楽譜と旅する男

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911560

感想・レビュー・書評

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  • 楽譜を探して旅する男の話。といっても、そう簡単な旅ではなく、摩訶不思議な世界が広がっている。
    だからどれも分かりづらい、のは私だけか。
    「曾祖叔母オパールの物語」「城塞の亡霊」「西太后のためのオペラ」は良かった。

  • 楽譜を探す人々はある男に依頼する…
    依頼人と楽譜を繋ぐ、謎めいた連作短編集。

    それぞれの思いを込めた音楽が紙の上で踊り始め、楽譜の連れてくるストーリーと共に読者も異国を旅する。
    何かを失った人々の姿に歴史があり、物語の切なさが増して感じられた。

    過去に降り立ち幻想に連れ去られる一冊。

  • 独特な雰囲気が漂う、音楽奇譚集。
    大仰で、時代がかっていて、妙な雰囲気のある作品です。
    翻訳作品だったかしら?と、確認したくなるような独特さ。これがなかなかに味わい深く、私は結構好きでした。

  • 初めて芦辺さんの作品を読みました。
    楽譜探索人か。いろんなアイデアがあるんだな。

  • 2017.10.31 図書館

  • 求める楽譜は何でも探し出すという男が毎回出てくる短編集。どの物語も奇妙奇天烈で現実との境目が分からなくなる。
    どの物語も音楽は実在しない(と思いたいものも含む)が、メロディーラインや雰囲気が何となく想像出来る。
    ちょっと難しめだけど、内容はトリックや物語の構造はおもしろいので、頑張って読んでほしい1冊。

  • 依頼を受けて幻の楽譜を探し歩く男

    国も時代も様々だが、暗号であったり、復活の儀式の音楽だったり、秘密の合図だったり、西太后の舞台の話、自分が死んでいたことにその音楽の謎が解けたとたんに気づいた元兵士の話などが幻の楽譜に隠された謎が面白かった

  • ちょっと読みにくく感じました。

  • 楽譜を探す専門家って面白い。それぞれ面白いストーリーな気がするのだけど、文章とフォントが苦手で、表面的なことしか頭に入らなかった。

  • 【収録作品】曾祖叔母オパールの物語/ザルツブルクの自動風琴/城塞の亡霊/三重十字の旗のもとに/西太后のためのオペラ/悲喜劇ならばディオラマ座 
     特別な楽譜を探す人々の思いとその楽譜に隠されたドラマが描かれている。戦争の悲惨さが生々しく伝わってくるとともに、音楽のもつ癒やしの力も感じられる。一番辛かったのは「三重十字の旗のもとに」で語られるある村の消滅の話。最終話のもつ明るさに救われる。

著者プロフィール

一九五八年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。
一九八六年、「異類五種」が第2回幻想文学新人賞に佳作入選。
一九九〇年、『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞受賞。
代表的探偵「森江春策」シリーズを中心に、その作風はSF、歴史、法廷もの、冒険、幻想、パスティーシュなど非常に多岐にわたる。主な作品に『十三番目の陪審員』、『グラン・ギニョール城』、『紅楼夢の殺人』、『綺想宮殺人事件』など多数。近著に『大鞠家殺人事件』(第75回日本推理作家協会賞・長編および連作短編集部門、ならびに第22回本格ミステリ大賞・小説部門受賞)。

「2022年 『森江春策の災難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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