月夜に溺れる

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 90
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911751

感想・レビュー・書評

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  • 著者2作目。
    前作もそんなに面白くなかったけど、つい帯に惹かれて読んでしまった…
    今回の主人公は、バツ2の男にだらしない感じの神奈川県警生活安全部の女刑事。
    同僚の刑事と2回結婚し、2回離婚したからなのか、出世コースから外れ、遊軍として、数々の事件に臨んでいる。そんな彼女・真下霧生を主人公にした連作短編集。
    とにかく、作品ごとにいろんな男に引っかかる。警察物を描きたいのに、そんなに男関係の描写が必要なのか?と思う。簡単に引っかかり、アリバイ工作に利用されて、そんな刑事、とっとと最前線から外せ!と序盤は嫌悪感しか抱けない。
    しかし、全編を通してみると、この作品で描きたかったのは未成年の売春をしなければいけない社会事情であり、作品ごとのトリックもかなり手が込んでいる。
    全体を通して、伝えたいことはまともなのに、女主人公の作り込み過ぎた設定と、無駄な地図が足を引っ張っている感じがとても残念…

  • 10月-4。2.5点。
    女性刑事、バツ2でそれぞれに子供。短編集。

    被害者がそれぞれ、学生。主人公は恋愛体質で、関係者に惹かれる。
    刑事モノだけど、感覚が青春モノ。正直とっつきにくかった。自分には合わなかったかな。

  • なかなか面白いキャラ設定。



    神奈川県警生活安全部に所属する真下は優秀な女刑事だが、

    恋愛体質であるところが玉に瑕。



    バツ二。相手はどちらも同じ警察官で、

    それぞれとの間に一人ずつ子供がいる。



    現在は、二度目の結婚でできた娘を引き取り、

    子育て中だ。



    さらにさらに、殺人事件の被疑者とは知らずに付き合い、

    アリバイ作りに利用される始末。



    これだけだと、どこが優秀なんだと思うのだが…。



    情にほだされっぱなしというわけではなく、

    犯行におけるほころびを冷静に突いていき、

    真実にたどり着く。



    二番目の元旦那からは、

    「…は君がいなくても、君以外の誰かを利用して殺人を実行しただろう。

    …君でよかったんだ。隙があるんじゃない。君には犯罪者を誘引する

    何かがあるんだ。それは君の才能であり、早期解決は君の成果だ」と、

    慰められる。



    問題児ではあるが、上からは結構、頼りにされている。

    部内ではどこの班にも属さず、課長や中隊長の預かりで、

    応援を命じられれば、どこへでも飛んでいく、言うなれば、遊軍扱い。



    四つの事件が描かれるが、

    十代の少女たちの危なげだが、大人顔負けの犯罪、

    そしてやるせなさや哀しみが見えてきて、少々、せつない。

  • 249本年最期の一冊。これはシリーズ化決定!真下女史の活躍と周りの男たちが魅力的です(๑˃̵ᴗ˂̵)2019年に次作を読みたいです。良いお年を。

  • やたらと男に惚れっぽい、美人刑事(バツ2)。過去のバツは二人とも県警の中でもデキる立派な刑事だ。そんな彼女がお気に入りの男性は、事件に絡んでくるから、上層部をことのほかイラつかせる。彼女も結構デキる刑事なのだが、この様な理由で常に遊撃担当でしかない。
    なんかこう書くと面白いように思うが、盛り上がりも薄い短編ミステリ集。
    せめて表題作くらいはもっと楽しめないと・・・

  • 10/21/2017 読了。

    図書館から。

  • バツ2、子供ありの女性警察官が主人公。
    気になった人が犯人ってどうなんだろう?

  • 初出 2013〜16年の小説宝石特別編集「宝石 ザ・ミステリー」連続4話

    主人公真下霧生は神奈川県警生活安全部の女性刑事で、同僚2人と結婚し離婚したが、元夫たちとは仕事も子育ても上手く協力している。
    居場所がなくて夜の街で生きざるを得ない少女たちへの眼差しは優しく、県警内では問題児扱いされていて、惚れっぽいゆえ新しい恋人から殺人のアリバイ作りに利用されることもある。

    魅力的なヒロインが切れのある推理で活躍するのだが、殺人の動機がちょっと軽い。

  • 読みにくかった。いっそのこと全部で「またおまえか!」展開のドタバタ感でもよかった。事件に関連する少女たちが印象に残らない。娘や元旦那がいい人すぎ。

  • はじめて読む作家さんですが、ヒロインは全く共感出来ない見事にビッチなバツ2の美人警察官。
    短編ですがどの事件もありがちな設定でつまらなかったです。

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著者プロフィール

新潟県生まれ。二〇一一年、『消失グラデーション』で第三十一回横溝正史ミステリ大賞を受賞してデビュー。同作は各種ミステリランキングにランクインするなど、高い評価を受ける。一三年、『夏服パースペクティヴ』で第十三回本格ミステリ大賞候補。テレビ番組制作に携わる傍ら小説を執筆している。その他に『ダークナンバー』『クラックアウト』など著書多数。

「2023年 『アンリバーシブル 警視庁監察特捜班 堂安誠人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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