京都人だけが食べている (知恵の森文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334783969

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    <1>
    『蛸虎』のたこ焼き、『松屋藤兵衛』の福耳、『みなとや幽霊子育飴本舗』の幽霊子育飴、『マリヤ』のハンバーグ焼きそば、『アジェ』のホソ塩、『緑寿庵清水』の金平糖…etc.
    西陣生まれ、生粋の京都人である著者が、観光客が絶対に知り得ない、京都の味を公開。
    「よそさん」でない目線で、京都の食と京都人を語り尽くした、美味しいエッセイ。

    <2>
    「グリル生研」のカニコロッケ、「千本ゑんま堂」の閻魔さまのお目こぼし、「八起庵」の鶏のすき焼き、「宇治田原町」の古老柿、「ロバのパン屋」の蒸しパンカステラ…。
    西陣生まれ、生粋の京都人である著者が、「よそさん」は決して辿りつけない、京都の「旨い場所」を余さず紹介。
    京都人気質と京都を語り尽くした美味しいエッセイ第2弾。

    [ 目次 ]
    <1>
    ちらし寿司―質素道楽
    福耳―幸せの愉しみ方
    水尾の柚子―パッケージのかほり
    天下一品―パラサイト・ラーメン
    カツサンド―挟まれた宇宙
    すぐき―つけもの行儀
    幽霊子育飴―虚構キャラメル
    すき焼き―ジュネーヴ鍋
    生麩餅―吉野太夫かくありなん
    青葉―73点〔ほか〕

    <2>
    みたらしだんご―花には団子
    カニコロッケ―ロビンソン未亡人のメニュー
    白味噌―呪われた雑煮
    スコーン―カンはヤカンのカン
    鯖ずし―馬に踏まれた午後
    穴子のフリット生春巻き仕立て―ミシュランいらん
    京都ラーメン―はんなり獣臭い
    赤玉パン粉―マクドナルドの敗北
    はもそうめん―倫敦の夏、京都の夏
    抹茶パフェ―哀しみに、ご馳走さま〔ほか〕

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  •  出町「ふたば」の豆餅。「天下一品」本店のこってりラーメン。
     京都でうまいもんと言ったら、私個人的にはこの2つで決まり。
     入江敦彦さんの、少々捻った趣向の京都案内本の類は、『京都人だけが知っている』のシリーズや、『秘密の京都』だとか一通り読んでいる。ひとつ残らず「よそさん」である私には意外な話ばかりで「参りました」という感じでいつも降参しちゃっている。
     ところが本書に限っては、53アイテムもの知られていない「美味しいもの」が紹介されていたが、冒頭の2品も含まれていた。「それなら知ってるもーん」と誇らしい気持ちになり、もう4、5冊目になる入江本をまた買ってしまった。
     
     大体この人の書き方、「きざみきつね」の紹介をするのに四半世紀まえの自分のヨーロッパ旅行の思い出話を延々と書いてる。それで、帰国時の乗り継ぎ地、アラスカのアンカレッジ空港で食べたうどんの話からようやく本題に繫がる。まったくう、な書き方なのだが私は大好きだ。というより私の雑念が大半のレビューと同じだ。
     ちなみに、著者は生粋の京都生まれの京都育ちだが、現在は英国在住だ。

     見どころ、食いどころ、歴史、宗教、文学、世界遺産にすてきな男の子、女の子盛りだくさん過ぎる京を味わうのに、捻った案内本たる本書をガイドブックのように単なる情報源として用いるのはお奨めしません。観光客として通り過ぎるだけでは見えてこないこんな見方、食べ方、楽しみ方があるのだという、方法論の指南書として基礎学習に活用すべきです。

     ガイドブックの鵜呑み、わけ知り顔の他人の押し付けには賛成しない。だが、しかし、でも、「ふたば」の豆餅と天一本店のラーメンだけは、「並べ」、「ともかく食え」と、観光で行く人たちには断固命令口調でつい言ってしまう。
     入江さんと私とで意見が一致してるし尻馬乗れ乗れで、言ってしまいます。行列嫌いの京都人がコレだけは別という豆餅、2泊3日なら3日間並びなさい!甘くなくって塩がうまく効いていて、豆の味わいも絶妙だよ、3日連続で食べても飽きまへんから(あれ、私は東北人だったはず)。

     それ以外は、決してガイドブックみたいに使わないようにっ。くれぐれも。
     写真も見事な写り方で、値段、定休日とか懇切丁寧に書かれています。巻末には地図も載っています(ほら、使おうとしてる。ダメ、駄目)。

  • 2008/08/17 エッセイのお手本のような。

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