さまよえる天使

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著者 : 柾悟郎
  • 光文社 (2005年10月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924713

さまよえる天使の感想・レビュー・書評

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  • 普通の人間の300倍の時を生きる人たち
    すべてが通常の300倍のテンポで過ぎていく
    どんな気持ちなんだろうなぁ

  • 最終話の「ブエノスアイレスで私は死のう」がいい。

  •  長命人とか不死人ものって大好物なんですが、作品すべてに共通して登場する「静物の人」の設定が、なんとも心憎かったりする。    普通人の300倍の時間を、ゆっくりと静かに   生き続ける人たち。   1/300のスピードで生きる、ゆえに   人形のようにしか見えない人たち。   まどろみながら永遠にも等しい時を生きる人たち。  「静物の人」って設定自体がすっごく斬新で秀逸で、イマジネーションをものすごく刺激されます。 (吸血鬼も「静物の人」のまた異なる形態だという点にもソソられる。うーん。吸血鬼もの好きにもたまりませーん) * 世界のあちこちを舞台にして、時にはおかしみをこめて、時には初恋のほろ苦さと共に普通人とその「静物の人」との邂逅シーンが描かれるんですが、胸に迫るのは同じ人間なのに、同様に時が流れない不思議、透明な哀しみ。作品が終わってからも、その後の彼らを思って、いつまでも深い余韻が胸に残ります。 (邂逅する普通人ってのがまた、通りすがりにするには勿体ないほどの個性的で魅力ある人間たちなのだ!)  私が「いいな」と思ったのは…収録された7編のほぼ全部なんだけど、初恋の思い出に彩られた郷愁の物語「影とひとりぼっち」に、結晶化する静物の人の硬質な美しさ、不変の想いに魂が震えるような「球光」でしょ。一体、いつになったら静物の人が出てくるの?登場しなくともこれはこれで面白いんだけどさの「さまよえる天使」に、 悠久の時を超えて今でも…なのねえ。きゃあ!羨ましいのうの「ダイヤモンドと錆と」に、最後まで読んでようやくタイトルの意味が腑に落ちる「ブエノスアイレスで〜」。思わずしんみり。作品集のラストを締め括るに相応しい作品でしょう。  でも「ブルームーン・ライジング」この作品だけ、繋がり方がよく判らなかった。凸凹コンビに味があって、くすくす笑いながら…笑っちゃ、やっぱり気の毒かしらね(苦笑)。 前作『シャドウ・オ−キッド』が人体改造でジェンダーものの耽美SFだったから、どんな作風になるのやら、読み始めるまではドキドキしていたものの、いざ読み始めたら!「わあ!こんなに静謐な世界を描き出されたのかっ!」ただただ驚くばかり。圧倒されました。スゴイです。脱帽。  久々に『もう猫のためになんか泣かない』など作品を引っ張り出してきて、柾作品を再読したくてたまらなくなりました。アンダースン『百万年の船』もね!

  • 長命人、人より300倍長生きするけれど、その分超低速でしか動けない。
    そんな生きた人形状態の人びとにまつわる短編集。
    まぁまぁだけどもう一息欲しいかなぁ……
    『ヴィーナス・シティ』が「面白かった!」という印象が強いから、期待しすぎなのかな。

    装幀 / 松田 行正+中村 晋平
    初出 / 『小説宝石』2003年10月号、2004年7月号・10月号、『小説宝石特別編集英雄譚』2005年10月、書下ろし3本

  • またシャドウ・オーキッドみたいなのきたらどうしようとおもたけどそうでもなかった。よかった。<br>きれいな響きが消えるまで聴いた最後の余韻が残っているような、そんな連作短編集

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柾悟郎の作品

さまよえる天使の作品紹介

彼らの一瞬が、わたしたちの永遠。それでも、めぐりあえたら、嬉しい。普通人の300倍の時間を、ゆっくりと静かに生き続けている人たちがいます。瑞々しい筆致で紡ぎあげられた、みたこともないような物語。

さまよえる天使はこんな本です

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