- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334924232
感想・レビュー・書評
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今自分に見えているものが、現実なのか夢なのか。
本当は私たちが生きている今も、幻なのかもしれない。
人の持つ能力は、発揮できていないだけ。可能性を秘めている。
能力を発揮するのも、また一つの能力。
こんなに極端ではないとしても、主観と客観、目に見えないものと現実に起こりうる可能性、という点ではいろいろと考えることがあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
真っ暗闇の中で、どんどん自分の恐怖の底に降りていく感覚が、深くてとても良かったです。
実際には体験しなくとも、精神的にはかなりそれに近い経験をした人だけが語れる言葉なのかもしれない。
昔の人は、もっと真の闇と仲良しだったんでしょうね。死者や魑魅魍魎とも、当たり前につながっていたのかも。
最後は少し魔法がかっているけれど、それも暗闇での体験が丁寧に描かれていることで、決して突飛ではなく、自然に読めました。心に残るお話でした。 -
読了せず
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つまりは、、、念ずれば通じるってこと?違う?違いそうだなあ。
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怨霊や超能力やら出て来て今までとはちょっと違う作風です
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自分がずっともっていられるのは記憶だけだから、
だれだってずっとずっと生きていられる。 -
広告会社で働く絹子と、勤めていた出版社を辞めて主夫のような状態の主人公・昂一。絹子が出張に行く間、親友である由香里の出産に立ち会ったところから物語が始まる。
ちょっとファンタジーテイストだけど、比較的現実に根ざして書かれている。死とは? 生きることとは? について、様々なストーリーを通じてこちらに疑問を投げかけてくる。そういう点では、「僕のなかの壊れていない部分」と、雰囲気が似てるかも。
途中で主人公が廃坑に閉じ込められて、魂について気づきがあったところが好き。彼の気づいたとおり、生きていても死んでいても、各人の心の中でその人の魂は生き続けられると思う。
最後に書かれていた、「〜し合う」という話に心を動かされた。
『人は憎むのではなく、憎み合うのだ。人は愛するのではなく、愛し合うのだ。そうやって「合う」ことこそが愛と憎しみの本体に他ならない。』(P322)
すべてのものは「合う」から、すべての魂は繋がっている。その大きな魂、とも呼べるものがこの世にあるならば、表面上は異なるものも全ては繋がっている。
この考え方、好きです。
内容はいいんだけど、文章がざっくりしすぎている印象。この作品に限らず。 -
複雑な気持ちになる。