の使い方をしまくって、一人になった時にぐったりとなっていたことを思い出しました。

    基底欠損は現代人であれば多かれ少なかれ抱えざるをえないような気もする。

    そんな意味で自分の欠点を客観的に見られる機会でもある読書。

  • (そのまま書くと誤解されそうだけど)大学はエロティックな場所、という下りが、頷けた。

  • 説教がましくなく、心理学者ならではの分析がとても読みやすい。
    離婚後に偏った恋愛感のわたしにはとても耳の痛いはなし。
    ひねくれたり、かたよったり、見失ったり。。。

    その時々の気持ちとちゃんと向き合えないわたしには、
    自分リセットにとてもよい作品でした。

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著者プロフィール

1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。専門は思春期精神医学、精神療法。近畿大学医学部卒業。大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。主な著書に『驚く力』(夜間飛行)、『自分を支える心の技法』(医学書院)、『どうせ死ぬのになぜ生きるのか』(PHP新書)などがある。

「2015年 『日本の反知性主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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