硝子の太陽R-ルージュ

著者 :
  • 光文社
3.66
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感想 : 164
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334910938

感想・レビュー・書評

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  • 「……菊田……林さん、死んじゃった……死んじゃったよ……あたし、もうやだ……もう、刑事やめたい……」玲子は泣いた。
    人目も憚らず、菊田にすがりついて、泣き続けた。膝から崩れおち、床にへたり込んでも、菊田は黙って、玲子の頭を、肩を抱いてじっとしていてくれた。
    また何かが、玲子の中で、壊れた気がした。

  • 3.4
    うーん、Nと続けて読んだけど。
    何故か読むのに集中できませんでした。
    Nの方がまだ面白かったです。
    全体的に腹落ちしない展開、結末でした。

  • 姫川玲子×<ジウ>サーガ、衝撃のコラボレーション!

    祖師谷で起きた一家惨殺事件の捜査本部に加わった姫川班。
    有効な手掛かりや証言のない難しい捜査だった…。
    捜査は膠着しそんな中発生したフリーライターの上岡殺人事件の特捜部に転出した姫川…。

    祖師谷で起きた一家惨殺事件。
    捜査一課殺人班十一係姫川班。警部補に昇任した菊田が同じ班に入り、
    姫川を高く評価する林が統括主任として見守る。
    捜査一課に復帰して間もない姫川の日々は充実していたが、
    謎の多い凄惨な事件の捜査は難航する。
    そんな中、フリーライターの上岡が祖師谷の事件と、
    28年前に起こった未解決のまま時効を迎えた
    昭島市一家惨殺事件との繋がりを疑っていた事を知る。
    上岡に話を聞こうとしていた矢先、上岡が殺されてしまう。
    そうなると上岡の周りを捜査する事は不可能だ。
    何とか上岡のパソコンデータをしりたいと思う姫川。
    そんな中姫川班の3人が上岡殺人事件の特捜本部への転出となる。
    これはチャンスか…?しかし、そこには下衆の極みのガンテツがいる…。

    こちらRougeは、姫川サイド。
    Noirに登場する事件名で解決される事なく、どうなったんだろうって思っていた事件の
    特捜本部の様子が描かれていて、そうだったのかって凄くスッキリした。
    コラボじゃないって言う人もいますが、私は両方を読んでコラボだって思ったし楽しめました。
    東と姫川が対面するシーンは、両方それぞれの心の内がそれぞれの本に描かれてて面白かった
    以前の姫川班の個性豊かで、皆一心同体の様で躍動感のあったあの姿がなく残念でした。
    もうあの以前の班が元に戻る事は無いのが淋しいです。
    流石、誉田さんの本領発揮!
    事件の余りにもおぞましい凄惨な描写はとてもじゃないけど、
    このレビューには書けませんでした。
    そして、心も結構やられたーーーー!
    明らかになった真実には凄く驚きましたし、最後までドキドキハラハラしました。
    そして…ラストはとっても哀しかった。

    これからの姫川班を匂わせるラスト…期待したいです。見守りたいです。

  • +++
    姫川玲子×〈ジウ〉サーガ、衝撃のコラボレーション、慟哭のルージュサイド!

    祖師谷で起きた一家連続殺人の捜査本部に加わった姫川班。
    有効な手がかりや証言のない難しい捜査だが、捜査一課に復帰して間もない玲子の日々は充実していた。そのはずだった……。
    緻密な構成と驚愕の展開、著者渾身の二大ヒットシリーズ競演!
    +++

    先に読んだ、Noirの事件と複雑に絡まり合い、日米地位協定に阻まれた過去の惨殺事件まで掘り起こしながら、物語は進み、部下を巻き込むまいとする姫川の相変わらずとも言っていい独走もあり、ガンテツとの駆け引きもあり、見せ場がたくさんあってスリリングである。女性であるということをマイナスにとらえるわけでもなく、かと言ってプラスにしきれるわけでもない姫川玲子という個性が、やはりこのシリーズにはなくてはならないと改めて感じさせられる。決して沈着冷静なわけではなく、時にエキセントリックで扱いづらくもあり、危うげでもあるのだが、それでも一度心を決めたときの強さは、誰にも負けない。菊田を始め、周りを固める男性刑事陣も、それぞれ個性的で魅力的である。悲しい結果も招いてしまったが、道筋に光が見えたのも確かである。姫川にはいつまでも闘ってほしいと思う反面、力を抜いて安らげる場ができればと望む思いも強くなるシリーズである。

  • 作品序盤から冷たい雰囲気で
    本当に冷たい結末だった

    家族全員を殺害、遺体損壊
    損壊の描写はこのシリーズならでは
    残虐で痛々しいものだった

    祖父が、孫がそれぞれ犯人で
    孫の罪を祖父が一手に担う
    家族だけを守って戦っていた祖父は
    犯罪者でも孫を守ろうと思ったのか
    殺す事に慣れすぎていて怖かった

    林さんの殉職
    姫川班の解体から
    新しい姫川班
    菊田がいるといえど
    姫川の精神が壊されていくのが
    辛く感じてしまう

  • 『硝子の太陽N』と表裏の作品なんですね。続きモノと思っていました。そういう意味では、『硝子の太陽N』で描かれたのと同じシーンが、別の視点で描かれていて、表示興味深いです。

    この作品の後、姫川玲子シリーズは『ノーマンズランド』に話はつながるんですね。

    さて、この作品のジウサーガの前日譚にあたる歌舞伎町シリーズ。そっちも読んでみないとね。

  • ようやくルージュ。ノワールが歌舞伎町セブン編でルージュが姫川編。姫川がセブンのライター上岡が殺された帳場に出向する。ノワールもルージュも同じタイミングで事件が起きておりそれぞれのサイドで描かれている。誉田さんお得意のカメオ出演が豊富で別のシリーズの出演者が交差するのが面白い。

    • hs19501112さん
      文庫化を待つ派なので、昨日ようやく読めました。来月刊行予定だという「ノワール」の方も楽しみです。

      ※でも、単行本版のレビュー見ると、、...
      文庫化を待つ派なので、昨日ようやく読めました。来月刊行予定だという「ノワール」の方も楽しみです。

      ※でも、単行本版のレビュー見ると、、、
      当時の誉田ファンは「ノワール」の方を先に読んだ人の方が多そうな感じですね♪
      2018/11/26
  • 世田谷区祖師谷にて、母子3人が惨殺される。菊田が同じ班に入った姫川班が捜査に当たるも難航する。世田谷での「歌舞伎町セブン」上岡の殺害事件に借り出される姫川だが、そこで28年間に起きた昭島市一家殺人事件との関連性を疑う。既に時効となったはずの事件だが、姫川がとった策とは・・・
    N→Rの順に読了。
    ガンテツこと勝俣との確執や、以前の姫川班の面々なども登場。残念な殉職もあったが、新たな姫川班のチームワークなどは、今後にも期待。というのも、最後にあの・・・
    個人的には、N→Rの順に読んでよかった。

  • 姫川玲子シリーズ。
    このタイトルすごく好きだなぁ。語感が。

    相変わらず面白かった。
    一体どうなるんだと続きが気になって仕方がなかった。
    けど、読後感は、重い・・・。
    重たいです・・・。

    私は葉山好きなので、出番多くて嬉しかったです。
    これだけでも完結して読めるけど、もう一つの話も結構出てくるのでそっちの事件も気になります。
    いつか読みたい。

    最後の取り調べの玲子の台詞はスッキリしました。
    そして、次が楽しみ。

  • 姫川シリーズ最新刊。祖師谷一家殺人事件を追う姫川側と、グループの一員・上岡を殺された歌舞伎町セブン側から描いたコラボ作。一家殺人事件の被害者がアイドルだったこともあり、現実の事件とだぶるところもあり、余計に感情移入して読んでしまった。殺人のグロさや、衝撃的な展開は、初期の姫川シリーズを彷彿とさせ、菊田も戻った姫川班の今後に期待したい。

  • 最後のどんでん返しはまさに姫川シリーズ
    ある種の痛快さを感じるノワールとは真逆と言ってもいい世界観

  • 最初の事件と世田谷の事件と、どう繋がってるのか分からなかったが、向かう方向が間違った形での祖父の愛情だったのか?許されるわけはないけど。
    昭島署が密かに捜査資料を守り続けていたことがわかった時、こんな警察署もあるんだと感動してしまった。
    そして、守れなかった仲間、切なすぎる。

  • こちらを先に読んだが、後の方がよかったかな。姫川の存在感がいつもよりない感じ。でも最後は、悲しい結果になり、今後の姫川班はどうなっちゃうんだろうと思わさせる所は、さすがだ。犯人は想定内だか、後で読んだNと地域協定で、繋がっていることに気づく。

  • 姫川シリーズ。
    やり方が
    残虐すぎる・・・
    最後は、悲しさか混み上がってきました。

  • ノワール同時刊行のルージュ♪
    こちらは捜一に復帰した姫川玲子が、警部補に昇任した相棒の菊田とともに深い闇の中に挑みます。
    新生姫川班も個性豊かなメンツが揃ってます(^^)
    今回は祖師谷で起きた一家惨殺事件、ノワールとのコラボで特捜を行ったり来たりと目まぐるしく変わる環境に思考がついていきません(笑)

    『姫川、お前は死に神だ』の一言が本書のすべてか。

  • 姫川玲子×ジウ サーガ、誉田氏の二大人気シリーズがコラボ。
    姫川シリーズは凄惨な事件を扱う事が多いので、どうしてもそちらに意識が行きますが、人間関係もかなり濃いですよね。
    仲間との絆、被害者や加害者の心情、先輩刑事との確執などなど。
    事件そのもの+人間関係にハラハラさせられます。特にガンテツ、言葉もないですわ…

  • とにかく先が楽しみで一気に読んだ。
    面白かった。
    もう一回読もう。

  • *祖師谷で起きた一家連続殺人の捜査本部に加わった姫川班。有効な手がかりや証言のない難しい捜査だが、捜査一課に復帰して間もない玲子の日々は充実していた。そのはずだった……。緻密な構成と驚愕の展開、著者渾身の二大ヒットシリーズ競演! *

    姫川シリーズは大好物なので、楽しく読みました。ええ、普通にさらっと。内容云々と言うより、メンバー間のやりとりや関係性に支えられての面白さと言う感じは否めない。ジウシリーズとのコラボは不要な気がしますが、個人的にはNを先に読んで正解でした。そうでなければ、Rの中の沖縄関連ネタは斜め読みして終わっていたはず。結局、RもNも両方不完全燃焼な読後感、次作に期待です。

  • 評価は5。(図書館)

    内容(BOOKデーターベース)
    祖師谷で起きた一家惨殺事件。深い闇の中に、血の色の悪意が仄見えた。捜査一課殺人班十一係姫川班。警部補に昇任した菊田が同じ班に入り、姫川を高く評価する林が統括主任として見守る。個性豊かな新班員たちとも、少しずつ打ち解けてきた。謎の多い凄惨な事件を前に、捜査は難航するが、闘志はみなぎっている―そのはずだった。日本で一番有名な女性刑事、姫川玲子。凶悪犯にも臆せず立ち向かう彼女は、やはり死に神なのか?

    硝子シリーズ。NとRでは同じ事件を違う観点(主人公)から書かれた2シリーズ。
    R(ルージュ)篇は姫川や菊田など刑事の視点から事件を解決している。
    色々な事件が重なっているが、全て沖縄の基地問題がらみにである。
    今回のシリーズを読んで改めて沖縄の問題、日米安保の問題は大問題である事を再認識させられた。

    ※TVを見ていたせいか、姫川=竹内結子、菊田=西島秀俊、何より勝俣=武田鉄矢等々具体的な俳優を思い浮かべながら読んだためイメージもわきやすく進みが早かった。

  • 傑作。

    Nのほうから読んでいたので、伏線につぐ伏線で
    最後にストンと落ちる展開。

    人間関係は不要な部分もあるが、面白かった。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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