- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334924706
感想・レビュー・書評
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好きな作家だけど、これは中途半端。実験的な要素があるにしても、ミステリとして納得できるものではなかったし、ファンタジーとしても見れなかった。
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微妙
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不可思議な密室殺人の犯人が幽霊だったとしたら、これほど簡単な謎解きはあるまい。ミステリーとしては成立しないだろうが。そんな相反する命題に挑んだミステリー。決してホラーではない。好き嫌いは分かれるところだろうが、仕上がりから嫌いになる理由は見当たらない。本当の被害者は誰か、突然霧散消失する山小屋など最後のどんでん返しもなかなか考えてあった。どんな風に最後の事件を迎えるのかと思ったら、伏線から説得力十分の結末。ファンタジーと割り切って読めばとても楽しめると思う。 個人的にヒッチコックの鳥を彷彿させるエンディングが目に浮かんで仕方かった。
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(収録作品)丑三つ時から夜明けまで/復讐/闇夜/幻の夏山/最後の事件
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「幽霊が犯人」と言う話が面白そうで読んでみましたが・・・。
もう少し幽霊とのからみとかがあればよかった。
短編集だからかな・・・浅い感じでした。
最後に「あぁそうなんだ・・・。」となったので救いでした。 -
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闇金融「藤倉ワイド」社長・藤倉富士衛門が、自宅の離れ、地下5メートルにある書斎で殺害された。厳重なロック、テレビモニターによる監視、雨のため泥沼と化した庭には不審な足跡も残っていない。ということは、これはいわゆる「密室」というやつで…「やはり、犯人は幽霊以外にはありえません」!?―「丑三つ時から夜明けまで」他、全五編。
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表題作のほか、「復習」 「闇夜」 「幻の夏山」 「最後の事件」
まず設定が奇想天外である。犯人が幽霊だと言って憚らない静岡県警捜査五課――課員は幽霊に対する特殊技能によって採用された――が警察とは思えない方法で捜査の主導権を握るのである。五課を敵対視擦る捜査一課との鞘当ても興味深い。そんな中でただひとりまともに見える語り役の捜査一課の「私」がなんとなくいつも事件解決の糸口を見つけているのもおもしろい。犯人を幽霊にしてしまえたら楽なことはたくさんあるのだろうなと思わされるが、現実にはそれでは困るのである、という一冊。 -
ブクログで、初めてレビューを書きます(^^)
評価も、この本が基準になってしまうので…とりあえず☆☆☆にしておきました(^^ゞ
大倉先生のファンで、著作を順番に読破していっています。だから期待も高い分…どこがどうというわけではありませんが、評価が辛くなってしまうというのもありますね~★
幽霊の犯罪を捜査する県警捜査5課と、捜査1課の私(主人公)を中心としたミステリです(#^.^#)
最終話が『最後の事件』となっているので、これ1冊で終わりなのかも??
密室殺人も、幽霊が犯人だったら可能だし…なんでもアリって感じの世界になってます(^_-)
生きている人間の容疑者、すでにこの世のものではない幽霊の容疑者…この両方を捜査していく点が新しいですよね\(^o^)/
しかも、ただそれだけの話…で終わってないところが、さすが大倉先生だと思いますよ~♪
圭都 -
「犯人が幽霊」という事態がありうる設定のミステリ。「それって反則じゃん!」と思いますが、幽霊にもそれなりの制約があって、きっちりしっかりのミステリになっています。これはもう文句なしに面白かった!
それぞれの物語で少しずつパターンが異なっている部分も、まるで飽きません。設定を飲み込んでパターンを踏まえたはずなのに、予想外のどんでん返しに最後まで足元すくわれっぱなしでした。お見事。
お気に入りは「幻の夏山」。このラストにはまさしく「やられたー!!!」の心境です。 -
好きな作家さんなんですが、今作は自分には合わなかったかなー。
そもそも幽霊もののミステリ仕立てってだけで個人的には
一歩引いてしまうんですよね。
捜査5課とか、幽霊の実体を説明する箇所とか...面白がって
読めば受け入れられるんでしょうけど、ちょっと厳しかったかな。
この方のミステリにやや比重を置いたものは個人的に
肌に合わないのかも...と。落語ものや山岳ものなどは
結構面白く読めるんだけどなー。
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「不可能犯罪は、幽霊の仕業!」という設定で進められるミステリー(?)。軽くて面白い。
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3月18日読了。
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警察庁の特別研究チームが未解決事件に「幽霊」が関わっていることを確認し、幽霊事件解決のために試験的に捜査第5課を組織した。
メンバーは白装束・袴姿・人形を抱えた娘など一風変わった者ばかり。
頑なに幽霊の存在を否定する捜査第1課の米田、強い霊感を持ちながらも幽霊を怖がる「私」とともに事件を解決していく。 -
恨みをはらす幽霊を逮捕する警察のドタバタ推理劇。
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幽霊が科学的に認知されているが、警察のごく一部でしか知られていない、という舞台設定。
密室殺人=幽霊が犯人かも、ということででしゃばってくる霊感刑事たち(どうしようもないくらい怪しい)と、「そんなわけあるか」と反発する穴だらけ推理の現場刑事の衝突。
間に挟まれる新米刑事(霊感あり)。
連作短編集です。
漫画だったらもっと面白くなるかも、と思っちゃったので、評価は前作より下。
装幀 / 泉沢 光雄
カバー写真 / Karen Beard (Getty Images)
初出 / 『創元推理』18号・20号、『ジャーロ』2003年夏号・冬号、2004年夏号 -
2005/11/13