クローバーナイト

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著者 : 辻村深月
  • 光文社 (2016年11月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911300

クローバーナイトの感想・レビュー・書評

  •  未就学児の父親目線での人と人との関わり。私にもこういう経験があれば、もっと近く感じられたのかもしれないが、ママ友との微妙な雰囲気は察することしかできなかった。
     最後の章の実の母の「心配」が一番心に刺さった。どうして要らない心配ばかりするのだろう、心配が善意だと信じるのだろう。そして、自分の心配を共有してほしがるのだろう。心配は確かに伝播する。自分の中でも他人にでも、その感染力は凄まじい。だからこそ、なにかしっかりと自分を保つ何かを持っていなくてはならない。それが夫婦のチカラならほんとにいい。家族を守りたい気持ちは同じだけど、どこまでも暴走する「心配」は悪意よりも鋭く、心を傷つけてしまう。

  • 妻の志保はオーガニック衣料を扱うアパレル会社の経営者、夫の裕は公認会計士。共に働きながら東京でふたりの子供を育てる核家族の物語だ。

    主人公は、イクメンとして雑誌に取り上げられたこともある他称「イケダン(イケてる旦那)」の裕。彼の視点で物語は進む。

    子供をもつ家庭には、さまざまな問題が降りかかる。

    家事、ママ友パパ友との関係、お受験をさせるか否か、保育園に入れるための「保活」、それぞれの老親との関係・・・。

    同い年の子供がいるからという理由だけで、収入も職種も価値観も異なるコミュニティが形成され、家庭ごとに育児の方針も異なる。親とすら、異なる。保育園か幼稚園か、認可か無認可か、それこそ園によっても方針が異なる。

    そんな近いようで溝の深い「違和」にときに愕然とし、ときに気持ちを削られながら子供と家庭を守ろうと奮闘する裕と志保の夫婦の姿はとても前向きで、すてきだ。

    それにしても、単純に育児とひとくくりにするけれど、こんなにいろいろと考えたり選んだりしなくちゃいけないことがあるのかと驚かされた。
    特に、東京という大都市には本当に無数の選択肢があるのだろう。子供に損をさせたくないという心理と葛藤、自分の仕事や周囲の環境といった現実と理想の乖離、問題はたくさんある。
    それでも読了した後、清々しい、優しい気持ちになった。

  • 子育てに奮闘する旦那さんの話。
    辻村さんだけにちょっとミステリ風味。
    今の保育園や幼稚園ってかなり大変そう。
    子供ができてから、青春路線はやめて
    子供の話が増えた?
    作家も自分の人生を作品に反映させてるってことかな?

  • すごくすごくリアルでした。
    都内の子育て、こんな感じですよー。
    保育園、幼稚園、お受験のこと。
    さすがママ雑誌のVERYに連載されただけあって、対立しがちな働くママとお受験ママのどちらが読んでもイヤな気分にならず共感できるはず。
    面白かったです。

  • クローバーナイトのナイトは夜じゃなかったのか。4人家族を守る騎士。話題は育児や保活、お受験。旦那さんの裕が出来すぎている。イクメン。

  • 保活のこれでもかという大変さが分かった。両親とも協力しないと精神的にも乗り切れない、それを思えば裕は、とても理想的な旦那さまで、こんな人が実際いたら素敵だなと思った。

  • かつては若夫婦にとって親との同居が煩わしく、核家族化が進むんだろうと思っていたけど、今では老夫婦の方だって元気なうちは若夫婦と同居するのが煩わしく、お互いさまなんだって分かる。孫とてたまに会うからいいんであって、毎日面倒を見させられちゃたまんないか。爺さん婆さんは孫の面倒をみず、子供は老いた両親の面倒をみずってことなら、福祉施設はどれだけあっても不足する。この本の書評になってない。鶴峯夫妻と彼らの保育仲間の遣り取りって、現状に近いものなんかなぁ。保活、ママ友、お受験、いやはや。男親である裕の目線で著されるけど、こういう旦那が女性のひとつの理想ならば俺にはなれない、なりたくない。今さらなることもないけど。

  • 自分には縁のない話しなのが残念ですが、
    今、ちょうど姪っ子甥っ子がこんな時期なので、
    登場するたびににまっとしてしまう。
    それに伴い、親の苦労も目に浮かびます。
    弟夫婦は仲良しなので、
    きっといろいろ話しながらここまで来て、
    これからも歩んでいくのだろうな。
    でも、子育てには正解なんてないんだから!
    二人には二人のやり方で、
    お子を育ててほしいものです。
    おばちゃんは、影ながら、応援しようと思います。

    しかし、本当に大変だなー。
    最後の話なんて、もう本当に大変そうです。
    絶対気をつけねば。

  • 2017-19,03.11 ホカツか、大変だ。

  • 子育てを題材にした連作短編。

    辻村作品にしてはおとなしい展開だなとおもっていたら最後の話は辻村節がさく裂していました。

    最近はあまり書いてないけどミステリーでがっつりと長作で書いてほしいな。

  • 安定の読みやすさでした。。
    子育てのお話。
    2人の子供と奥さんと旦那さん。
    旦那さんは家族をまもるクローバーナイト笑
    浮気なの??ってとこは一人でハラハラ。。
    ステキな旦那さんでうらやましー♪
    忙しくて出来ないって言っちゃうのは簡単だけど
    育てるために自分の環境を変えていくことも大切だと思った。

    ふたりでやれば楽しいことも一人でやると苦しくなったりする。
    2人の意見が合わないともちろんぶつかることもあるけど
    でもそれでも一人で黙々とやるのは嫌だなー

    子育ての何が大変でこれが嫌でとか
    そーいう細かいお話ではなく
    大人の事情のお話が多くて、ふむふむと読んでしまいました

    自分が心のどこかで心配していることを
    他の誰かから押し売りのようにその人の心配を押し付けられて
    どんどん苦しくさせられて追い込まれて
    でも相手は良かれと思ってやっているんだから罪悪感はない
    その描写が苦しかったな。
    善意は時にすんごい脅威になるよね
    不安がいっぱい

  • 【収録作品】Chapter_01 イケダン、見つけた?/Chapter_02 ホカツの国/Chapter_03 お受験の城/Chapter_04 お誕生会の島/Chapter_05 秘密のない夫婦 
     二人の子どもを保育園に通わせている若い夫婦が、「ママ友」たちとの関わりの中で出会う様々な謎に関わることで、状況が改善されていく。日常の謎系のミステリ。立場は違うが、子育てしてきた経験から、いちいちうなづける。

  • 3月3日読了。図書館。

  • 恐ろしい、都会の子育てって。
    正直、これって今の日本の本当の話なの?
    って俄かには信じられん。

  • 共働きの夫婦と2人の子供たち。そんな普通の家族構成だけど、子供を通じてのママ友の事、親の事、仕事の事、子供の教育の事など。どんな問題が起きても、そばで必ず力になってくれる存在の人がいる。周りから助けられて子育てや仕事を両立していく過程が丁寧に書かれていて、子供がいる働く母親が読むと共感する部分が多々あると思いました。

  • 小さな子どもを二人保育園に預け、フルタイムで働く共働きのお母さんの物語・・・と聞けば
    自転車の前後に子どもを乗せて
    髪振り乱して走る母親を想像するがさにあらず。
    登場するのは、きちんと髪を巻き
    家の掃除も外注する余裕があるオサレな都会のワーキングマザーなのである。
    (VERY掲載と知って甚く納得)
    保活・小学校お受験・お誕生会問題・母と娘の確執などなど・・・
    実際に見聞きすることが多いテーマだけに
    とても面白く読めました。
    小さな社会での価値観は、外から見てそれがどんなにおかしなことであっても
    中にいる当事者からしたら簡単に破ることなんてできないんだよね。

  • 連作短編5編
    保育園に子供を預けて働く夫婦のあれこれ,ママ友であったり実母であったりまた夫であったり人間のお付き合いはかくも悩み多きものである.それにしてもお受験の前段階として,まず保活!びっくりの大変さ.

  • ママさん作家の辻村さんがママ向けファッション誌に連載するとここまでな内容になるかぁ…と感嘆する5編の連作短編。
    5編すべてにテーマがあって、何気ない夫婦の会話や育児に憧れを覚え、ホカツ、受験、子供の誕生日会の話に1度は「えぇぇーー!!!!!」と叫んでしまう内容が盛り込まれていて、三十路越え独身男子には刺激の強い作品でした。

  • 幼稚園児持ちなので、楽しく読めるはず・・・と思ったのだけれど、あまりにも自分の環境や考えとかけ離れてる感が。
    ホームパーティとかお誕生日会とか、おしゃれレストランでのランチとか、なんだか優雅だな~。
    ママは社長だし、ママ友はモデルだし、こういう世界もあるのかね~という感じ。
    もちろん大変な地域もあるだろうけど、保育園も幼稚園も、もっとのどかでのんびりしてるとことも多いと思う。
    VERYの雑誌のママの世界って感じがしました。

  • 子育てとは遠くなってしまった私には現代の保活や幼稚園のお受験、お誕生会などの状況がびっくりするようなものだったけれど、庶民の現実とはきっと別物なんだろうと思いたいww最後の章の、孫の成長に祖母が口を出してくる問題。これはいつか来るべき時の為の自戒としたい。

  • 保育園児2人を育てる夫婦の話。
    保活やらママ友の関係やら子供のお誕生日会やら実母との関係やら。

    独身の私には無縁だけれども、まぁここまでいかないにしても似たようなことはどの家庭にもあるのじゃないかなと思った。

    辻村さんがママになったから書ける話ですね。
    初期作品も良いけれど、作品の幅がひろがったなぁ。

  • 図書館で借りたもの。

    核家族、保活、小学校受験、豪華な誕生日会…現代の家族のお話。
    現代の中でも都会!
    出てくる職業がきらびやか~!
    映像プロデューサーやデザイナー、主人公・裕の妻、志保は女性起業家だし。
    子育て・家族の話だけど、あまりにも自分とはかけ離れ過ぎてて、共感はなかったかな。面白かったけどね。

    保活の話がすさまじかったなぁ。。
    私が住む田舎でも待機児童がいるくらいだから、東京じゃもっと大変なのかな。
    小学校受験も遠い話でした。。

    志保のコミュ力がすごい…。
    こんなに他人と話すことができたら楽しいだろうな。

  • 四つ葉のような4人家族を守るイケダン。それがクローバーナイト(四葉騎士)。ホカツ(保育園に子供を入園させること)やママ友とのつきあい、お受験などなど平和な家族に立ち込める不穏な影に立ち向かえっ。将来パパママになる予定がある人にオススメです。

  • 人の感情を書くのは相変わらずうまいなぁ。ただ、保育園問題、誇張しすぎ感もある。
    自治体とかが作るパンフレットにのっている漫画のように、ひたすら説明が続くのが少し気になった。

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