命の終わりを決めるとき

著者 :
  • 光文社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924614

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  • ■ 16170.
    〈読破期間〉
    2015/12/5~2015/12/7

  • 「終の信託」と「よっくんは今」の2作。
    映画、「終の信託」の原作になったからと、図書館で予約して手にしたら「なんか・・・過去に読んだ気がする」と調べたら、やっぱり読んでた(汗)
    2作とも、実際の事件をもとに書かれた作品とのこと。

  • ◆終の信託・・・重度の喘息に苦しむ江木は、自分の死期を悟っていた。そして家族ではなく担当医の折井綾乃にその時を託した。「もしその時がきたら、苦しまないように、ひどく汚れないで終われるように、早く楽になれるように、子守唄を歌ってください」。江木の願いをかなえたつもりだったのだが・・・綾乃は今、殺人の容疑で東京地検から呼び出しをうけている。
    ◆よっくんは今・・・すべてが順調にいっていて、結婚も間近だった婚約者をなぜ殺したんだと刑事達は聞く。だって、よっくんは変わってしまったんだもの。わたしのよっくんではなくなってしまったんだもの。

    以上2編の中編集。どちらも女性が主役で、犯罪の動機・そこに至るまでの経緯の話。

    ◆終の信託・・・尊厳死がテーマ。二十何年も病気に苦しんできた人間が、もう疲れたと、安らかな死を望むことはいけないことだろうか?そして、それをかなえてやりたいと思うこと、叶えてしまうことは犯罪なのだろうか?綾乃を取り調べる検事たちは、そこに至るまでの過程や信頼関係を無視して、”筋弛緩剤を打った”ということだけをとりあげて逮捕→起訴しようとする。そして綾乃も結果的に”命を奪った”ということを認めてしまったところで話は終わってしまう。問題提起作としてはすばらしいが、やはり物語としてはここで終わるのはずるいなと。この先綾乃がどうなったのか、もし起訴されたならどんな判決が下るのか。今の法律ではやはり、殺人罪とされてしまうのかなぁ。
    ◆よっくんは今・・・はっきり言ってしまうと、私はここに出てくる万里のようなかまってちゃん女が大嫌い。だから、こんな女に好かれてしまったよっくんが気の毒で可哀想、というただそれだけの感想になってしまう(^^;よっくんが変わったのは当然のことで、それでも変わらないでいてくれると思う方が虫がよすぎる。

  • 終わり方に嫌悪感を覚える。

  • あらすじを読んで買ったと思うんだけど。。。

    言いたいことが伝わってこない。
    ひとつの物語かなと思っていたけど 二つのお話。
    どちらも 帯に書いてある”愛が殺人罪と評価されるとき”って
    ことなんだろうけど 愛じゃないよね?と思う。
    特に二つ目なんて。

    取調べの不当さを伝えたいのか。
    それにしても ありきたりで弱い。

    この作家さんの本を もう1冊持ってるけど
    ちょっと期待せずに 読もうかな。

  • 患者が死を望んだとき、その手助けをした医者は罪人となるのか。
    実話を元にしたフィクション。

  • この世に病気がある限り、安楽死という問題は永遠の課題なのだろうなぁ。家族だったらどうするか、自分だったらどうしてほしいか、そして、この場合の当人と医者との間の会話は、他人には決してわからない事なのだと思う。実際にあったことに基づいて書かれた作品ということで、かなり心にぐっとくるものがある。もうひとつの、“よっくんは今”これも、現代において、メンタル的に、たくさんの人がかかえている思いなのではないだろうか。誰かにわかってほしい。愛してほしい。自分の居場所がほしい。理解してほしい。たぶん、多くの人は、ギリギリのところで、思いとどまって頑張っているはずだ。これを読んで、思わず闇の底に引きずりこまれてしまいそうな感覚になり、自分の中の弱さを確認するきっかけとなった。

  • このお話は実話らしい。「終の信託」での命の尊重と医者の判断、患者の意思。家族の今後。死。全てにおいて考えさせられる。

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